「ニハチ」
カメラ業界でニハチと言えば28mmかF2.
本ブログでは、マップカメラの28周年をニハチとかけ、
毎日28mmかF2.8のどちらかが掲載されますので、
本日ご紹介する「ニハチ」は… 『SIGMA Art 28mm F1.4 DG HSM ライカSL/TL用』です!
ここ最近のSIGMAの勢いはとどまることを知りません。
フルサイズミラーレスカメラのfpシリーズ、Foveonセンサー搭載のSD、dpシリーズをはじめ、Art、Contemporary、Sportsの3ラインで展開された超高品質レンズ群が、カメラマンに魅力的な選択肢を与えてくれます。
それぞれ明確な個性が与えられていますが、全てに共通しているのは「圧倒的な描写力」。
シャープと言ったらSIGMA。高画質と言ったらSIGMA。
個人的にはContemporaryラインですらArtと言っても良いくらいのレベルだと思っています。
ライカSL2に装着し、新宿の狭い空を見上げると木とビルが。
このようなシーンではAFを外しやすいのですが、バッチリとピントを決めてくれました。
ミラーレス時代になって、サードパーティーレンズもAF精度が上がったことが実感できます。
それだけではなく、FLDガラスを2枚、SLDガラスを3枚、非球面レンズを3枚使用という贅を尽くした光学系によりヌケの良い画をたたき出します。
なかでもFLDガラスは、かの有名な蛍石(超高級望遠レンズに採用される、色収差抑制用の特殊硝材)と同等の性能を持つということで、「そんな素晴らしいガラスが2枚も使用されているの!?」と驚いてしまいました。
とてもシャープなレンズですが、それでいてボケも綺麗です。
煩いボケになりがちなシーンでも、主題と副題を明確にする、柔らかくほわっとした前ボケが作れました。
28mmという焦点距離は、何気ない瞬間を切り取ることに向いているように思います。
スマートフォンのカメラに採用されることが多いということからも、その汎用性をうかがい知ることができます。
オートフォーカスの移動量が多い時も、搭載されたHSMが静かに高速に駆動し、スピーディにピントが合います。
手前の被写体、遠くの被写体を交互に撮影するような状況でもストレスはありません。
歪みの少ないレンズなので、直線的なビルやモニュメントは積極的に狙いたくなります。
都市を歩きながらのスナップが捗ること間違いなしです。
撮影日は真夏の日差しが降り注ぐなか、気分の高まりに任せて街を練り歩きました。
ひんやりした金属の質感と高い工作精度の鏡筒は、マニュアルフォーカスが楽しくなり、「積極的にMFで撮りたい!」と思わせてくれます。
都市を自由に回遊し、様々な物にカメラを向けたくなる、素晴らしいレンズでした。