2024年2月7日、Nikonから驚きのニュースが発表されました。
待ちに待ったNikon『Z8』のファームウェアアップデートのお知らせです。
以前よりNikon『Z9』に搭載された“被写体検出[鳥]モード”が春頃にファームアップで対応することはアナウンスされておりましたが、蓋を開けてみてびっくり。
痒いところに手が届く細かなところから大幅な機能追加等、被写体検出の追加だけでなく、まさにVer.2.00の名にそぐわしいアップデートとなりました。
今回、私が注目したのは新たな「ピクチャーコントロール」の追加です。
・フラットモノクローム
・ディープトーンモノクローム
・リッチトーンポートレート
Ver.2.00の更新で上記の3つが追加となりました。
なんと3つのうちモノクローム系が2つも追加されています。
今回はこちらの違いに触れていきます。
撮影に使用したレンズはVoigtlander (フォクトレンダー)の『APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical』で行いました。
マニュアルフォーカスレンズですが、こちらもファームウェアアップデートで大幅に扱いやすくなりましたので後ほどご紹介いたします。
『Z8』にはもともと「モノクローム」というピクチャーコントロールが搭載されています。
まずはそちらをご覧いただきましょう。
モノクローム
色を使わずに表現するモノクローム。
意味合いとしては「単色」を表しますが、一般的に白黒の意味合いで使用されていることでしょう。
色がないので光の明暗のコントラストや写っている被写体そのものの力などで写真を構成していきます。
さて、モノクローム系、ピクチャーコントロールを比べてみましょう。
写真向かって左側が“スタンダード”、続いてシャープでダイナミックな高コントラストの既存の“モノクローム”、
そして「フラットモノクローム」「ディープトーンモノクローム」と並べています。
比較画像はすべて同一写真をボディ内でそれぞれのピクチャーコントロールに現像したものになります。
【フラットモノクローム】
・シャドー部からハイライト部までゆるやかに表現し、柔らかい印象の モノクロ画像になります。
【ディープトーンモノクローム】
・シャドー部から中間調までは暗めに、中間調からハイライト部は急激 に明るいモノクロ画像になります。
-Nikon HPより-
同一写真でありながらピクチャーコントロールによって雰囲気が変わってくるのです。
色は単色ですが元の色によっても濃淡が異なってまいります。
上の写真はオレンジ色の電車の車体を写したものになります。
“モノクローム”では濃淡が濃くなっていますが、“ディープトーンモノクローム”は反対に濃淡が薄くなっています。
また、下の写真に写るお地蔵さまも頭に赤色の頭巾をかぶっております。
“スタンダード”の部分で木が被さってしまっておりますが、より大きなお地蔵様の頭の頭巾が分かるかと思います。
“モノクローム”ではコントラストがハッキリと出て、“フラットモノクローム”はシャドーが持ち上がりコントラストが緩やかになっています。
“ディープトーンモノクローム”になるとぎゅっと引き締まりながらも硬すぎないのですが、頭巾の部分のコントラストが入れ替わり、より目に留まるようになりました。
モノクローム
フラットモノクローム
ディープトーンモノクローム
“モノクローム”は白黒の表現としてはっきりとしたコントラストの印象を受けました。
“フラットモノクローム”はシャドーが穏やかになるので込み合った場所での撮影に、“ディープトーンモノクローム”は立体感が増すような描写となるため無機物の建造物や雲を撮影するときに使いたくなりました。
そして今回のVer.2.00で嬉しかった更新箇所はこちら↓
「OKボタン」に「拡大画面との切替(等倍100%)」、「サブセレクター中央」で「フォーカスポイント中央リセット」を当てている筆者。
拡大してピントを合わせて撮影したい構図にズラしたり、サブセレクターでピント位置(拡大位置)をズラして構図から直接ピントを合わせたりします。
ですが、ピント位置を拡大してピント合わせを行って撮影をしようとしても、再度「OKボタン」を押したり写真を撮りきらないと画面表示が元に戻りませんでした。
ピントを合わせて撮影前にちょっと構図を確認して写真を撮る場合はもうひと操作が必要だったわけです。
ところが今回「MF時、シャッターボタン半押しでの拡大表示解除に対応」になったことでその煩わしさから解放されました。
拡大した状態でシャッターボタンを半押しすると、自動で拡大が解除されるようになりました。
フラットモノクローム
ディープトーンモノクローム
フラットモノクローム
ディープトーンモノクローム
Nikon Z8の最新ファームウェアVer.2.00はまだまだ拡張機能が目白押しです。
今回はその中から「ピクチャーコントロール」にフォーカスしてみました。
Z8に新しく搭載された“フラットモノクローム”と“ディープトーンモノクローム”。
従来からある“モノクローム”と合わせて被写体や環境によって使い分けも楽しいかもしれません。
さらに、それぞれのピクチャーコントロールを基にコントラストや明るさ、シャープネス、明瞭度などもカスタマイズすることができます。
ご自身のお好みを見つけてみるのも良いかもしれません。
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