
【StepUp/Nikon】フルサイズ機へのすゝめ ~Z6II~
APS-Cからフルサイズへ。広がる世界を手にしませんか?
カメラを始めて数年、APS-Cセンサーのカメラで撮影を楽しんでいるうちに、ふと感じることがありました。
「もう少し広く撮れたら。」「あと一歩下がれれば全体が入るのに。」「この風景の迫力をもっと表現したい。」
そのような経験はありませんか。
室内での集合写真、壮大な風景、建物の全景を収めたい時。APS-Cでも十分楽しめるのですが、どこか物足りなさを感じる瞬間があるのも事実です。
その答えの一つが、フルサイズセンサーへのステップアップかもしれません。
今回は、APS-Cからの乗り換えを検討されている方に向けて、実際の撮影体験を通じてフルサイズセンサーの魅力をお伝えしていきます。
-スタッフAの場合-
▍広角はフルサイズセンサーが有利!
私がフルサイズセンサーのカメラを手にしたのは広角レンズが欲しくなったタイミング。
小型でコンパクトなAPS-Cセンサーのカメラも使いやすかったのですが、画角は35mm判換算で約1.5倍されます。
「35mm判換算」という言葉が聞き慣れないかもしれませんが、異なるセンサーサイズでも画角を比較できるよう、35mmフィルム(フルサイズ)を基準にした焦点距離の表現が「35mm判換算」です。
APS-Cセンサーはフルサイズセンサーに比べて約1.5倍小さいため、仮に24mmレンズを装着した際は36mm相当の画角に狭まってしまいます。
しかしフルサイズなら24mmは24mmのまま。換算不要で、レンズ本来の画角をそのまま活用できます。
APS-Cセンサーカメラのキットレンズとして多い18mmスタートのズームレンズは35mm判換算にすると27mm。フルサイズセンサーのキットレンズは24mmスタートが多いのでこの時点でもより広く撮れることが分かります
もちろんレンズ次第なところも大きいですが、より容易に撮りやすいのはフルサイズではないでしょうか。
今回はNikon『Z6II』と『NIKKOR Z 14-30mm F4 S』でその魅力をお伝えします。
焦点距離:14mm / 絞り:F8.0 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:140
焦点距離:14mm / 絞り:F8.0 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:500
焦点距離:14mm / 絞り:F9.0 / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:200
–空を広く切り取る–
では広く撮れるとなった時にカメラをどこに向けましょう。建築物、風景、大空・・・etc.
私は空でした。14mmの超広角で見上げる空は、まさに圧巻。肉眼で見ると広い空も、それまでのカメラを向けると意外と狭い範囲しか映らないことに気付かされます。頭上を飛び回る飛行機。そこから排出されるスモークを肉眼で収めようとするも視界いっぱいですが、14mmの広角端を活かすことで全体の動きが出たまま収めることが出来ます。
焦点距離:15mm / 絞り:F9.0 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100
焦点距離:17mm / 絞り:F10.0 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:100
焦点距離:14mm / 絞り:F11.0 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:100
焦点距離:14mm / 絞り:F7.1 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:5000
–空の様子は刻々と変わる–
空の表情は時間とともに刻々と変化します。朝日が昇る前の空が白んできた時間から朝焼け、流れの早い雲と合間に見える青空。煌々と照らす太陽の輝きと広大な水平線と澄み渡るような青空。そして、夕暮れの茜色。『Z6II』のフルサイズ2450万画素センサーが捉える優れた階調表現が、空の微妙な色合いの変化を美しく描写してくれます。特に印象的だったのは、ダイナミックレンジの広さ。明暗差の激しい朝夕の空でも、ハイライトが飛ぶことなく、シャドウ部の情報もしっかりと残してくれました。撮って出しのjpegはもちろんですが、現像する際のRAWデータに触れるとその違いにさらに驚かされます。これもまた受光面の大きいフルサイズセンサーのメリットでもあります。そこに14mmの画角があれば、地上の風景から広大な空まで、その瞬間の空気感をそのまま切り取ることができるのです。
焦点距離:14mm / 絞り:F5.0 / シャッタースピード:1/5000秒 / ISO:640
焦点距離:15mm / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:640
焦点距離:14mm / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/5000秒 / ISO:640
–よりダイナミックに–
広角レンズの醍醐味は風景だけではありません。被写体に近づいて撮影することで、これまでにない迫力ある表現が可能になります。『NIKKOR Z 14-30mm F4 S』の最短撮影距離は28cm。地面に這いつくばって下から見上げるような構図で撮影すると、小さなミニチュアホースでさえ巨大に、そしてドラマチックに写し出されます。好奇心旺盛に近づいてくる表情も、14mmの画角なら背景の広がりと一緒に捉えることができ、どこかユーモアのある可愛らしい印象的な一枚になります。広角になればなるほど周辺の歪みなどは大きくなりますが、それが必ずしも悪ではなく、表現の一部として捉えると、景色を撮るだけの広角レンズからまた一つステップが上がったような感じがします。
焦点距離:14mm / 絞り:F9.0 / シャッタースピード:10.0秒 / ISO:500
焦点距離:14mm / 絞り:F14.0 / シャッタースピード:15.0秒 / ISO:500
焦点距離:14mm / 絞り:F9.0 / シャッタースピード:15.0秒 / ISO:100
–暗所にも強い–
『Z6II』の真価が発揮されるのは暗いシーンでの撮影。ISO感度を上げても粒状感を抑えた美しい画質を保ってくれます。ちょっとした撮影程度であれば、手持ちでの夜景撮影等も安心して楽しめます。14mmの画角があれば、打ち上げ花火の軌跡を画面いっぱいに捉えることができ、その場の迫力と興奮をそのまま写真に残すことができます。花火はいずれも1枚撮り。NDフィルターや絞りを調整することでしっかりと花火の芯まで写すことができます。花火も暗い夜空に突然明るい閃光が走るので明暗差が激しい被写体ですが『Z6II』であれば問題ありません。暗所での撮影がこれほど手軽になるとは、APS-Cカメラを使用していた時には想像もできませんでした。
フルサイズへのステップアップ、確かに最初は縁遠いと思っておりました。しかし中古市場を見ると、『Z6II』の価格も随分と下がってきました。後継機の『Z6III』では処理能力の向上と引き換えにボディが一回り大きく重くなったこともあり、携帯性を重視する方や女性の方には『Z6II』の方が扱いやすいと感じる場面も多いのではないでしょうか。
1世代前のモデルとはいえ、その基本性能は現在でも十分に通用するもの。2450万画素の解像度、優秀な高感度性能、ボディ内手ブレ補正。どれをとっても、日常使いから本格的な作品撮りまで幅広くカバーできる実力を備えています。何より、Zマウントの豊富なレンズラインアップを活用できるのは大きな魅力。今回使用した『NIKKOR Z 14-30mm F4 S』をはじめ、単焦点からズーム、マクロまで、表現の幅が一気に広がります。
APS-Cでは味わえなかった「本当の広角」の世界。24mmが24mmとして、14mmが14mmとして機能する安心感。換算を気にすることなく、レンズ本来の画角で撮影できる開放感を、ぜひその手で体感してみてください。『Z6II』なら、きっとその期待に応えてくれるはずです。
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