【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】三角屋根の駅舎~JR中央線 国立駅~
鉄道ブログで駅舎の話は珍しいかも知れませんが、今回はJR中央線 国立駅の駅舎のお話です。
国立駅といえば、かつては南口の三角屋根の駅舎がシンボルとなっていました。
近年、商業施設と合体した「駅ビル」に生まれ変わる駅舎が多いなか、国立駅は毅然とそびえる木造建築の三角屋根がひときわ凛々しい存在感を放っていました。
国立駅は、大正15年の開業で、現存する日本で2番目に旧い木造建築駅舎です。またその美しさと文化的価値から「関東の駅100選」に選ばれたことでも有名です。そしてどこか欧風でちょっとノスタルジックな駅舎のたたずまいが、現在の国立という地名が持つ、どこかハイソでちょっと知的なイメージを多分に担っている言っても過言ではありません。
しかし中央線の高架工事のために旧い駅舎は解体され、現在その面影はありません。
SONY CyberShot-T9
かつての国立駅南口(2006年4月撮影)。美しい三角形の屋根がとても印象的です。
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現在の国立駅南口。左奥に見える灰色の建物が現在の仮駅舎。
解体された旧駅舎の建築部材は、その一部を保存し建て替え工事の際に再利用される予定だそうです。しかし、鉄筋コンクリート製の新しい駅舎で、かつての三角屋根がどんな形で再現されるかは、出来上がるまで判りません。
また三角屋根のイメージは、国立駅北口から駅周辺の住宅街を周回するコミュニティバスのキャラクターにも使われています。キャラクターの名前は、「くにたち」から採られた「くにっこ」です。
キヤノンEOS Kiss Digital X + EF70-200mm F4L IS USM
くにっこのマークを付けて住宅街を走るコミュニティバス「くにっこ」。
キヤノンEOS Kiss Digital X + EF 70-200mm F4L IS USM
バス停にもくにっこ君がいました。
駅舎の造形そのものがキャラクターとして、街のイメージになることはとても珍しい事です。
それはつまり、かつての国立駅が多くの市民に愛されていた証拠であり、それだけに駅舎の建て替え工事には多くの関心が集まっていると言えます。筆者も大きな関心を寄せる一人の国立駅ファンとして、今後の成り行きを注意深く見守ってゆきたいと思います。