水郷というのは、水のそばにある里や景勝地をさしまして、「すいきょう」と昔、明治から昭和の初めにかけて読んでいたそうです。
千葉に住むものとしては「すいごう」としか読めないものだと思っていました。利根川の下流域の沖積低地(河川の堆積作用によって形成される地形)は固有名詞として「すいごう」と読むとありました。他にも福岡県の水郷柳川や近江八幡の水郷も同じ読み方だったかと思います。
千葉県香取市与田浦というところがあります。
千葉県香取市、茨城県潮来市、鹿島市を合わせて「水郷三都」と称するそうですが、そこにある佐原・加藤洲十二橋・十六島・潮来のあたりにある湖沼です。利根川の堆積作用でできた砂州の中に東西に長く取り残されたものになります。
近世初頭の新田開発の際に作られた十六村が十六島と称されるようになったそうで、周辺は水運に恵まれ舟運が発達した土地になります。その十六島の真ん中にあるのが与田浦です。
先月になりますが、その与田浦のすぐそばの土地に植えられたコスモスを見物がてら散歩に来ました。
加藤州十二橋めぐりなどで有名な観光スポットでありますが、3ヘクタールほどの敷地に300万本近くのコスモスが植えられているそうです。のどかなところですが、この時期の与田浦は人気のスポットです。
すぐ隣の高架橋を走るJR鹿島線の列車とコスモスの組み合わせで写真を収めることができる撮影スポットとなっています。
すぐそばに十二橋駅もあるので徒歩で来場してもいいかもしれません。だいたい3分ほどで到着できます。
訪れた際には分厚い雲が日差しを遮る天気で時折、晴れ間がのぞくという状況なので、光量が確保できない場面が多々ありました。
それでも、コスモスのじゅうたんでピンク色に広く染められた景色は写真映えがする光景を収められたと思います。
なかなかの華やかな景色とのどかな田園風景が相まって散歩で来るにはいいところだと思いました。
今回準備した機材はNikon D780とTamron 35-150mm F2.8-4 Di VC OSD。
TAMRONの公式よりポートレートズームの名で称されるレンズです。
コスモスの畑が撮影対象だったので広角側が少し不足するかとは思ったのですが花を被写体とし圧縮効果も加味して撮影を行うには使い勝手が良く、しかも明るいレンズではあるのでこの選択となりました。
特にこのレンズは手振れも5段分効きますので手持ちで雨が降り続き束の間の晴れ間を利用して訪れた為、ぬかるみ足場の悪いコスモス畑でもしっかりとブレることなく撮影をサポートしてくれました。
望遠、中望遠の帯域が好きな方ならば、このあまり見かけない焦点域のズームレンズは明るくて画質も良く使い勝手も良いレンズとして使うことが出来るものだと思います。
最後にD780のクリエイティブピクチャーコントロールで遊んだものを掲載。
そろそろ冬の気配も漂ってきています。
今年の秋の終わりを撮りおさめに行ってみてはいかがでしょうか。