ついに本日となりました皆既月食。
関東を始めとした太平洋側の地域では広く見られる天気となりそうです。
食の最大となる2022年11月8日19:59の月との距離は、おおよそ382,536.5km。
(※同時刻の月との地心距離-地球の半径-月の半径)
そんなに離れていると月を撮るのは難しそう?
いえ、そんなことはありません。
天体の中ではかなり大きく見える満月。
距離にすると果てしないですが、実はバズーカのような大きなレンズでなくても撮影を楽しむことが出来ます。
天体現象がなくても太陽に次いで目にする機会の多い”月”という天体。
特に天体写真を撮影するスタッフでなくとも1枚ぐらいは撮っているのが月の写真です。
来る天体現象に思いを馳せながら、様々なスタッフが撮影した月のStock Shotをご紹介いたします。
Nikon D5500 + Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm F4.5-5.6G ED VR
一眼レフの中では小型軽量なNikon 「D5500」。レンズはダブルズームキットで付属しているレンズ「Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm F4.5-5.6G ED VR」です。
さらに小型のD3000シリーズと異なりモニターがバリアングル液晶となっているため、三脚にセットしても構図の確認などが容易に可能です。
レンズも300mm(35mm判換算450mm)ながら軽量なので、持ち運びが苦になりません。
標準域をカバーするレンズとこのレンズがあれば大抵のものは撮れてしまいます。
Nikon Z fc + Nikon NIKKOR Z DX 50-250mm F4.5-6.3 VR
ミラーレス一眼のNikon 「Z fc」はそのクラシカルな見た目とは裏腹に充実な性能を備えた万能機です。
お出掛け用のカメラとしてだけでなく、写真を撮るシーンではどこでも活躍ができるボディです。
まさに、「写真撮影の楽しみを味わえる」そのようなカメラとして誕生しました。
レンズは、Nikon 「NIKKOR Z DX 50-250mm F4.5-6.3 VR」。
小型軽量の望遠レンズです。
先ほどの「AF-S DX NIKKOR 55-300mm F4.5-5.6G ED VR」の同タイプのレンズとしては300mmから250mmに変更されていますが、しっかりと望遠域を撮影することができます。
もちろん、その軽量さはZレンズとなっても健在です。
Nikon D750 + Nikon AF-S DX NIKKOR 18-300mm F3.5-6.3G ED VR
フルサイズ(FXフォーマット)のNikon 「D750」とAPS-C(DXフォーマット)の「AF-S DX NIKKOR 18-300mm F3.5-6.3G ED VR」の組み合わせ。
写真は2018年1月の皆既月食から。
ボディをAPS-Cセンサー機からフルサイズセンサー機に買い替えたときに生まれた組み合わせのようです。
APS-C用の小型軽量のレンズをアダプターを介さずにフルサイズ機に装着できるのもNikonの魅力のようです。
レンズは1本で18-300mm(35mm判換算27-450mm)をカバーするレンズで、複数レンズを持ち運ばない旅行等では大活躍のレンズです。
望遠側はF6.3と多少暗いですが、レンズは550gと軽量化を実現しています。
また、4.0段分の手ブレ補正を搭載しているので暗さによる不安を払ってくれます。
Nikon D500 + Nikon AF-S NIKKOR 800mm F5.6E FL ED VR
こちらはバズーカのような大型のレンズNikon「AF-S NIKKOR 800mm F5.6E FL ED VR」です。
その巨大なレンズで取り込まれる光にはアッと驚かされる描写力を備えています。
800mmと超望遠域を撮れますが、装着したのはNikonの「D500」。
APS-Cセンサーサイズ機のカメラボディなので、焦点距離は35mm判換算なんと1200mmで撮影しております。
月の縁の凹凸まで感じ取れるその描写には惚れ惚れしてしまいます。
Nikon Z6II + Nikon AF-S NIKKOR 500mm F5.6E PF ED VR
続いてNikonの「Z6II」です。
写真は昨年2021年の皆既月食の写真で赤銅色に輝く月が印象的です。
レンズは500mmをカバーしながら軽量化を実現したNikonの「AF-S NIKKOR 500mm F5.6E PF ED VR」です。
小型なミラーレス一眼カメラのZ6IIと軽量なAF-S NIKKOR 500mm F5.6E PF ED VRの組み合わせは、間にFTZを挟んでいても性能を落とすことなく500mmを手持ちで撮影が行えるほどのコンパクトさになっています。
Nikon Z9 + Nikon NIKKOR Z 400mm F4.5 VR S
Nikonの最新カメラとなる「Z9」とこれまた軽量化を実現したNikon「NIKKOR Z 400mm F4.5 VR S」。
ファームウェアの更新とともに進化し続けるZ9は写真性能だけでなく動画性能も高められており、まさに向かうところ敵なしのカメラです。
高画素センサーを搭載しているのでクロップしてもなお十分な画質が保たれます。
レンズの400mmは軽量としながらもPFレンズを非搭載なので逆光にも強い1本です。
日差しの強い場所でも室内の光源が明るい場所でも安心してお使いいただけます。
Canon EOS R5 + Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
うってかわってCanonの機材で撮影されたお月様の写真です。
