【Voigtlander】超大口径レンズで水族館を撮る
8月23日にコシナより発売された「Voigtlander NOKTON 35mm F0.9 Aspherical X-mount」
このレンズの特徴はなんといっても、F0.9という非常に明るい超大口径レンズだという点ではないでしょうか。
F0.9という明るさはVoitglanderのフジフイルムXマウント用レンズの中で最も明るいレンズとなっております。
人の目の明るさが約F1.0といわれている為、人間の目より明るいレンズということになります。
それだけで浪漫を感じずにはいられません。
早速外観を見ていきましょう。
シンプルで非常に洗練されたデザインです。このデザインはフジフイルムXマウントのカメラともよくマッチしています。
ピントリングも回しやすく、ピント合わせがしやすい印象です。
大きめのレンズではありますが、X-H2とのバランスも非常に良いです。
今回はこのレンズを使って、水族館撮影に行ってきました。
まずは作例をご覧ください。
本レンズはマニュアルレンズということで動きが速い生き物にピントを合わせるのは至難の業。
動きの遅い被写体を選んで撮影してみることにしました。
まずはほとんど移動しない深海に生息するエビから。
目の付近にピントを合わせてみました。被写界深度は非常に浅く、撮影開始直後は動きが遅い生き物とはいえピントを合わせるだけで一苦労でした。
それでも開放で撮りたいという欲がどんどん出てきます。
普段使っているレンズであれば、暗くて撮影を諦めてしまう様な場面でもF0.9の明るさで撮影ができるからです。
深海に住む生物の展示などで活躍してくれます。
泳ぐのが遅い魚や、動きが予想しやすいおっとりしたサメ類であればマニュアルレンズであっても比較的簡単に撮影できました。
慣れてくると動きのある被写体でも撮影が可能です。
クラゲの細かい模様までしっかりと写し出しています。クラゲが複数重なっている水槽で撮影したのですが、ピントを合わせたクラゲ以外は美しくボケていました。
ピントに関しては非常にシビアです。合焦から少しでもズレると溶けてしまっています。
水族館撮影の場合水槽のアクリルを挟んで撮影することがほとんどだと思います。
そのためピント合わせに関しては反射的に合わせるというよりは、生き物が目の前に来るのを待って撮影する方がいいと思います。
動体でなければ、簡単に撮影することが可能です。ピント面は非常にシビアなので、ピーキングや拡大機能などを使うことでよりピント合わせが容易になるかと思います。合焦部分はしっかりと解像し、その他は美しくとろけており、これぞ超大口径レンズといったボケを体感することができます。
水族館や暗い場所であってもF0.9という明るさを活かして、様々な撮影に挑戦することができる、Voigtlander NOKTON 35mm F0.9 Aspherical 是非お試しください。