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【Leica】Lens tasting 5 Summar 50mm F2

いつかは、いつかは、と思いながらも。
くもり具合と、「らしさ」と、ニッケルにしようか、クロームにしようか、そんなことで悩み続けるこのレンズ。

せっかくなら個性を生かしながら動画撮影がしたいところ。
私が行う動画撮影の特性上、薄暗い環境の方が都合がいいということを鑑みてあの場所へ。

・・・

思っていた以上に間が開いてしまいました。
第5回の「Leica lens tasting」です。
今回ご紹介するレンズは【Summar 50mm F2】、ライカが、もといエルンスト・ライツが明るさに挑戦した50mmです。

L39スクリューマウントの50mmとしては初めての開放F2を誇り、このあとにズミター(ズミタール)、ズミクロンと、
同じスペックで進化していくので、この写りこそが今のズミクロンの前身なのだ、と勝手に想像していつも撮影を楽しんでいます。

生産された時代が時代ということもあり、レンズ内の状態も様々。
そうなれば、見せてくれる表情も様々、魅せ方も様々。

ISO感度をなるべく低くして、絞り開放、24fps、シャッタースピードも1/25…とすると、当然屋外では明るすぎます。
なので通常はNDフィルターを使いますが、今日は写す環境自体を暗くすることで対処してみました。

カメラは SONY ILCE-7RM3。
流石に三脚は立てられないので、邪魔にならないよう小型ジンバルに装着してササっと撮影です。

・・・

シャッタースピードが遅いので動画から切り出した画像はかなりブレ気味。
でも動画だと違和感が無いのが不思議であり、面白くもあり。

ディティールというよりは、雰囲気を楽しむことができる写り。
これがある種の写真や動画の神髄であると考えます。

今回使ったズマールは「クモり気味」+「バルサム切れ」+「キズだらけ」という三拍子。
カビこそ無かったものの、写りはかなりふわふわとおぼろげでした。

しかし暗めの、しかも動画ともなれば、気にならないどころかご覧の通り光の溶けた具合が非常に美しい。
現実通りの景色から、何が写っているか分かる最低限の情報だけを濃厚に抽出できた気がします。







ただありのままを写すことが如何に難しいか、カメラを持っていると思い知らされます。
そして、ありのままを写せたとしても、私はなんというか「凝視した」表現になってしまいがち。

力いっぱい凝視した作品と、たまにはぼんやりと“眺めた”記憶の断片も。
いかがでしょうか、レンズの味わい方としては、大いにアリだと思います。

[ Category:Leica | 掲載日時:22年03月15日 18時30分 ]

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