【SONY】Batis40&85mmで撮る新春!
SONY (ソニー) α7RⅢ+Carl Zeiss (カールツァイス)Batis 40mm F2 CF
焦点距離:40mm 絞り:F4.5 シャッタースピード:1/80秒 ISO:100
皆様は2019年のお正月をどのように過ごされましたでしょうか?初詣や初売り、観光地にお出かけになられた方も多いかと思います。出不精な私は寝正月で毎年過ごしてきましたが、新春のすがすがしい陽気に誘われて「どこかへ出かけよう!」と思い立ち、新年初撮りを行いました。
使用機材はSONY α7RⅢにツァイス「Batisシリーズ」から大人気の「Batis 40mm F2 CF」と「Batis 85mm F1.8」の単焦点2本。新年の催し物で賑わう「江戸東京たてもの園」に行ってまいりました。
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/800秒 ISO:100
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/160秒 ISO:100
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/40秒 ISO:100
大きな窓から差し込む光が、机上のスタンドライトを印象的な被写体にしてくれました。まずは小手調べ!と「Batis 40mm F2 CF」を装着。40mmという画角、初めて使いましたが「非常に使いやすい」と感じたのが率直な第一印象です。50mmと35mmの中間画角は実に丁度良い塩梅で、遠すぎず・狭すぎず。画作りがしやすいレンズだと思います。少し引いて全体を、大胆に寄ってアップを。レンズを付け替えずに2種類の表現ができるのは便利でした。人気が出るのも納得です。
SONY (ソニー) α7RⅢ+Carl Zeiss (カールツァイス) Batis 85mm F1.8
焦点距離:85mm 絞り:F4 シャッタースピード:1/200秒 ISO:100
焦点距離:85mm 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/80秒 ISO:100
場所を移して、レンズも「Batis 85mm F1.8」に交換しました。縦構図の写真が2枚続きます。現代の建物とは少し異なり、一昔前の建物は玄関や障子を開け放つと、ヌケが非常によくなり、遠近感のある構図がとれます。85mmの中望遠でフレーミングすると良い構図が撮れました。
屋内はアンダー、屋外はオーバーとコントラスト差が非常に大きくなりますが、Batisシリーズの表現力の高さに舌を巻くばかりです。2枚目の写真のちゃぶ台に外光がすべって入ってきているカットは非常に気に入っています。アンダーな中に沈みがちな被写体(お茶セット)に立体感をもたらしています。
焦点距離:85mm 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/10秒 ISO:100
焦点距離:85mm 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/50秒 ISO:100
焦点距離:85mm 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/320秒 ISO:100
道中、ふと足を止めた荒物屋は被写体の宝庫でした。絞り開放から使っていくと、至近距離で並ぶ被写体間においても前ボケ・後ボケを作る事ができて非常に面白かったです。写真の2枚目の草履はもう少し深度をとった方がよかったかなと、後から見返して感じました。ツァイスレンズは色のりの良さに定評がありますが、結果は評判通り。青い茶碗をアンダー気味で撮影すると、非常に自分好みの渋い色が出ました。ピント面の解像感の良さは、タワシのカットを見ると良好なことが伺えます。α7RⅢの高画素性能と相まって目を見張る描写となっています。
SONY (ソニー) α7RⅢ+Carl Zeiss (カールツァイス)Batis 40mm F2 CF
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/100秒 ISO:100
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/80秒 ISO:100
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/200秒 ISO:100
レンズを再び40mmに戻して荒物屋での撮影を続行しました。レンズ銘にもある通り、「CF」クローズフォーカス仕様のレンズですので、最短撮影距離24cmまで寄れます。スナップ的な引き画を撮りつつ、気になった被写体には即座に寄れる、多用途的に使えるレンズは非常に便利と言えます。1枚目の青い器、その色の出方を見たときに、素直に「良い」と呟いてしまいました。
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/250秒 ISO:100
焦点距離:40mm 絞り:F2.5 シャッタースピード:1/80秒 ISO:100
2枚目の写真、奥からの外光の差し込みによる畳のグラデーションが気に入った一枚です。3段階ある障子や引き戸によって奥行き感が協調される画になりました。40mmでなければ撮れない画だと感じました。1枚目の写真は同日での撮影ですが、意図的にホワイトバランスを変更して「寒い冬の早朝」風の画にしてみました。アンダー目に渋い雰囲気が出るように調整しました。
SONY (ソニー) α7RⅢ+Carl Zeiss (カールツァイス) Batis 85mm F1.8
焦点距離:85mm 絞り:F2.5 シャッタースピード:1/1000秒 ISO:100
焦点距離:85mm 絞り:F2.5 シャッタースピード:1/1250秒 ISO:100
焦点距離:85mm 絞り:F2.5 シャッタースピード:1/1600秒 ISO:100
焦点距離:85mm 絞り:F2.5 シャッタースピード:1/1000秒 ISO:100
園内を散策していると、遠くから御囃子の音色が聞こえてきました。お正月の催しとして、小金井市の無形民俗文化財に指定されている「小金井囃子」が披露されていました。新年の暖かな日差しの下、御囃子を見に来た方々からは自然と笑みがこぼれ、新しい年を迎えたことを心から楽しんでいる様子でした。赤や青の華やかな着物の色をツァイスレンズがしっかりと捉えてくれました。特に3枚目の着物の質感表現は流石の一言で、α7RⅢとBatisレンズの組み合わせの良さに心から感心しました。
SONY (ソニー) α7RⅢ+Carl Zeiss (カールツァイス)Batis 40mm F2 CF
焦点距離:40mm 絞り:F2 シャッタースピード:1/640秒 ISO:100
休憩中にふと試した「クリエイティブスタイル」の「白黒」モードでの一枚です。アンダーとハイライトのコントラストバランスが非常に気に入った一枚です。地面のタイルの細かい質感まで表現しきれているのは高画素機ならではだと思います。
焦点距離:40mm 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/125秒 ISO:800
焦点距離:40mm 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/60秒 ISO:800
焦点距離:40mm 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/40秒 ISO:800
園内の西ゾーンにある江戸時代の民家では、かまどや囲炉裏に実際に火をいれて、当時の生活の一部が再現されています。現代の生活においては、調理や暖房のために火をおこすことはほとんどなくなりました。火が燃えている様を見る事自体が珍しい行為と言えます。薪を燃やすので煙も出ます。1枚目の写真、外から仄かに差し込む外光が、煙の影響で綺麗な光線を描いています。囲炉裏の火にあたっていると、体が芯からあたたまるのを感じました。エアコン暖房とは違い、気持ちの良いぬくもりです。外光が床の木材に反射して印象的なハイライトを形成しています。
如何でしたでしょうか?今回の写真は全てJPEG(エクストラファイン)の撮って出しとなっております。普段は、α7Ⅱを使用していますが、今回初めて高画素機を使ってみて、改めてその描写力の高さに感動しました。Batisシリーズレンズとの組み合わせは、描写力・持ち運びの良さ共に良好で、スナップ撮影をしていて非常に楽しかったです。どちらのレンズもテストを兼ねての撮影だったので、開放から使ってみましたが、流石ツァイスレンズと唸る描写力でした。シチュエーションや被写体によっては数段絞った方がよいとも思います。一度高画素機を体験してしまうと、もう元には戻れない・・・。そう考えてしまうほど今回の機材の組み合わせは、私にとって素晴らしい撮影体験となりました。