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【マップカメラ情報】ニコン D90レポート

Nikon D90使用レポート

2008年9月19日に発売したデジタル一眼レフカメラNikon D90の使用レポートをお届けします。

D90はD80の後継機にあたり、ニコンデジタル一眼レフラインアップの中間に位置するミドルクラス機。ミドルクラス機といえどその中身は上位機種に劣らぬ高スペック。有効1230万画素CMOSセンサー、コントラストAFが使えるライブビュー機能や撮像素子に付着するゴミ対策機構ダストリダクションを搭載。さらに交換レンズの味が活かせる動画撮影機能も搭載するなど機能充実の中級機です。

■撮影機材:Nikon D90/AF-S DX16-85mm F3.5-5.6G ED VR

■手になじむ心地よさと操作感

撮影初日、今にも雨が降りそうな空を覆う雲。冬の足早に迫る日没時刻。そんな時間に追われる撮影日程の中でも、D90の明快な操作系と迷いの無いレスポンスが冴え、思った以上に撮影がはかどりました。 まず、ライブビュー切り替えボタンがボディ背面マルチセレクター上に、押してくれと言わんばかりについていて、右手親指で簡単に切り替えることができます。さらにISO感度切り替えなどのメインどころの設定は専用ボタンを設けてあり、すばやく設定可能。また、infoボタンで撮影情報を確認でき、その画面でもう一度infoボタンを押すとアクティブD-ライティングの設定やピクチャーコントロールの設定もダイレクトに選択可能。メニュー画面を開くこと無くサクサクと設定変更できて便利でした。一方、ダイヤルはしっかりと2つ装備し、グリップ部は握りやすく手になじみます。わかりやすくもよく作られた本格派のカメラに仕上がっています。 さらに、ボディ前面のFnボタンにはいくつかの項目からよく使う機能設定を割り当てることができて便利。とくにとっつきやすかったのはFnボタンを押した時だけRAWで撮れる機能。JEPEGで撮影していても、レタッチが必要そうなここぞという時にすばやく対応できます。

■快調な撮影が楽しめる高レスポンス

上位機種に迫る4.5コマ/秒の連写性能は動体撮影以外でもきびきびと撮影できて心地が良かったです。特に街中など動きながら撮影したときでも、オートブラケティングで露出を変えながらの連続撮影も快調に行えました。さらに11点のフォーカスポイントはクロスセンサーの中央以外でも合焦速度は速く、スムーズに合焦してくれます。撮影動作一連流れはこのおかげで出足から快調に運べます。

■ニコンらしい自然な描写に好感

画質はメーカーが「D300の高画質・高性能をコンパクトに凝縮」と謳っていることもあり、ヌケの良い透明感のある描写でニコンらしい自然な画作りに好感が持てます。色合いも誇張しすぎず忠実な印象で、ピクチャースタイルをビビッドに変えても被写体のイメージを壊すことなく自然な鮮やかさが描写されています。この本格画質なら上位機種のサブ機としても十分活躍してくれるはずです。

■作例

(元画像を50%に縮小。アクティブD-ライティング「オート」設定)

