江戸東京たてもの園に行って参りました。
持ち出した機材はSONY α7IIIとSONY Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA。
小金井公園の中にあるこの野外博物館内は、現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物が移築されています。
現在、江戸東京たてもの園は新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休園中となっておりますが、休園前に万能かつ有能なこの組み合わせでスナップ撮影のような感覚で撮影してきました。
さっそく昔の下町の風情を楽しむことができる東ゾーンでシャッターを切ります。
まずは花市生花店へ。
ピント面の解像力はまさに評判通りで、品のあるボケ感と淡い色合いが筆者好みだと感じました。
お店の中からも1枚。
生花店で働く気分を味わってみます。
店の前を通行する人や窓ガラス越しに花を眺めてみる人、向かいのお店にいる人と目が合ってしまって気まずくなったり。
ぼんやりとここからの眺めを想像してみてすこしワクワクしました。
隣の文具店、武居三省堂へ。
おそらく感染症対策の換気の目的として施設内のところどころで扇風機が見られましたが、真冬だというのに夏の一場面を切り取ったような画に持って来いの小道具となってくれました。
心地よい風が通り抜けていくような感覚に夏が恋しくなります。
小寺醤油店は味噌や醤油、酒類を売っていたそう。
当時は売り物としての陳列も、こうしてずらりと並ぶところを見ると芸術的です。
日があたり美しいガラス瓶の透け感をなめらかに表現してくれました。
このエリアの一番奥で町の主のように構えている子宝湯。
正直この季節は僅かな風も冷たく痛いですが、内へと迎え入れてくれるような暖簾の動きがお気に入りの1枚です。
暖簾を潜り抜けて大浴場へ進みます。
タイルでできた銭湯の床はキンキンに冷えていて、まさにその場に湯船があれば…と考えました。
たとえば、こんな風に夕陽が差し込む時間帯の空気を写し出してくれるのが特別にうまいレンズです。
展示されていたレジを開放F1.8とフルサイズならではのボケ感たっぷりに撮ってみました。
今にも触れられそうなこの立体感に、直接さわれないことが写真越しにももどかしく感じます。
最後はかなり絞って建物の外観を。
明暗差のあるシーンでも隅々までシャープな写りが、建物の時代の経過をしっかりと教えてくれました。
いかがだったでしょうか。
今回は園内の3分の1ほどしかご紹介できませんでしたが、歴史や人びとの暮らしを感じられる道具や建物の美しさはときめきの多いものでした。
持ち運び良し、描写力良し。ハイコントラストでシャープな単焦点レンズ。
間違いないのないこちらの1本、ぜひ皆さんもお試しください。