高倍率ズームレンズと聞いて浮かぶイメージ、印象はどういったものでしょうか。
画角が固定された単焦点レンズはもちろんのこと、使いやすい標準的な焦点距離をカバーするズームレンズよりも更に幅広い焦点距離を網羅する高倍率ズームレンズは便利ズームとも呼ばれます。
レンズを交換する手間や時間から解放してくれる、複数のレンズを持ち運ぶ必要がなくなるといったメリットとともに、写りはそこそこなんてイメージを持たれがちです。
もちろん大口径単焦点レンズの描写などとは比ぶべくもありませんが、技術の進歩というべきか期待以上の描写や働きをしてくれる高倍率ズームレンズは数多くあります。
今回はスタッフが夢中になっている高倍率ズームレンズについて全3回にわたりご紹介いたします。
ご紹介するのは『TAMRON 18-300mm F3.5-6.3 Di III-A VC VXD』です。
このレンズは35mm判換算で 27mmの広角域から450mmの超望遠域までカバーする高倍率ズームレンズで、
様々な撮影ができる高倍率ズームレンズの実現」というコンセプトを元に開発されました。
今回はこのレンズのSONYのAPS-C機α6700を組み合わせて里山を撮影してきました。
訪れたタイミングはちょうどお米の収穫時期で、田んぼには大きく育った稲が並んでいました。
初めはボディに対してレンズが少し大きめに感じますが、α6700との組わせの場合は、ボディにしっかりとしたサイズのグリップが付いているので、
構えている際は、そこまで重量を感じることなく撮影することが出来ます。
実際の重量も本体が約493g、レンズが620gですので全体の重量でも約1.1kgと、この高倍率を考えれば十分に軽いものになっています。
種類の違うお米が植えられているところがあました。色違いのお米のコントラストが秋の田に映えます。
解像度もあり、ピントが合った先の米粒一つ一つを写し取ることが出来ています。
トンボが草に止まっていました。標準ズームでは少し離れると小さくなってしまうその姿をしっかりと捉えることが出来ました。
TAMRON 18-300mm F3.5-6.3 Di III-A VC VXDを使ってみて感じるのは、やはり画角の自由度の高さです。
距離が遠く標準ズームでは諦めていたような被写体にも挑戦することが出来ます。
また、リニアモーターを用いたフォーカススピードも十分速く、より自由度を高めてくれます。
「高倍率ズームに夢中」は今回で最終回となります。様々な写真を通して高倍率ズーム魅力をお伝えできれば幸いです。