【マップカメラ情報】大口径標準ズームレンズ ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G レポート
AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8Gと同時発売された大口径標準ズームレンズ『Nikon AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G』は、24mmスタートにもかかわらず、先代のAF-S NIKKOR 28-70mm F2.8Dや同じデジタル専用大口径標準ズーム系のAF-S DX NIKKOR 17-55mm F2.8Gよりも細身の鏡筒になりました。
実際に使ってみた感想は、スリムになったおかげでズームリングが回しやすくメカ的にもスムースに回る印象です。
■ピクチャーコントロール:スタンダード
一段絞ると4角に若干甘さが出る程度まで改善されます。
2段絞って使用すれば問題無いと思います。実際には、こういった光量があるシチュエーションでの撮影はそれなりに絞って撮影すると思いますので、それ程気にすることはないと思います。
■ピクチャーコントロール:スタンダード
ワイド側24mmの絞り開放の描写です。
開放での周辺の甘さもこういった『ボケ』をメインにしたシチュエーションでは特に気になりません。
ピントの合っている部分もしっかり描写されていますので、絞り開放での描写性能は文句なしです。
■ピクチャーコントロール:ビビッド
70mm側で出来るだけ被写体に寄って、51点オートエリアAFでカメラ任せにシャッターを押しました。
DXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ(D3のDXモード)では、105mm相当のレンズとなるのでもっと寄りの写真が撮影が可能です。
■ピクチャーコントロール:ニュートラル
70mm側で寄りの撮影。
AF-S NIKKOR 28-70mm F2.8Dとの描写の違いは、ソフトフォーカスのように甘くボケずに、自然にぼけて行く所の様です。
そのためピントの合っている部分がはっきりとしています。
AF NIKKOR 50mm F1.4Dもそうですが収差の味が生きるシチュエーションもあると思いますので、甘い描写のレンズ、カチッした描写のレンズそれぞれの違いで作品づくりの幅が変わってくるのではないでしょうか。
21世紀のNIKKORレンズは、収差や反射を極力抑えて、さらにカッチリ写るチューニングになっている様です。
デジタル一眼レフをお使いの方で”絵が甘い”、”解像感が無い”と感じている方にお勧めしたいレンズです。
絞り開放から解像感のある絵が撮れますので、シャッタースピードを稼ぎたい場合でも、躊躇無く絞り開放で撮影できるのが嬉しいところです。
DXフォーマットのデジタル一眼レフでは36-105mm相当のレンズとなりますので、広角から中望遠までカバーするズームレンズとしてもお勧めです。
新レンズの登場で、旧来のレンズの『味』も見えたような気もします。