東京を代表する路線のJR山手線。
10月12日に山手線命名100周年を迎えるにあたって、9月7日から当時をイメージした記念車両を1編成運行
しています。（12月4日まで運行予定）

最近の車両はほとんどがステンレスカラーで、似たようなデザインばかり…
100年前をイメージした車両とはどんな物かと思い、1周約1時間の山手線を根気よく待つことにしました。

復刻カラーの山手線（西日暮里駅にて）

やってきた車両は、現行車両のE231系500番台をチョコレート色にラッピングした車両。運転台下にはヘッド
マークのような印刷が施されています。ただ残念な事に、LED行先表示の車両からは昔の車両のイメージを感じ
る事ができませんでした。偶然後ろを走って行った200系新幹線の方が懐かしく思えます。

しかも側面は明治製菓の「ミルクチョコレート」の広告入り。

ミルクチョコレートの広告側面（上野駅にて）

車内もミルクチョコレートのポスターで埋め尽くされていることを考えると、山手線100周年キャンペーンとは
言いつつも、このラッピング電車はADトレイン（車体広告）の意味合いの方が強そうです。

チョコレートカラーの山手線（田町駅にて）

チョコレートカラーの山手線（有楽町駅にて）

以前、地下鉄80周年のラッピング電車を見たときも感じましが、最新車両で昔の車両をイメージするのは難し
いのでしょうか？

そういえば21年前、JR発足1周年記念のイベントとして茶色い山手線が展示されたのを思い出しました。

昭和63年4月品川駅にて（使用機材：Nikon F-501+AF35-70mmF3.3-4.5S）
大宮の鉄道博物館にも展示されている40系電車は戦前生まれ。迫力が違います。

本物に勝る物なし。
しかし、最新の安全設備が搭載できない昔の車両が、今の過密ダイヤの合間を縫って走ることは不可能。
そんな苦肉の策から生まれたと思われるラッピング電車には、更なるリアリティーを追求して欲しいものです。

次の復刻はどんなデザイン？　全面ウグイス色？
ひょっとしたらステンレスカラーが復刻される時代がくるのかもしれませんね。

使用機材：Nikon D700
　　　　　AF-S ED28-70mmF2.8D
　　　　　AF-S ED80-200mmF2.8D
　　　　　AF-SテレコンバーターTC-17EII