前回に引き続き、山梨県は霊峰富士山麓での撮影。
今回は、その北西に広がる青木ヶ原の森を散策します。
青木ヶ原樹海とも呼ばれるこの森は、富士山の噴火活動の後にできたとものと言われており、
その歴史は約1200年で森としてはまだ若いとされています。
樹海と呼ばれるだけのことはあり、森に足を踏み入れると360度見わたす限り木と岩しかなく、道を外れると大変なことになりそうです。森林と溶岩の陰によって、乾いた地表にそこかしこに雪が残っています。
さまざまな俗説のおかげで、怖いイメージのある青木ヶ原樹海ですが、しっかりとした遊歩道もありルートから外れなければ散策・森林浴には最適な観光地でもあり、観光スポットもいくつか点在してます。森の中は驚くほど静かで、意外と鳥の鳴き声も聞こえず、枝を踏む自分の足音と息遣いが響きます。
この日は、平日の午前に2時間ほど散策しましたが人とすれ違ったのは1度だけ(野鳥撮影の方で超望遠を携えていらっしゃいました)で、空気の綺麗なこの場所では思いっきり深呼吸ができます。
樹海には溶岩でできた洞穴がいくつもあります。その中で最大のものが、ここ富岳風穴です。
夏でも寒い洞窟内は天然の冷蔵庫として1年中氷柱がみられ、暗闇の中で幻想的な姿を見せています。夏に来れば絶好の納涼スポットとなりそうです。
こちらは西湖野鳥の森公園。野鳥を間近で観察することのできる樹海内の公園ですが、この時期は樹氷まつりを開催しており人工的に樹氷を作り出している広場があります。
木や建物に霧状にした水を少しずつかけ続ける事で樹氷を作り出していて、まるで豪雪地帯の雪国に迷い込んだ気持ちにさせてくれます。あいにくの曇り空でしたが、晴れた日は富士山が樹氷越しに見える絶景が楽しめたり、暗くなればライトアップされて幻想的な景色も見ることができるそうです。
最後は氷に囲まれて冷え切った体を山梨郷土料理「ほうとう」で体をあたためて霊峰富士を後にします。季節や天候・時間によってさまざまな姿を見せる世界文化遺産「富士山」周辺は何度足を運んでも感動を与えてくれます。
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