【CONTAX】CONTAX N DIGITAL
休日も自宅にいる時間が増え、久しぶりにカメラ防湿庫内を整理いたしましたら、
懐かしいカメラが出てきましたのでこちらで紹介いたします。
世界初の35mmフルサイズセンサー搭載デジタル一眼レフカメラ『CONTAX N DIGITAL』です。
2002年に発売された『CONTAX N DIGITAL』は、2000年に同社より発売された35mmフィルム
一眼レフカメラ「CONTAX N1」をベースにしたデジタル一眼レフカメラ。
発売当時は80万円前後だったと記憶しておりますが、CONTAX好きの私は早々に購入を決意。
決意したその日から購入金額を捻出するためにカメラ機材の整理や売却、コツコツと貯金したことを
今でも鮮明に憶えています。
629万画素のCCDセンサー搭載で、記録画素数は604万画素。
当時は超高価な「オランダ フィリップス社製の原色CCD」が採用されています。
N DIGITAL 発表時、「CCDだけで原価の大半を占めている」と言われていました。
交換レンズは、単焦点レンズ4本、ズームレンズ5本の合計9本ある「Nマウントレンズ」が使用可能。
【 ズームレンズ 】
Vario-Sonnar T*24-85mm F3.5-4.5(N)/Vario-Sonnar T*70-300mm F4-5.6(N)/※Vario-Sonnar T*17-35mm F2.8(N)
Vario-Sonnar T*28-80mm F3.5-5.6(N)/Vario-Sonnar T*70-200mm F3.5-4.5(N)
【 単焦点レンズ 】
※Planar T*50mm F1.4(N)、※Planar T*85mm F1.4(N)、Macro-Sonnar T*100mm F2.8(N)、※Tele-APO Tessar 400mm F4(N)
※今現在では、とくに50mm F1.4/85mm F1.4/400mm F4/17-35mmF2.8 の4本が入手困難な希少レンズです。
現在は入手困難な「CONTAX マウントアダプター NAM-1」を使用することで、CONTAX 645用レンズを
装着することができ、マニュアルフォーカス専用レンズの「Apo Makro Planar T* 120mm F4(645)」を除き、
全てのレンズでオートフォーカス撮影が可能です。
記録メディアは、2GBまでのコンパクトフラッシュが使用可能。
N DIGITAL 発売当時、512MB・1GB・2GBなどの大容量コンパクトフラッシュは非常に高価でしたので、
大容量で比較的に安く購入できた「日立製 マイクロドライブ」を使用していたと思います。
撮影感度はISO 25~ISO 400相当まで変更可能ですが、ISO 100以上から顕著に高感度ノイズが発生
するので、ISO 25~ISO 100程度に設定する必要がありました。
このカメラを使うユーザーの中で、一番に問題視される部分は電源駆動部です。
現在主流のリチウムイオン電池ではなく、単3電池×4本が採用されているのですが、市販で売っている
使い捨てのアルカリ乾電池では、30~40枚前後撮影すると動作不安定になってしまいます。
このカメラを使うにあたっては、大容量の「ニッケル水素充電池」が必要なのですが、メモリー効果の
影響があると数枚の撮影で動作不安定になる可能性があるため、充電時にはリフレッシュ機能で放電し、
フル充電する必要がある非常にデリケートなカメラです。
【 ↓ CONTAX N DIGITAL + Vario-Sonnar T*24-85mm F3.5-4.5 で撮影した画像 ↓ 】
今現在のデジタルカメラは、高画素数のミラーレスカメラが主流となり、常用感度はISO 12800以上の
謳い文句が当たり前。そのため手持ちで簡単に美しい夜景が撮れてしまう便利な時代ではありますが、
年代物のデジタル一眼レフカメラでも、搭載する画像処理エンジンや、撮像素子が「CCDセンサー」か
「CMOSセンサー」かで色再現・描写性が大きく異なるため、なかなか手放せないカメラのひとつです。
たまには古き良き時代のカメラを引っ張り出し、撮影するのも気分転換になりオススメです。
世間が落ち着きましたら、また『CONTAX N DIGITAL』を持ち出して撮影しようと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【 CONTAX N DIGITAL ボディを撮影した機材 】
・SONY (ソニー) α7III ボディ ILCE-7M3
・SIGMA (シグマ) Art 70mm F2.8 DG MACRO(ソニーE用/フルサイズ対応)