暑い日が続きます。もうこんな暑いのはいやだと思っているうちに、もうこんな寒いのはいやだと思う季節がやって来ます。ぐるぐるめぐる、夏の夜のむせるような緑のにおいも、冬の夕飯のにおいも、あっちにふらふら、こっちにふらふら、なかなか家にたどり着かない春のなま暖かい夜も、いつもどこか懐かしく心が落ち着きます。
写真を撮るなら、太陽の光で、とは思いますが、私は夜の光がとても好きです。
Nikon (ニコン) New FM2 ブラック、Nikon (ニコン) Ai-S Nikkor 28mm F2.8で撮影しました。フィルムはFUJIFILM (フジフイルム) SUPERIA PREMIUM(スペリアプレミアム) 400です。撮影は2022年です。
こういう構図や色といった、できあがりを考えないなどということは、不可能ですが、最初から答えを用意しておくと、気持ちだけが上すべりしているような感じで、目の前のものが見えなくなってしまうのかもしれません。
写真は、自分にはどうにもできない、目の前のことがらがいやおうなく写り込んできます。でも、それが写真の一番の楽しさだと思っています。それは、予測不能だからです。自分では思ってもみなかったことに出会えます。そしてそれは、目の前のことがらを受け入れるということにつながります。頭ではわかっていても、実際には、わかっていないことに、気付いていないといった感じです。
それでも、行きつ戻りつしまがら、小さなピースがつながって、少しずつ世界が広がっていくような気がして、写真を撮っているのだと思います。