12月になると通勤途中の車窓からの景色に楽しみが1つ増えます。
それは御茶ノ水駅側にある湯島聖堂の銀杏の木。
電車から見ると神田川を挟んだ高台の上にあるため、一際大きく立派に見えるのです。
今回はそんな紅葉を楽しむべく、御茶ノ水駅周辺を散策してきました。この界隈を散策する時は決まって神田須田町がスタート地点となります。
お気に入りのカレー屋さんや老舗のお蕎麦屋さん、ランチが狙い目の鍋料理屋さんなど散策前の腹ごしらえに最適なお店が沢山あるので、今回も朝食と昼食を兼ねた腹ごしらえからスタートです。
年末も近くなってきたので、今回は少し早い年越しそばという事で暖かいお蕎麦を選択しました。
数ヶ月前に入手した近接撮影が可能なオールドレンズ。独特の癖があり好みが分かれると言われていましたが、元々がニコン派だった私にとってはベストマッチ。近接撮影する機会も多いため手放せない一本になりました。
今までは席を立って少し離れないと撮れなかった食事のカットも、着席したまま簡単に撮れるようになったのは嬉しいポイントです。
お蕎麦は身体を温めるため、鴨南蛮蕎麦をセレクト。あっさりとしたお出汁と柚子の風味が朝食にピッタリでした。
お腹が満たされたので早速、湯島聖堂へ。
大成殿を囲む塀に隠れるようにその大きな銀杏はありました。
50mmの画角ではとても収まらない大きさだったので35mmにレンズを交換しましたが、それでも収まらない大きな木です。
高台を降りて大成殿の裏の方に回るも途中で行き止まり。その全貌を見ることは叶いませんでした。
銀杏も見事でしたが、それ以上に鮮やかな紅葉を見せてくれていたのが楷の木です。
孔子の墓に植えられていたことから学問の聖木として湯島聖堂にも植えられたとのこと。
寒い日が多くなってきましたが、日差しがとても気持ち良かったのでその様子を残すべく太陽を隅に入れてみました。
いかにもオールドレンズらしい発色とフレアが生じましたが、葉の色づき具合などをしっかり伝えてくれます。
そしてシャッタースピード1/4000秒を超えても自動で電子シャッターに切り替わり、より高速でシャッターが切れるようになるM11は、明るいレンズを使う上でとても便利なボデイです。
ツタも綺麗に紅葉していました。
順光で被写体を狙えば、良い色のりを見せてくれます。光の角度を意識しながらカメラを構えるという基本を復習しているかのようです。
一方日陰では冬の花、水仙が早くも咲き始めていました。
秋の代名詞でもある紅葉と冬の花が一緒に楽しめて少し得した気分です。
ここでも近接機能が威力を発揮。大きく綺麗なボケが楽しました。
見事な紅葉を楽しんだ後でしたが、他の場所はどれくらい残っているのか気になったのですぐ側にある小石川後楽園にも足を運んでみました。
こちらでも日当たりの良い場所ではまだ紅葉が残っていました。
明るい日差しに合わせて絞りを絞ってみると、年代を感じさせないシャープな描写を披露してくれました。
薄暗い木々の深い場所から高いところを絞り開放で狙うと今度は、周辺減光と甘い描写のいかにもオールドレンズらしい写りに。この二面性の使い分けがとても楽しいレンズです。
目線の枝の葉は、絞り開放と近接撮影でソフトに仕上げ、
水辺の紅葉は水の中の様子も分かるよう少しだけ絞ってみました。
手水鉢に浮かぶ千両の実も波紋と一緒に綺麗に捉える事ができました。
絞りを少し変えるだけで様々な表現を披露してくれるオールドレンズ。改めて絞りを操作する楽しさも教えてもらいました。
まだまだ手に余るじゃじゃ馬レンズですが、手の内に入れる事ができれば、最高の相棒になってくれる気がします。これからも少しずつ慣らしていきたいと思います。