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【11月30日はカメラの日】SIGMA「 fp」と「L」マウントレンズ

【11月30日はカメラの日】SIGMA「 fp」と「L」マウントレンズ

I「SIGMA fpにLマウントのレンズを付けてみたいです」
S「普通に付ければいいのでは?、、あ」
I「はい、L39のほうです」

「L39」ライカスクリューマウント
カチッとハメて装着するのではなくマウント部がねじ込み式になっていてクルクル回しながら
装着するタイプのレンズです。
簡単に言うととても旧いレンズ、オールドレンズです。
組み合せはライカMレンズ/ライカSL用アダプターにL39の変換リングを付けて装着しました。

つまり今回、最新の「Lマウント」に旧き時代の
「L39マウント」レンズをアダプターで装着して撮影しました。
「fp」が発売されてからひそかにやりたかったことです。

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レンズは「SUMMICRON 50mm f2」沈胴型 1953~1963年
※マップカメラでは「ズミクロン」で表記させていただいています。
当時の高級なレンズを使っただけでなく、「空気」をレンズの一枚として用いた「空気レンズ」を採用したレンズ。
何代にも受け継がれる「SUMMICRON」の1st、初代レンズです。
実際の写りにどう影響するのか、という話をする前に
そんな発想をすること自体が個人的にはたまらないのです。

かたやボディは2019年今年発売された SIGMA「fp」
2460万画素のローパスフィルターレス裏面照射型べイヤーCMOSセンサー。
LEICA,Panasonic,SIGMAの三社共同による「Lマウントアライアンス」
独特のセンサー「FOVEON」により熱狂的なファンを増やし続けてきたSIGMAが
Lマウントの初のカメラとして出した「fp」
べイヤーセンサーながら画質の良さにますますユーザーが増え続けています。

沢山ある現行「Lマウント」のレンズではなく旧「Lマウント」で撮影するということに
いささかの背徳感を感じつつも、、己の欲望に従ってみました。

SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st

解像云々の話をするとしつこくなるのでこの一コマで。
逆光の影響をうけつつ椅子の質感、解像の素晴らしさ。星三つで大満足です。
ちなみに撮影時のモニターの露出より、ややアンダーに仕上がります。

SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st

あの赤く丸い看板をマウントアダプターで介したSUMMICRONで撮るという行為にいささかの背徳感を感じつつ、、

全く意識をしないままふらふらと歩いていたら偶然たどり着いたことに勝手に運命的なものを感じました。
本当にちなみになんですが、これを撮っている私のちょうど反対側には
Panasonicの「LUMIX GINZA TOKYO」がありました。
「fp」が手元にある今これはまさに「Lマウントアライアンス」、、!!

SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1stSIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st

最新式のコーティングや設計ではないからこその写りの魅力というのか、
私が「良いな」と思って撮った画がいい塩梅で柔らかく、それでいて解像もしっかりして撮れるのです。
おそらくこれはもう「相性」みたいなもので、私はこれが「好き」な写りなのです。

もう少し「硬く」写るほうが好きだったり、もう少し「柔らかく」写るのが好きな人もいる。
それはレンズの「良し悪し」ではなくて、撮り手とレンズの「相性」というだけなんだと思います。
だから私はこのレンズを「良い」レンズで「好き」なレンズだと「断言」出来ます。

今回のカラーモードは全て「ティールアンドオレンジ」
「fp」から搭載されたカラーモードなのですが、このモードが本当に気に入っています。
自分ではこの艶っぽく、濃いめの色は出せません。
「fp」で撮影する時はこのモードで撮るのがデフォルトになりそうです。

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私が「fp」に「SUMMICRON」を付けたかった理由。
その一つはこのレンズを付けた「fp」のビジュアルは絶対にかっこいい。です。
そしてやっぱりかっこよかったのです。欲しい。

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「fp」は世界最小のフルサイズカメラとして登場しました。
そのレンズキットである「Contemporary 45mm F2.8 DG DN」との組み合わせは本当にジャストサイズで、一日首からかけても全く疲れません。
勿論ゆくゆくは 「Art 35mm F1.2 DG DN」などを組み合わせて
撮ってみたいという願望はありますが、まずはこのサイズ感で撮れる喜びを噛みしめている最中でございました。

撮影が自由であること。
それがどれだけ自分の撮影スタイルに影響を与えるのか、
今回この「SUMMICRON」と合わせて撮ってみた変化がこちらです。

SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st
SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st
SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st

はい、なんてことはない。いわゆる「スナップ」です。
これを撮っている自分しか分からない事で恐縮ですが
「自分がこういうのを撮っている」という事実が変化でした。
言葉にすると間抜けなのですが、ピントが合いきらなくても撮りたい瞬間を優先してシャッターを切るようになっていました。
もうピントじっくり合わせていられない!!いいや!でシャッターを切る。←だめだと思いますが
この行動が染みついてくると、レンズのフォーカス位置がなんとなく画面を見なくても感覚で合わせていけるようになります。
そしてその撮影方法が楽しくなってきます。癖になります。
失敗が失敗ではないプライベートフォトなら最高の相棒だと思います。

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そしてもう一つこのレンズが好きな理由を。
それは「逆光描写」です。

「逆光」に強いというわけではありません。
むしろ弱いと言っていいでしょう。60年以上前のレンズです。
でもそれがこのレンズの魅力でもあると思います。

SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st
SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st
SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st

なんとなくフレアが面白いなと思って撮ろうと思ったら
フレームインしてきた方がいて、咄嗟に撮りました。
ピントも合ってはいないのですが、写真的、で好きです。
二枚目は石像が眩しそうに見える、というだけで撮りました。
こういう遊び心が湧いてくるのも、こういう写りをするからだと思います。
ちなみに試行錯誤で何枚も撮っています。デジタル万歳。
三枚目はまさにこのレンズだから出来た気もします。
最新式のレンズならもっと上手く撮れてしまうと思うのです。

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SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st
SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st
SIGMA fp + Leica Summicron 50mm f2 1st

SIGMA「fp」に搭載されているマルチアスペクト「21:9」
映像業界で使われているというアスペクト比ですが
写真に用いるのもとても効果的だと思いました。
「SUMMICRON 50mm f2」ならではのコントラストが
さらにその表現力を高めているようにも思います。

今回、RAW撮影後、SIGMA純正現像ソフト「SPP」で現像しました。
とはいえパロメーターはあまりいじっておりません。
個人的な味付けをしなくても好きな仕上がりなのが嬉しいです。

「SUMMICRON 50mm f2」誕生後、60年ほど経った現代では
レンズの技術力は飛躍的に向上し、安価に手に入るレンズでも
驚くほどの解像や描写をするレンズが増えてきました。
SIGMA「fp」のようなサイズで
フルサイズデジタルを楽しめる時代にもなりました。

選択肢が増え続ける中、何を基準に機材を選べばいいのか
悩んで分からなくなってしまったりするのですが
「好き」で撮る、という初めての気持ちで選んでみるのも
いいのかもしれないと思いました。

※沈胴式のレンズは沈胴させてしまうと
センサー面に干渉してしまう恐れがあります。
また、マウントアダプターの使用は自己責任となり
まず保証を受けることができなくなりますのでご注意ください。

マウントアダプターは自己責任の世界になってしまいますが
自分の気に入ったレンズをどのカメラでも使えるという魅力があります。
おすすめは出来ませんが、楽しいですよ、とだけ呟いて
今回は締めさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

〓〓タイムズフォト〓〓

[ Category:SIGMA | 掲載日時:19年11月21日 13時35分 ]

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