【Nikon】Zレンズで近接撮影を楽しむ
厳しい寒さが続いていますが家の中に閉じ籠もったままでは身体に悪いと思い、季節の彩を探しに葛西臨海公園に足を運んでみました。
本日のお供は「Nikon Z7」に「NIKKOR Z 14-30mm F4 S」と「NIKKOR Z MC 105mm F2.8 VR S」のレンズ2本。
広角ズームと中望遠単焦点という少し変わった組み合わせですが、共に近接撮影が得意な寄れるレンズでのセレクトです。
最寄駅の葛西臨海公園駅を降りてまず目指すのは公園のランドマークでもある「ダイヤと花の大観覧車」です。
日本最大級の観覧車をまずは広角レンズで収めてみました。雲ひとつない冬の青空がとても気持ち良く感じます。
F8まで絞っても周辺減光は残りましたが、下隅の草木に流れはなく、隅々までしっかり描写するレンズ性能の高さが伺えます。
花の大観覧車という名がついているように観覧車の下には花壇が広がっています。丁度、水仙と菜の花が見頃を迎えていました。
ロープで囲まれた花壇の花を撮る際には、中望遠の105mmマイクロレンズが重宝します。
密集する花の中から綺麗な花を探して狙ったカット。前後の花が驚くほど柔らかにボケました。
マイクロレンズの本領発揮。小さい花も目一杯寄れば大きく写すことができます。花びらの薄さはもちろんシワの様子まで質感をしっかり捉えました。
撮影の数日前に降った雪がまだ少し残っていました。広角レンズなら被写体に寄りつつ、周囲に残った雪も収めることができます。冬の寒さが伝わるカットになりました。
菜の花とのカットでは太陽光を多く取り込み、日差しの温かさをイメージしながらシャッターを切りました。撮影時には気付かなかった小さな虫が春の訪れを演出してくれています。
冬場の日中、公園の南側に広がる海岸では強い逆光に悩まされます。それを逆手にとって砂浜で遊ぶ子供達をシルエットにして切り取ってみました。一見、黒く潰れているように見えても対岸の町並みまでしっかり捉える高い解像力。寄ってよし。引いてよし。とても使いやすいズームレンズです。
海岸側の管理棟の脇に、風見鶏的な小さな凧が泳いでいました。海辺の風は頻繁に方向が変わるので、実にすばしっこい動きをします。
太陽と重なる方向だったので凧の方は直視せず、カメラ任せのノーファインダーで撮影しましたが、ほぼ全カットでAFは凧の動きを捉えてくれました。
海風に吹かれ冷たくなった身体を温めるため、隣接の水族館に移動しました。
水族館での撮影でも寄れるレンズは重宝します。
水槽にギリギリまで近づけば周辺光の写り込みもなく、魚の群れを画面一杯に捉えることができます。さらに広角レンズの特徴でもあるパースペクティブが魚の動きを強調してくれました。
今回、「NIKKOR Z 14-30mm F4 S」を使用して特に有難く感じたのは保護フィルターが装着できたことです。これまで「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」を使用していたのですが、ご存知の通り前玉が大きく飛び出た出目金レンズだったため、今一歩被写体に寄り切る勇気が出ませんでした。それが保護フィルター1枚あれば、花粉が付こうが、水槽にぶつかろうが、前玉はしっかり保護してもらえるのです。
葛西臨海水族園の名物、マグロの大水槽。水槽の中の魚から人間の姿を見えなくするため、展示スペースの照明はほとんどありません。
開放F4の小三元ズームでは苦戦するかと思いましたが、余裕ある高感度域のおかげで、館内の様子をしっかり捉えることができました。
館外の展示スペースでは丹頂鶴を見ることができました。餌探しに夢中の一羽が近寄ってきたので、105mmの中望遠でクロップ撮影してみると、こんな間近に捉えるとことができました。
4575万画素機は1.5倍クロップしても2000万画素近い解像力が残るので、1台2役の活躍をしてくれます。望遠レンズのラインナップが少ないZシーリズでこれは大きな魅力です。
春の訪れを見つけられればと思い、寄れるレンズで訪れた都内の公園でしたが、カメラの便利さも再発見する貴重な体験となりました。