高性能で使用感の良い人気のボディ、α7IV。
今回は、そんなα7Ⅳに搭載されている便利で楽しい機能、クリエイティブルックを活用して、細かいディテールまで画作りをしていきます。
まずはクリエイティブルックを使用したことのない方もいらっしゃるかと思いますので、どのような機能か簡単にご紹介いたします。
クリエイティブルックの‘ルック’は映像用語で、静止画と動画の見た目や印象をあらわす言葉です。
この‘ルック’がプリセットで10種類登録されているのが、クリエイティブルックです。
スタンダード、ポートレート、ニュートラル、ビビッド、ビビッド2、フィルム、インスタント、ソフトハイキー、ブラック&ホワイト、セピアからシーンに合わせて選ぶだけで、映像の印象がガラッと変化します。
初期設定でクリエイティブルックは‘スタンダード’に設定されています。
例えばこれをビビッドに変更すると、彩度とコントラストが高く、色彩豊かな表現になります。
まずはこのプリセットの10種類から選ぶだけでも写真が大きく変化するので、より撮影を楽しめるかと思います。
クリエイティブルックの面白いところは、選択したモードをベースに、コントラスト、ハイライト、シャドウ、フェード、彩度、シャープネス、シャープネスレンジ、明瞭度を微調整できるところです。
α7SⅢより前の機種にはクリエイティブスタイルという機能が搭載されていまして、こちらは調整できる項目がコントラスト、彩度、シャープネスの3項目のみなので、クリエイティブルックになり、より細かく調整が可能になりました。
以前より多くの項目から調整できるようになったといえど、フェードやシャープネスレンジなど、あまり馴染みのない項目に関してはどう調整すればよいのかわからないかと思うので、まず簡単にそれぞれの項目の説明をさせていただきます。
実際に設定すると、どう変化するのか比較してみました。
まずはコントラストです。
明暗差が強調されるので、明るいところはより明るく、暗いところはより暗くなります。
明るさの強調は雲の下の方に注目していただくと、-9に比べると+9はより白く表現されているのがわかります。
暗さの強調は画面左下の水面の影に注目していただくと、-9では木々が緑色に反射していますが+9では黒く表現されています。
コントラストを強調しすぎると、黒つぶれや白飛びの原因となります。
また、弱くしすぎると、メリハリがなくなり眠い画になってしまうので、注意が必要です。
ハイライト、シャドーはそれぞれ明るさのみ、暗さのみが調整できます。
次はフェードです。
黒の強さの強弱によって写真の雰囲気が変わります。
スタンダードのフェードの設定は5になっており、ここから調整を行います。
フェードの適用量を減らすと黒の度合いが強くなり、0のようにメリハリのある画に、適用量を増やすと、9のように色あせたような、フィルムライクな画になります。
-にすると落ち着いた色合いに、+にすると鮮やかな色合いの画になります。
印象的な写真にするためについ+にしがちですが、赤や青の被写体を撮影する際に色飽和が起こることがあります。
色飽和が起こると、その部分が絵具をべたっと塗ったようになり、ディテールが損なわれてしまうので注意が必要です。
次はシャープネスです。
中央の花の部分を拡大して比較します。
9にすると、輪郭が強調されくっきりと描写されます。
0にすると、線が柔らかく優しい印象の描写になります。
質感のコントロールが可能なので、被写体や表現したい雰囲気に合わせて調整すると、より印象的な写真が撮影できます。
シャープネスを上げすぎると、ノイズが目立ちやすくなったり、画がうるさく感じることもあるので、確認しながら調整する必要があります。
シャープネスレンジはシャープネスの適用範囲を調整ができます。
明瞭度は、色彩の変化でメリハリをコントロールする項目です。
コントラストやシャープネスに比べると、変化が分かりにくいですが、白飛びや黒つぶれ、エッジの強調が起こらないので、状況によって使い分けるとより好みの表現に近付きます。
クリエイティブルックを活用して、自分好みの画作りをしてみました。
設定と一緒にご紹介いたします。
空の青と木々の緑、コスモスのオレンジの色が印象的だったので、色が鮮やかに出るようビビッド2に設定しました。
彩度を+4にしてより鮮やかにしましたが、印象がきつくなってしまったので、コントラストを-4に下げることで柔らかさを出しました。
フィルムに設定すると、何気ない日常もドラマチックに表現できます。
更にフィルムライクな表現にするためにフェードを4に設定して、少し色も褪せて見えたので彩度を+6に設定しました。
陽が落ち始め寂寥感があったので、スタンダードから彩度を-9にさげました。
少しメリハリがなくなってしまったので、コントラストを+3にあげて調整しました。
また、同じシチュエーションで寂寥感や懐かしさを表現するのに、セピアやブラック&ホワイトを使用しても印象的になります。
また、セピアとブラック&ホワイト設定時にも、彩度以外の設定の調整ができます。
いかがでしょうか。
クリエイティブルックを活用することで現像をすることなく、好みの画作りを楽しむことができます。
今α7Ⅳをお使いの方、検討されている方の参考になれば幸いです。
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