2022年3月。
CP+2022にて聞きなれない言葉が耳に入りました。
「解像しない滲みの強いフィルター」
肉眼で見ている世界とは別の世界を作る、記憶の中にある心の画像を写す、そんなコンセプトで、写真家の鈴木さや香さんとマルミ光機さんが共同開発した、これまでにない全く新しいフィルターが登場しました。
その名も『なついろパンチ!アルプスパンチ!』
マルミ光機さん独自のソフトフィルターを2枚使用し、解像感を大胆に落とした、強い滲みと優しい描写と、個性的な色表現が特徴とのこと。
皆様ご存知かとは思いますがフィルターといえば低反射、解像が大前提。
マルミ光機さんの商品であれば、超低反射コーティングや「反射率:0.2%」さらには可視光に膨響を与えない無色透明な高性能レンズ保護フィルターを販売していることでも有名です。
そのマルミ光機さんから「解像しない滲みの強いフィルター」というCP+での発表をオンラインで目にした時には衝撃よりもどのようなフィルターなのかとても気になりました。
早速ではありますがどれくらい解像感が落ちるのか、滲むのか。
筆者が思う最も解像するであろうレンズを使用し比較を行いました。
本記事で使用しているパンチ!フィルターは先行販売にてスタッフが入手したもので撮影を行っております。
フィルター無し!
なついろパンチ!
アルプスパンチ!
解像するものは何か・・・水!と言うことで噴水を撮影しました。
設定はISO400、F4、SS 1/125
撮影機材はLeica SL(Typ601)+SIGMA Art 35mm F1.4 DG DN (ライカSL/TL用)となります。
見ての通りわかりやすいほど解像感が落ちています。
では本製品をどのように使用すればいいのか、撮影に行ってまいりました!
なついろパンチ!の作例
Leica SL(Typ601)
SIGMA Art 35mm F1.4 DG DN (ライカSL/TL用)
なついろパンチ!は青みが強く、晴れている日も良いですが、曇りの日や雨の日にはより一層パンチ!のある写真が撮影できます。
ガラス越しでの撮影は不思議な立体感と滲みの柔らかさを倍増させることができるように思えます。
Leica SL(Typ601)
SIGMA Art 35mm F1.4 DG DN (ライカSL/TL用)
しっかり解像度が落ちています。
普段レンズやフィルターの記事を書く際には絶対使用しない言葉で言わせていただくと、周辺は解像していません。
アルプスパンチ!の作例
Leica SL(Typ601)
SIGMA Art 35mm F1.4 DG DN (ライカSL/TL用)
アルプスパンチ!はなついろパンチ!の青みの強さとは逆に暖色が強くなっております。
レトロな街並みや緑が多い場所、夕方の撮影にも映えること間違いなしです。
Leica SL(Typ601)
SIGMA Art 35mm F1.4 DG DN (ライカSL/TL用)
アルプスパンチ!、なついろパンチ!のどちらもホワイトバランス変えることで味わいや雰囲気をガラッと変化させることができます。
設定を変え撮影を行うことで新しい発見や楽しみが見つかるかもしれません。
解像しないフィルター。滲みが強くなるフィルター。
となれば試したいみたいオールドレンズ。
アルプスパンチ!
Leica SL(Typ601)
CONTAX Planar T*85mm F1.4 MM
撮影後に画像を確認すると少しピントが甘いと感じました。ですがアルプスパンチ!、なついろパンチ!に正解の撮影方法はないのでは無いかと感じました。
いつもの撮影よりも気軽に自身の感じたまま赴くまま、カメラを始めた時のように何を撮ってもても楽しいと感じながら撮影ができたように思えます。
Leica SL(Typ601)
CONTAX Planar T*85mm F1.4 MM
編集などは一切行っておりません。
撮って出しの状態にも関わらず、デジタルで撮影したとは思えないほど、古めかしくもあり情緒のあるフィルムライクな写真が撮影できています。
なついろパンチ!
Leica SL(Typ601)
CONTAX Planar T*85mm F1.4 MM
滲みの強さだけではなく撮影したものを優しく捉えることができます。
筆者は、なついろパンチ!の方が上手く使いこなせているようにも感じました。淡いブルーの描写がとても好みです。
Leica SL(Typ601)
CONTAX Planar T*85mm F1.4 MM
2015年以降、InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSでフィルムカメラやオールドレンズで撮影した写真が増えていきました。
フィルム本体の価格高騰はあれど今でもその人気は衰えておりません。
パンチ!シリーズの最も優れていることは、撮影する方の好きなレンズ、マウントでフィルムライクな写真が撮影できることです。
オールドレンズの中には画角やF値は好きだけど自身が所有しているカメラとのアダプターが無かったり、当然マニュアルフォーカスであったり、今となっては高価なレンズが増えており少し敷居が高いと感じる方も多いかと思います。
フィルターでの付け替えが可能なので径さえ合えばどんなレンズでも手軽に楽しめる事ができます。
ご自身の写真にパンチ!を加えたい方や、所有しているレンズでフィルムライクな写真を気軽に撮影したい方にオススメの逸品となっております。
マップカメラでのご予約をお待ちしております。