【CONTAX】Super Macro Chip Star 50mm F1.4 AE (のりしお味)
「あぁ〜、マクロレンズ欲しいな」という波が年に何度か訪れます。
普段はレンジファインダー機がメインな私、最短70cmの壁は時として大きく立ちはだかるのです。
とは言ったものの『SONY α7』をアダプター専用機として持っているので、いざという時は引っ張り出して撮影をしていたのですが、やはりマクロと呼べるほど寄れるレンズを持っていないのは事実。
「ペンタコン6用のベローズを取り付けて何とかするか」などと考えていた矢先、あるものが目に飛び込んで来ました。
YBC・チップスター(のりしお味)。
それを見た時、私の直感がビビッと来たのです。
「これはイケるな」と。
のりしお味の話ではありません。この筒がイケると思ったのです。
カメラアクセサリーには“エクステンションチューブ”と呼ばれる用品があり、カメラとレンズ間を“エクステンションチューブ”で伸ばす事によってマクロ域の近接撮影が可能になります。そしてチップスターの筒の口径、長さを見た時に代用できるのではないかと思ったわけです。
ぱかっと上蓋を開けると、そうチップスターは中身が別包装になっているのです。
渡来ポテチですと筒にそのまま入っていますが、こういうところが日本のおもてなし。取り付けてもセンサーにのりしおが付かなくて済みます。
底面に穴を空け、仮当てしてみます。
こ、これは!まるでレンズを付ける事をはじめから考えていたようなピッタリサイズ。
YBCさん、実はこの使い方を知っていたのでは!?
とはいえ、レンズがポロリと外れるのは怖いので、テープでしっかり固定します。
次に「このままアダプター付きで取り付けた方が良いのでは?」という勘が働きます。
レンズの後ろを伸ばした事でボディ接着面に掛る負荷が増えるはず。その際アダプターの出っ張りがストッパーの役割を果たすのではと。
レンズ脱着ボタンが当たる場所を少し切り抜き、ボディへ装着してみます。
パイルダーーーオォォンッ!!
またしても計算されていたようなピッタリサイズ。コレはやはり…
それでは早速実写です。
レンズを無限遠に合わせ、絞りはF1.4開放だと被写界深度が極浅すぎるためF5.6に。そしてボディとレンズをテープでしっかり固定します。
記念すべき最初の被写体に選んだのは。そう、チップスターのりしお味です。
レンズ前玉から約1cmくらいの距離でピントが合いました。ギリギリセーフです。
もちろんですが、撮影で使用したチップスターは美味しくいただきました。ポテチは飲み物なので。
庭に生えていたヒメオドリコソウの花を接写。道端でこの花を見かけるようになると「春はもうすぐ」と毎年感じます。幼い頃はこの花の蜜をチューチュー吸ってました。
最後は自宅にあったチャイグラスを。
少しふざけたような思いつきでやってみたお菓子の箱のエクステンションチューブ化、体感的に2倍くらいの倍率が出ているのではないかと思います。
使用レンズはコンタックス用のプラナー50mm。今回のシステムを敬意を込めて『Super Macro Chip Star 50mm F1.4 AE (のりしお味)』と名付けました。
皆様もぜひ身近なもので撮影の創意工夫を試してみてください。結構楽しいですよ。
<チップスターの筒などを加工する際のケガ、試した事によるレンズ故障やカメラへのごみの侵入などは自己責任でお願いたします。>