【Nikon】栃木ニコン製UV-NikkorをZ6で撮影するとどう写るのか【カメラを愉しむ vol.6】
知るひとぞ知る希少レンズ。
医学写真や科学写真用に開発された『UV-Nikkor』
中古カメラ市場でも滅多にお目にかかることができない希少玉。
弊社でも2007年に一度お買取をさせて頂いたが、それ以降12年ぶりの入荷。
2007年頃はNikonもD70やD100辺りが全盛期の時代で、マウントアダプターと言ったカメラの遊び方も浸透していない頃。
今回は時代を超えたコラボレーション
『Nikon Z6 × マウントアダプター × Nikon Ai-S Nikkor 105mm F4.5 UV』の組み合わせでテスト撮影を行った。
フィルター装着状態では非常に存在感のあるフォルムだ。
では実際に商品のスペックをご覧ください。
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【商品スペック】※栃木ニコンホームページより抜粋
・紫外線領域の撮影に有効なレンズです(例 燃焼研究、プラズマ研究、放電研究)
・可視光でピントを合わせれば紫外線撮影時にピントを補正する必要なく撮影が可能
・波長220~900nmの全域で透過率約70%を確保
・∞ ~ -0.5倍まで各波長にわたり収差の変動が少なく、低ディストーションを実現
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スペック内容が専門的であるため、もう少し簡単にこのレンズの魅力をお伝え致します。
産業用の高性能な光学レンズを開発・販売する『栃木ニコン製』。
このレンズは1985年(昭和60年)に、栃木ニコンにて設計・発売され、一般には販売されていない産業用レンズです。
主に、医学写真や科学写真用として設計されましたが、他にも理工学の研究、警察鑑識、美術工芸品の鑑定、工場検査など、幅広い分野に応用されています。
UV-Nikkorは、通常レンズ内でカットされてしまう紫外線を撮影するために作られた特殊用途のレンズ。
紫外線写真は、200~400mm(ナノメートル)付近の電磁波を画像として記録するものであり、そこからは人間の目では捉えられない不可視域の情報を得ることができるのです。
ではUVフィルターを装着したまま撮影するとどのように写るのか?
オートホワイトバランス、各種ホワイトバランス設定を変更しても「青色」に写る。従って目的を持って赤外線撮影をするときのみフィルターを装着して撮影するのがベスト。
それではフィルターを取り外します。
フィルターを取り外すと少しコンパクトに。
文章よりもやはり写真をご覧いただきたいので、それでは写真をご覧いただきたいと思います。
想像以上に良く写る。
34年前のレンズがデジタルカメラに装着してここまで写るのは驚きます。
その描写の良さはこのレンズ構成によるものでしょう。
「6群6枚」で構成されており、硝材にはCanonのLレンズなどでも採用されている『蛍石(フローライト)』が採用されています。
さらには、石英ガラス(クリスタル)が贅沢に使用されているので現代でも通用する描写が得られるのだと実感いたしました。
とても入手が難しい逸品となります。
『Nikonコレクター』の方にぜひオススメしたい逸品です。
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