Canonの高画素機「EOS R5」と同じくCanonの「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」との組み合わせで撮影されています。
EOS R5は小型ながら高画素センサーを搭載し、なおかつ連写もこなせる高性能機です。
レンズのRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMは先代の一眼レフ用の同タイプのレンズから望遠側が100mm延長された500mmをカバーしており、描写性能も折り紙付きです。
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
続いてOLYMPUS(OM SYSTEM)の「OM-D E-M1 Mark III」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS」です。
OM-D E-M1 Mark IIIは圧倒的な小型・軽量システムで高画質を両立した、さまざまな環境下での撮影を可能にするまさにプロフェッショナルモデル。
センサーサイズはマイクロフォーサーズなので、装着するレンズの35mm判換算値は2倍です。
すなわちM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISを装着すると35mm判換算は200-800mm相当をカバーすることになります。
「小型だからこそ成せる業」といわんばかりに手持ち撮影が可能な800mmレンズは、月だけにあらず様々なシーンで活躍すること間違いありません。
OLYMPUS OM-D E-M1X + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
内蔵テレコンバーター使用
縦位置グリップ一体型構造による安定したホールディング性と高い操作性を実現したOLYMPUS(OM SYSTEM)の「E-M1X」と超望遠1000mm相当での手持ち撮影を可能にした1.25倍テレコンバーター内蔵の高解像、超望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」です。
マイクロフォーサーズシステムの中でも巨大なレンズもグリップ一体構造のE-M1Xであれば安定性抜群です。
35mm判換算300-800mmをカバーするレンズにはマウント側にスイッチバーがあり、これを下げることで1.25倍のテレコンバーターが機能します。そうすることで375-1000mmをカバーするようになるのです。
そして驚くことに、内蔵テレコンバーターとは別に通常のテレコンバーターを装着することが可能なので、2倍のテレコンバーターを使用することで2000mm相当を撮影することができます。
FUJIFILM X-T4 + フジノン XF150-600mm F5.6-8 R LM OIS WR
FUJIFILM独自の色再現技術などにより卓越した写真画質を実現した「X-T4」と最新望遠レンズの「フジノン XF150-600mm F5.6-8 R LM OIS WR」で撮影された写真です。
X-T4は写真も動画もこなせる万能機です。
15コマ/秒の高速連写と最短約0.02秒のAFにより決定的な瞬間を捉える写真性能を搭載したカメラボディは動体から風景までどれに対してもこなすことが可能です。
レンズのXF150-600mm F5.6-8 R LM OIS WRは高画質を追求した、「XFレンズ」史上最長の超望遠ズームレンズです。
35mm判換算229mm-914mm相当をカバーし、テレコンバーターにも対応しています。
2倍のテレコンバーターを装着することで35mm判換算457mm-1828mm相当をカバーするレンズに変化します。
SONY α7RIII + SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
SONYの「α7RIII」は最高秒間約10コマの高速連写に約4240万画素の高解像と低ノイズな描写を持つ高性能モデルです。
広いダイナミックレンジと鮮やかな色再現性でユーザーに支持されるフルサイズミラーレス一眼です。
レンズの「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」は妥協のない光学設計と高速・高精度なAF駆動により、シャープな描写を実現した超望遠ズームレンズです。
SONYレンズ最上位クラスのG Masterならではの高い光学性能と高速なAF駆動は、AFに定評のあるSONYミラーレス一眼カメラの性能を制限することなく、高い性能を保ったまま撮影をすることが可能です。
皆既月食のためにレンズをご用意しなくても、お手持ちの1番望遠が撮れるレンズでも充分撮影いただけると思います。
もし撮れない場合でも、刻々と月が欠けていく様子は肉眼でしっかり分かりますので観望いただければと思います。
ただ、1本持っておくと便利な望遠レンズ。
皆既月食用のためだけでは勿体ないかもしれませんが、近づくことの出来ない遠くのものも撮影が出来ますし、圧縮効果を活かしてダイナミックな写真を撮ることも可能になります。
ぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょう。
さて最後に復習ですが、2022年11月8日の皆既月食と天王星食のタイムスケジュールは以下の通りです。
月の出 | 部分食の始まり | 皆既食の始まり | 食の最大 | 皆既食の終わり | 部分食の終わり |
16時32分(東京) | 18時9分 | 19時16分 | 19時59分 | 20時42分 | 21時49分 |
天王星の潜入開始 | 天王星の出現開始 |
20時40分53秒(東京) | 21時22分20秒(東京) |