様々なコンディションのものがあります。
それこそ少しだけキズがついているものから、かなり使い古したものまで。
「難あり品」というくらいですから、もちろん撮影に支障のある個体になりますが、
その分リーズナブルなお値段で買えるのが魅力的です。
今回使用したレンズは、Leicaクセノン L50mm F1.5(前期)の難あり品。
実際のレンズの写真と、ネット上の表記は以下の通り。
【外観】経年のスレキズがあります。
【機能・操作】光学系にキズ、クモリ、カビが見られ実用に支障のある状態です。
…実際にレンズの中を覗いてみたところ、確かにクモリやカビ等が見られ、
大きめのゴミがいくつも入っていました。
実は難あり品のレンズを使用するのは今回が初めて。
これで写真を撮ったらどんな風に写るのだろう?と思い、
このレンズを持って鎌倉へと行って来ました!
難あり品で撮影をした写真をご覧頂く前に、ぜひコチラ↓をご覧ください!
Kasyapa for Lieca [ Leitz Xenon 50mm/f1.5 ]
マップカメラのフォトプレビューサイトKasyapaのクセノンの記事です。
もちろんカシャパで使用しているクセノンは難あり品ではありません。
難あり品で撮影した写真と、通常の中古品で撮影した写真。
その違いをお楽しみ頂ければと思います。
それでは、実際に撮影した写真をご覧ください!
F4 1/2500秒 ISO125
冒頭でも紹介した通り、今回使用したレンズはライカのクセノン。
製造本数が僅か6000本余りと希少なレンズのため、中古市場にもあまり出回っては居ません。
F値はカメラに反映されないので記憶を辿って書いております。
普段は写真を見て大体F値が思い出せるのですが、今回はレンズの状態のせいか
なかなかF値を思い出すのが難しかったです。
書いてあるF値は、大体の目安くらいに思ってください…。
F6.3 1/1250秒 ISO100
絞って撮影をしてもソフトフィルターがかかったように写るのは、
きっとレンズ内のクモリのせいでしょう。
柔らかい写りが好きな私にとっては、これは嬉しい誤算です!
F6.3 1/125秒 ISO125
紅葉を目指して来ましたが、鎌倉は五分くらいの染まり具合。
今年の秋が暖かかったからでしょうか。真っ赤に染まるにはまだまだかかりそうです。
F3.5 1/1250秒 ISO640
緑、黄色、オレンジ、そして赤。
真っ赤な景色を見れなかったのは少々残念ではありましたが、
紅葉のグラデーションを写真に収めることができたので、これはこれで満足です。
F2.2 1/400秒 ISO100
西日を受けて、黄金色に輝くイチョウ。
イチョウの季節もそろそろおしまいですね。
F1.8 1/1600秒 ISO100
クモリのせいもあってか、F1.5だとかなりピントがシビアだったので
今回は開放での撮影はあまりしていません。
クセノンはなかなか状態のいいレンズが入ってこないようで、
11/30現在マップカメラでは難あり品しか在庫がない状態です。
いつか状態のいいクセノンが入ってきたら撮り比べをしてみたいですね。
F4.5 1/1250秒 ISO500
すこし強い光が入ったからか、真ん中にうっすらとゴーストが出ています。
このレンズはノンコートのレンズなので、逆光での撮影だとゴーストやフレアの影響がしっかりと出ます。
↑あえて強い光を入れて撮影をしてみました。かなり大胆に6角形のフレアが出ています。
そして、フレアの中に写る細かい点々は、おそらくレンズ内のゴミかカビでしょう。
ザ・難あり品!ってカンジですね。
F4.5 1/1600秒 ISO500
円覚寺は上り下りが多く、ぐるっと回るとそこそこ良い運動になります。
秋の円覚寺も楽しいですが、春は桜がたくさん咲くので春の円覚寺もオススメです。
F5.6 1/400秒 ISO500
お寺のぴんと張り詰めた空気を、少しでも写真に収められたら。
そう思いながら撮影をしました。
F5.6 1/1000秒 ISO500
円覚寺もそうですが、最近のお寺はパスモやスイカで拝観料を払えるところが増えてきました。
時代の流れなんでしょうが、お寺にスイカの機械があるのって、なんかまだちょっと慣れないですね。笑
F2 1/1000秒 ISO500
クセノンの絞り羽根の形は6角形。
点光源を撮影してみると、その形がよりわかりやすく出ます。
また、絞り羽根の形状が面白く、まるで椿の花のように柔らかく折り重なっています。
F4 1/1000秒 ISO500
F3.5 1/1000秒 ISO800
この写真も右のほうにゴーストがうっすらとかぶっていますが、
この後少し位置を変えただけで、全体にゴーストとフレアがかかり
画面がほとんど埋め尽くされてしまいました。
逆を言うと、写真を撮る位置、光の入る位置にさえ気をつけていれば問題はありません。
撮影条件によってくるくると表情を変えるレンズですね。
F2.8 1/125秒 ISO640
歩きつかれてへとへとになって、行き着いた先はカレー屋さん。
WBを日陰モードにしていたのを忘れて室内で撮ってしまったので、かなり暖かい色になりました。
私にとって今年は、ライカのレンズに出会えた特別な年でした。
ライカのレンズは、その場の雰囲気を切り取って、丸ごと残してしまう。
そんなライカの魅力にどんどん引きこまれていきました。
ライカに出会っていなかったら、今の自分の写真はありません。
ライカに出会えてよかった!
…そう、これが、レンズ沼の始まりです…。
難あり品のレンズは一癖も二癖もある難しい子でしたが、その癖を生かして
撮影をしてあげると、今度は逆に面白い写りをしてくれる。
この子は今までどれだけたくさんの人の手に渡ってきたのかな。
この子が見てきた景色は、どんなものだったんだろう?
そんなことを思いながら撮影をしていました。
予測不可能な写りをしてくれるのが楽しくて、難あり品にハマってしまいそうです!
※難あり品は撮影に支障が出る可能性のある商品です。
その点をご理解の上、使用する際はお気をつけください。
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