SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EFマウント用)
Canon EFマウントのオススメレンズは?と聞かれたら、私が必ず挙げるのがこの子。
その度に「なるほど~」「APS-C用ねぇ」と、半ば流されてしまうことが多いのですが、私は何度だって語りたい。
だってめちゃくちゃ魅力的なレンズなのですから。
このレンズの魅力、1つ目は「開放F値1.4から繰り出される唯一無二の写り」
これだけを聞くと、明るければどのレンズでもいいと思われがちな上、私のようにSONYのミラーレスボディで使用するのであれば既にコンテンポラリーラインから同スペックのレンズが展開されています。それでもなおこのレンズを選ぶ理由、それはイメージサークルにあり。
通常APS-Cセンサー用のレンズは、フルサイズボディに装着すると写真が丸くケラレてしまう傾向がありますが、このレンズは光量落ちこそするものの四隅が真っ暗になってしまう事はありません。
その上、この減光具合が中心部をぐっと際立たせる効果があります。
作例を数枚続けますのでご覧ください。
SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
いかがでしょうか、癖があることは否めませんが表現の一つとして非常に気に入っています。
ただし、これだけはご注意ください。
「Canon純正 EF-Sマウントレンズ」はフルサイズのCanon EFマウントには取り付けることができません。
今回ご紹介しているこのレンズはAPS-Cセンサー用のイメージサークルを持ったレンズではありますが、マウントの規格はどうやらEFマウントであるため問題なく装着できています。
そしてこの特性からひとつ分かったこともあります。
それは、「このレンズはEFマウントフィルムボディに装着可能!」ということ。
勘の良い方は既にお気づきだったかもしれません。
実際、私は【Canon EOS 5】と、【SONY ILCE-7RM3】の二台で運用しています。
特にEOS 5での使用が大好きで、フィルムで快適な視線入力AFが効いて、明るくて、周辺減光に味があるレンズ、しかも30mmという広角スナップにもってこいの焦点距離。
コンパクトなフォルムも相まって手放すことのできない組み合わせなのです。
ぜひフィルムで撮影した写真もご覧ください。
また、ご紹介が遅れましたがこのカメラだと日付を入れられるのも評価が高いです。
Canon EOS 5 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
Canon EOS 5 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
Canon EOS 5 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
フィルムで撮影すると周辺の光量落ちや滲みもあまり気にならないように感じます。
EOS 5の様なEFマウントフィルムカメラをお持ちの方は要チェックです。
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今度は使うボディをデジタルに戻して数枚ご紹介。
カメラの設定を変えてパパっと様々な雰囲気の写真が楽しめるのはデジタルカメラの良いところ。
SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
コントラストと彩度を落として影を際立たせます。
半透明に濁った空気を透過したような写真が個人的に好みで、同時にこのレンズの得意分野だとも思っています。
SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
今度は少しコントラストを上げて、陽の当たった「赤」を浮かび上がらせることに成功。
ずっと昔に街を散歩していて撮った何気ないカットですが、椅子の立体感の表現が素晴らしい。
これは誰が見たって私の実力ではなくレンズの実力に助けられた一枚です。
SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
最後に、家で飾られていたシャクヤクが開いたので休日を使って簡易撮影をしました。
背景紙が少し折れ曲がっているのはご愛嬌。
この写真を撮る前はあるマクロレンズで試行錯誤していたのですが、やはり私はパキッと写るより怪しげなこちらの写りの方が好みなようで、レンズを変えてからの満足感、しっくり感は期待以上。数分で撮り終えました。
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SONY ILCE-7RM3 + MC-11 + SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM (EF)
さて、写りの良さと汎用性の高さについて語らせていただきましたがいかがだったでしょうか。
長くなってしまいそうだったので、このレンズでのもう一つの魅力「動画撮影」は第二弾に回すことにします。
もちろん静止画撮影だけでも十分垂涎もののこの1本。
EFデジタル一眼レフをお持ちの方も、SONY αユーザーの方も、はたまた、これからフィルムカメラを始めてみようかなという方も、是非レンズを選ぶ際の候補にしていただければと思います。
また、「いまいち決め手に欠けるな…」と思われた方は第二弾での動画作例をお楽しみに。
もっと面白い世界をお見せします。
それでは。