Nikon D90

焦点距離:85mm

絞り:F5.6

ISO感度:200

露出補正:+0.3EV

ピクチャーコントロール:スタンダード

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F8

ISO感度:200

ピクチャーコントロール:スタンダード

■のっぺりとしがちなやわらかい光源下の雲模様もしっかりと立体感が出ています。

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F8

ISO感度:200

露出補正:-0.3EV

ピクチャーコントロール:スタンダード

■遠方まで必要十分な描写性能です。

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F5.6

ISO感度:400

露出補正:-0.3EV

ピクチャーコントロール:スタンダード

■ワイドレンズでよって撮ると遠近感が強調できます。

Nikon D90

焦点距離:38mm

絞り:F6.3

ISO感度:400

露出補正:-0.3EV

ピクチャーコントロール:スタンダード

■路地裏で撮影。構図に人を入れたい場合でもD90の高レスポンスでチャンスを逃しません。

Nikon D90

焦点距離:22mm

絞り:F5.6

ISO感度:400

露出補正:+0.3EV

ピクチャーコントロール:スタンダード

Nikon D90

焦点距離:85mm

絞り:F5.6

ISO感度:400

ピクチャーコントロール:ビビッド

■ピクチャーコントロール「ビビッド」は誇張しすぎない自然な鮮やかさです。

Nikon D90

焦点距離:28mm

絞り:F4.2

ISO感度:200

ピクチャーコントロール:スタンダード

■ファインダーでのマニュアルピント合わせも予想以上に合わせやすかったです。

Nikon D90

焦点距離:85mm

絞り:F5.6

ISO感度:800 露出補正:-0.3Ev

ピクチャーコントロール:ビビッド

■ISO800ではほとんどノイズによるざらつきが目立ちません。右のもやは窓の汚れが写ってしまっていました。

Nikon D90

焦点距離:85mm

絞り:F5.6

ISO感度:800 ピクチャーコントロール:スタンダード

■シャッタースピード1/60で撮影。ISO800でもある程度光がまわっている場所ならば特に、ノイズは目立たず安心して常用できそうです。

Nikon D90

焦点距離:31mm

絞り:F4.5

ISO感度:1600 ピクチャーコントロール:ビビッド

■ISO1600で撮影。店内奥の暗部のボケ部分に多少ざらつきはあるものの良好な低ノイズ感を実感できます。

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F6.3

ISO感度:200

露出補正:-0.3EV

ピクチャーコントロール:風景

Nikon D90

焦点距離:43mm

絞り:F8

ISO感度:200

露出補正:-0.3EV

ピクチャーコントロール:風景

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F6.3

ISO感度:200

ピクチャーコントロール:風景

Nikon D90

焦点距離:68mm

絞り:F5.6

ISO感度:200

露出補正:-0.3EV

ピクチャーコントロール:風景

■ヌケの良い描写が見事です。

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F11

ISO感度:200

ピクチャーコントロール:風景

Nikon D90

焦点距離:22mm

絞り:F5.6

ISO感度:200

露出補正:+0.3EV

ピクチャーコントロール:風景

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F5.6

ISO感度:200

ピクチャーコントロール:スタンダード

Nikon D90

焦点距離:16mm

絞り:F9

ISO感度:200

露出補正:+0.3EV

アクティブD-ライティング:「強め」

ピクチャーコントロール:風景

■こういった空と地面のコントラストが強いシーンでは、白とびや黒つぶれを防ぐ為にアクティブD-ライティングを積極的に活用したいところです。

Nikon D90

焦点距離:85mm

絞り:F5.6

ISO感度:200

露出補正:+0.3EV

ピクチャーコントロール:ビビッド

■綺麗な丸い点光源が出てくれました。

■アクティブD-ライティング比較

(※元画像を50%に縮小)

コントラストの強い被写体で白とびや黒つぶれ軽減するアクティブD-ライティング機能。D90ではカスタム設定でアクティブD-ライティング「OFF」→「ON」の順で連続撮影するアクティブD-ライティング専用ブラケット機能を搭載。さらにアクティブD-ライティングが実用的になっています。

また、D3X同様、D90でもその効き具合は「オート」、「より強め」、「強め」、「標準」、「弱め」、「しない」から選択可能です。

アクティブD-ライティング「しない」

■アクティブD-ライティング「しない」

アクティブD-ライティング「弱め」

■アクティブD-ライティング「弱め」

アクティブD-ライティング「標準」

■アクティブD-ライティング「標準」

アクティブD-ライティング「強め」

■アクティブD-ライティング「強め」

アクティブD-ライティング「より強め」

■アクティブD-ライティング「より強め」

アクティブD-ライティング「オート」

■アクティブD-ライティング「オート」

「しない」から「より強め」まで少しづつ明るく補正されていくのがわかります。「標準」くらいが一番見た目の明るさに近い印象です。また、今回の検証では「オート」は「標準」と「弱め」の間くらいの効き方をしました。D90は「オート」がデフォルトで設定されていますが、被写体のイメージを壊さない程度のさりげない効き方なので積極的に活用していきたい機能です。

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[ Category:Nikon | 掲載日時:09年01月25日 18時30分 ]

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