【11月30日はカメラの日】瑞々しい色
11月16日のオリンパスPhotoFesta2019にて、PENのデザイン展が行われていました。
2019年はオリンパスがマイクロフォーサーズ初号機「PEN E-P1」を投入してから10年の節目。
7月にE-P1が発売されたと思ったら、その数か月後には「PEN E-P2」が登場し、良くも悪くもカメラファンの度肝を抜いたのが昨日のようで懐かしい。
このような内容を書いている私、純度100%のオリンパスユーザーかといえば違います。
むしろニコン歴が長く、フィルムはF2とF3、デジタルはD200、将来はナノクリレンズをD800シリーズに付けて・・・というニコン畑を歩んでおりました。
そんな私がオリンパスの虜になったのは、青色の発色がクリアでとても好みだったから。
2014年9月 PEN E-P3
2015年5月 PEN E-P3
偏光フィルターも併用したら、深い青をみつけてしまいました。
もともとの色作りの傾向もあるかと思いますが、仕上がりモード「i-Finish」のさじ加減が絶妙なのかもしれません。
人間の不思議で、肉眼で美しいと感じた色を写真に記録しても、見返した際に同じく美しいと感じるとは限らないそうです。
記録と記憶のズレと表現することもできますが、時が経っても出会った時の感動を表現する(=記憶色を創る)ことがi-Finishの開発コンセプトと聞いて、今ではすっかりヘビーユーザーです。
2019年10月 OM-D E-M1 Mark II
2013年11月 PEN E-P5
忠実なNATURALではくすんで見える色も、写真映えする色に。
定量的に効果を加える従来モードと異なり、画面内で主役となる色をより強調できるのが主たる仕組み。しかもただ鮮やかにするのではなく、色の輝度やコントラストの微調整等も実行されるので、くどい色彩に陥らないところはよく計算されているなと感服します。
2011年10月 PEN E-P3
NATURALで仕上げた場合。これはこれで良いのですが・・・
i-Finishを用いると、若干空の彩度が上がり、マゼンタも少し掛かります。
2019年 OM-D E-M1 Mark II
こちらは彫刻の彩度を上げ、背景のブルーはコントラスト調整程度を行った模様。
色の対比が強調されたことでより鮮やかになりました。
全体の彩度を上げるのではなく、シーンによってはコントラストのみ調整するといった、
フレキシブルな調整を行ってくれます。
2019年 OM-D E-M1X
ここでは輝度が上がり、燃える印象の風景に。
好んで撮っている空は特にドラマティックな色が生まれやすく、
青空に向ければ青が、夕空に向ければ赤が強く発色するよう調整を行ってくれます。
主要被写体の判定や強調度合はカメラ任せですが、シーンに応じて提示してくれる答えが変わり強調方法も学べるので、彩度調整一辺倒だったRAW現像手法もその後大きく変化させることができました。
画像処理による色の表現は賛否両論、これからも尽きないと思いますが、i-Finishを使って新しいフィーリングと出会ってみるのも良いかもしれないです。
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