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マップカメラスタッフが語る「ニハチ」の魅力~HASSELBLAD C 50mm F4 T*~

マップカメラスタッフが語る「ニハチ」の魅力~HASSELBLAD C 50mm F4 T*~

「ニハチ」

カメラ業界でニハチと言えば28mmかF2.8を意味する言葉として使われています。
本ブログでは、マップカメラの28周年をとニハチとかけ、マップカメラスタッフ一押しの「ニハチ」レンズを通し、「ニハチ」の魅力を皆様に紹介していきます。

毎日28mmかF2.8のどちらかが掲載されますので、お見逃しなく!!

本日ご紹介する「ニハチ」は…
『HASSELBLAD C 50mm F4 T*』です!

…と、レンズ名だけを見ていると、どこにも「ニハチ」が出てきませんが…
中判6×6cmフォーマットにおける50mmレンズの画角は77度。35mm判換算でおよそ28mm相当になります。
というわけで、立派な(何が立派かはさておき)「ニハチ」です。

ただ、画角が同じ28mmといっても、正方形6×6判のそれと長方形の35mm判とでは、明らかに画に違いが出ます。
6×6判では35mm判のような広がりがなく、広角でありながらギュッと凝縮された印象を受けます。
なので私の場合、広い風景を捉えるよりスナップ的な撮影によく持ち出しています。

今回は過去に撮りためた写真からご紹介。

まずは数年前の鎌倉、「あじさい寺」として有名な明月院です。
この頃は毎年のように、ハッセルかローライを携えて鎌倉に紫陽花を見にいっていました。(鎌倉駅近くのお蕎麦屋さんの大冷やしなめこそばが好きで、ほぼそれを目的としていたのですが…)

HASSELBLAD 500C/M + Carl Zeiss Distagon C 50mm F4 T* (フジフィルム ベルビア100F)

ここは園内のほとんどが青い紫陽花。瑞々しい青で統一された別世界のような美しさを味わえます。

この時は標準80mmもバッグに入れていたのでレンズ交換、画角の比較を試みました。
といっても、人の通りを避けるため交換は脇によけて行っていました。そのためちょっとズレて正確な比較とはいきませんでしたが、雰囲気だけでも…

HASSELBLAD 500C/M + Carl Zeiss Planar C 80mm F2.8

80mmは35mm判換算で約44mm相当の標準域。先に述べたように、広角と言っても横の広がりがないので、大きく違っているようには感じられません。
実際、撮影時によく覚えていないと、50mmか80mmのどちらで撮ったのか後で区別が怪しくなることがあります。
とはいえ、被写界深度は標準と広角でやはり異なってきます。同じF値で撮影していますが、50mmの方がバックのボケは少ないのが分かるかと。

画面右寄りの縦に並んだ紫陽花にピントが来ているところからの自然なボケ味。3~4m後方の外国人女性が、顔は判別できず、でもカメラを構えているのは分かるという具合にちょうどよい感じでボケてくれました。

同じ北鎌倉にある浄智寺、山門前の「甘露の井」。
最短撮影距離50cmに近いところにガクアジサイを配置。ファインダーをウエストレベルよりもっと引き上げ、かなりきつい体勢になりながらも何とか背景の橋を画面内に収めました。
奥行きが凝縮された感じで、広角でありながら実際の風景よりも橋までの距離が近くに見えます。
6×6スクエアフォーマットならではの広角レンズの魅力です。

竹林の庭が有名な報国寺。
林の中は薄暗く、絞り開放でも1/4秒という状況。杭の上にカメラを置き、息を殺してシャッターボタンを押しました。
リバーサルフィルムのせいもあり暗部はつぶれてしまいましたが、灯篭の笠部の苔が際立ち、背景の竹林からグンと浮き上がるように写し出されました。

同じような構図の2枚を。上は浄智寺、下は十一面観音のある杉本寺、本来は情緒ある苔の階段なのですがこの時は修繕中。
このような構図なら、広角らしい奥行き感を表現出来ます。余分な広がりがない分、鑑賞の目線は自然と奥へと導かれます。
35mm判の広角は気を付けないと散漫な印象しか与えませんが、スクエアの広角は比較的容易に見せたいものを強調できるような気がします。

所変わって、多摩川下流、大田区の六郷土手です。季節は秋口。

HASSELBLAD 500C/M + Carl Zeiss Distagon C 50mm F4 T* (フジフィルム ベルビア100F)

やはり画面にいろいろなものを配置すると、かなり凝縮された印象に。手前のヒガンバナから鉄橋まで本当はかなり距離があるのですが、それを感じさせません。

ところが、画面構成をシンプルにすると、途端に広角らしい広がりが出てきます。

一眼レフカメラなので、ファインダースクリーン上で絞りの効果を確認できるのもよいところ。
私は、絞り気味にしてあえて背景との圧縮感を引き出す撮影が好きです。

またこのレンズのもう一つの魅力は、ツァイス T*(ティー・スター)コーティングならではの発色の良さ。
下の写真、時刻は夕刻「誰そ彼」時でしかも薄曇りと、色味の表現しにくい状況でしたが、雲梯の黄色・芝生の緑・鉄橋の青・電車の赤がほどよく出ています。

ツァイス ブルーなどとも称される鮮やかな発色は、時にはどぎつく感じられることもありますが、他レンズでは冴えない色に沈んでしまいそうなこのような状況下でこそ真価を発揮してくれるような気がします。

花壇に植えられたコスモスも深い色で表現してくれました。

最後は、かつて流行ったミニチュア撮影風に。ウエストレベルファインダーのハッセルなら楽々です。

いかがですか、6×6判の「ニハチ」『HASSELBLAD C 50mm F4 T*』。
いろいろな撮影が愉しめる万能広角レンズ。
価格もお手頃で、標準80mmの次のレンズにおススメです。

毎日更新中!この他の『マップカメラスタッフが語る「ニハチ」の魅力』はこちらからどうぞ
28人の28mm編F2.8編でお送りしております!少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

・・・

↓今回使用のC 50mm。独特のフォルム、ボディに装着した時の格好良さは格別です。

 

 

↓「T*コーティング」無しの銀鏡筒レンズ。グラデーション豊かなモノクロ撮影を得意とします。

 

 

↓操作のしやすいCF系レンズも、ぜひ選択肢の一つに。

 

 

 

 

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[ Category:etc. | 掲載日時:22年07月27日 17時00分 ]

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