【SONY】Leicaで撮るということ Vol.4 ~Summar 50mm F2.0~
Leicaの魅力とはなんだろうと思っていました。
Leicaで写真を撮るようになってから
少し写真の嗜好が変わりました。
今までコントラストの強い写真が多かったのですが
最近は淡く優しい描写が好きになってきました。
勿論その描写がすべてという訳ではありません。
ただ豊かな階調で写し出すLeicaのレンズに今は虜になっています。
今回のレンズは
Summar 50mm F2.0 (1932~) 6枚絞り。
マウントはLマウントでα7Rに装着するには変換アダプターが必要になります。
※Mマウントアダプター使用の際
※Lマウントのマウントアダプターも存在します。
呼称、表記としては Summar(ズマール)5cm と呼ぶ人も多いです。
沈胴式は、沈胴させると金属の削りカスが出てしまうので注意が必要です。
F4まで絞ると別人のような写りになる、
このレンズもまた「クセ玉」の一つです。
今回はほぼ全てのシーンをF2.2で撮影しました。
絞りF2.2の目盛りがある面白いレンズです。
開放では目にみえて、ほわっとしてしまいますが
その僅かな絞りだけでも芯が出てきます。
この日は長袖だと少し暑いくらいの天気でした。
空の青はパステルカラー。
水色に近い空と白い雲の淡いコントラスト。
少しずつ夏が近づいてきている感じがします。
室内での撮影。
開放から僅か0.2の絞りですが
ピントの合った面は実に精細な写りではないでしょうか。
でも何より、優しい時間が写真から伝わってくるようです。
もう時期を過ぎ少し痩せた菜の花の先の青い草原に
凛と立つ一輪の紅色の花。
ソフトフォーカスがかかったような前ボケと
軟らかいトーンがその幻想的な風景をより際立ててくれました。
写らないくらいがちょうどいい時もある。
そんな風に思わされます。
まるで永遠に続いていくよう長い長い凧。
このレンズで見た世界は
いつもとは違って見えました。
肉眼では決して見れない世界
逆光で入り込んでくるゴーストは全く予測不能です。
白く飛んで消えてしまいそうな世界。
これもF2.2で撮影しているのでシャッタースピードは
陽射しの強い暮れ時の
1/8000秒オーバーでも無理やり切った一枚。
この青い花、ネモフィラはとても背が低く
しゃがんで同じ目線から撮ったり試行錯誤しました。
図らずもこのレンズの優しい独特な写りが
幻想的な世界を写すのに一役買ってくれたと思います。
Summar はLeicaのレンズの中でも比較的安価です。
しかしレンズ前面が柔らかいため、状態の善し悪しが個体により激しく、
レンズ前面が綺麗な個体はとても貴重です。
この優しく癖のあるレンズ、是非使ってみていただきたいです。
なおこのブログを書くにあたり
Leicaのレンズの魅力は一言、一口では語れない事は承知の上で
「撮りたい」ものを撮っています。
なるべくレンズの特徴を調べて書こうと思っていますが
一面性に偏っている部分があります。
また同じレンズを使用した際には違う面から撮りたいと思っています。
寛大な気持ちで見ていただければ幸いです。
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