【SONY】Leicaで撮るということ Vol.7 ~Summicron M35mm F2 2nd(6枚玉)~
Leicaで撮るということ
知れば知るほど奥が深くなります
今回のレンズは
Summicron (ズミクロン) M35mm F2 2nd(六枚玉) (1976) 4群6枚
第二世代 でツノ無し、ツノ付きがあります。
ライカ研究 ズミクロンM35mmF2 6枚玉 – マップタイムズ
このブログを見て、「ほぉ~」となりました。
第一世代のレンズ構成は6群8枚。
というよりも、Summicron (ズミクロン) 35mm F2 には
「八枚玉」「六枚玉」「七枚玉」があります。※年代順
写りの違いがあるので、それぞれにファンがいます。
私にとってはこの「六枚玉」がSummicron M35mm F2 の指標となるので
他のレンズを使ってみるのが今から楽しみでもあります。
使い始めて間もない頃に撮った一枚。
まるで中心に吸い込まれているようなボケ。
「なんだこれは」と驚きとともに感動を覚えました。
ただ、それ以降この写りにはあまり会っていません。
その時の撮影環境や被写体の位置が関係していると思いますが。
ただ心と興味をグッと引き寄せた記憶に残る一枚です。
開放ではゴーストが入り込みますが、少し絞るだけで
あっという間に気にならなくなります。
ただ個人的にはゴーストもフレアも背景のボケも
レンズの「味」として採用してしまう魅力があります。
35mmとα7Rの相性もあると思いますが
やはり開放で撮影すると周辺減光がはっきりとわかります。
ただし、その減光もF4に絞れば、ほぼ感じなくなります。
ただそれよりも特筆すべきは同じレンズとは思えない解像感。
一言であらわすならば 「目が覚める」 その一言。
開放の画と較べると劇的に写りが変わったのがわかります。
紅一点。
雨風にさらされ続け、色褪せていくホームベンチ。
こういう場合撮影者の意図よりも
「色が乗りすぎてしまう」事が多いですが、
現場の色が忠実に再現されています。
今回に限っては、撮影テストのような感じで
開放とF4の撮り較べをひたすら行いました。
開放では甘く、F4では途端に締まった表情をするレンズ。
その表情の移り変わりを楽しんでいましたが
それを踏まえると F2.8からF3.2くらいが
甘さと端麗さを兼ね備えた絶妙な絞りなのかもしれません。
最短撮影距離は0.7メートル。
陶器、木の机、照明器具の金属、ガラスの灰皿、コーヒーカップ、チーズケーキ。
意図して撮った訳ではありませんが、その一つ一つの質感の違い、
光が生む陰影の付き具合に不自然さはありません。
品がある、落ち着きのある色調が、被写体の魅力をぐっと引き上げてくれます。
最短撮影距離であれば開放であっても細密な描写。
細い線の美しさに骨抜きにされそうなほど。
Leicaのレンズが女性的、と言われるのはその線の細さからではないでしょうか。
柔くボケた背景のはずのピアノにも何か物語を感じさせるようです。
結局この日は最終的にF4のほうに気持ちが傾いていきました。
35mmという画角は
気軽に撮れるがゆえに、構図の組み立てをしっかり考える必要が
あったのだと、最近になってようやく気づく事が出来ました。
日々、精進あるのみ
へこたれずに35mmを追及していきたいと思います。
Leicaの歴史を指でなぞりながら調べている私では、
まだまだ言葉も思想も幼少期並み。
沢山の言葉と思想に触れながら、Leicaを知っていきたいと思っています。
※このブログを書くにあたり
Leicaのレンズの魅力は一言、一口では語れない事は承知の上で
「撮りたい」ものを撮っています。
なるべくレンズの特徴を調べて書こうと思っていますが
一面性に偏っている部分があります。
また同じレンズを使用した際には違う面から撮りたいと思っています。
寛大な気持ちで見ていただければ幸いです。
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