【マップカメラ情報】新機種への期待が高まる!リコーCX3レポート
高倍率が楽しい高性能コンパクト
まず、広角28mmから300mmまでの望遠が一台に詰まっているのは想像以上に楽しく写真撮影の幅が広がります。特に望遠側が強いのが魅力的で、手前にある被写体の背景に遠くの被写体を大きくいれることができ、 広角や標準域での撮影とは一味違った楽しみ方ができます。また、望遠側を使うにあたって、手ぶれ補正効果と高感度に強くなったおかげで手ぶれもかなり抑えられるので、撮影環境を選ばず望遠側の撮影がかなり実用的に行えます。
シンプルな操作感と使いやすさ
カメラ設定ははボタン類は少なくシンプルにまとめられていて、とてもスムーズに行えます。ジョイスティックタイプのADJ/OKボタンは中央に押し込むと好みのカメラ設定をショートカットとして5つまで設定することができ、GRの快適な操作感を実に良く継承しているなと思いました。特によく使ったのがAF/AEポイントを自由に移動できる機能で構図決定から撮影まですばやく正確に行えます。また、ボディはポケットにすっとおさまる小型軽量ながらも剛性感もありしっかりとした作りになっています。 液晶画面も非常に高精細で見やすく、直射日光下でも少し手で光をさえぎってやるだけで十分使える液晶に仕上がっていました。
高倍率ズームと組み合わせて楽しい機能が充実
GRシリーズの強みとして最短1cmまで寄れるマクロ機能がありますが、CX3でも健在です。高倍率ズームと組み合わせて使えば、様々なぼけや構図で撮影できるので被写体を選ばず活躍してくれます。また、気になった機能としてシーンモードの中にある『ミニチュアライズ』が挙げられます。画像の天地を画像処理でぼかし、被写体をミニチュアのように写してくれる機能です。この機能はOLYMPUSのPENシリーズなどにも搭載していますが、CX3の強みは高倍率ズームとの組み合わせです。好きに被写体の大きさを決められるので、一つの被写体でもいくつかのパターンで撮影できます。
その他1:1や16:9といったアスペクト比の変更やHD動画、秒間5コマの連続撮影機能など、多彩な機能が楽しめます。
高感度へのこだわりと『ダイナミックレンジダブルショット』
高感度の強さとこだわりがCX3のなによりの強みです。実際にISO感度別に撮影してみたところでは、ノイズリダクションの設定にもよりますが、ISO1600でも実用に耐えうるレベルにおさまっています。コンパクトデジカメでISO1600が使えるのは大きく、暗めの室内などでも手ぶれ補正と組み合わせれば、手持ちで使える場面もかなり増えそうです。また、CX3には高速で連続撮影した2枚の画像を自動で合成して、ダイナミックレンジを大幅に拡大できる機能『ダイナミックレンジダブルショット』があります。 今回は夜景での試写でしたが、通常撮影と同じ露出値ながらも、非常に明るく写すことができ、暗くてつぶれてしまう被写体などを明るく撮影することができます。さらに、効果もAUTOや微弱~強の中から選んだり、ハイライトかシャドー側か優先させることができたりと設定も細かく追い込むことができ、効果的な機能になっています。ちなみにこれも設定ひとつで、通常撮影と効果を加えた撮影とを連続で行えるので、1シャッターで画像の比較も簡単におこなえます。
ダイナミックレンジダブルショットはメニュー内の一設定項目ではなく、モードダイヤルに『DR』として組み込み、詳細な設定ができることからも常用機能の一つとして使ってもらいたいメーカーの強いこだわりが感じられました。
■焦点距離別比較
※拡大画像は元画像を50%縮小しています。
■作例画像
※拡大画像は元画像を50%縮小しています。
■ISO感度別比較
※拡大画像は元画像を50%縮小しています。
ノイズリダクション[AUTO]の効き方も良く、ISO1600までは少しずつノイズがのっていく程度におさまっています。
■ノイズリダクション効果別比較/ダイナミックレンジダブルショット
※拡大画像は元画像を50%縮小しています。
画質的にノイズも少なく基本ノイズリダクションは[AUTO]で問題無さそうです。ただ、[弱]や[強]ではノイズは多少多い分、画面中央の歩道橋の柵の部分のコントラストが[AUTO]や[MAX]よりも保たれているのがわかります。ノイズがそれほど気にならない方ならば、[弱]や[強]の設定もありだと思いました。
ダイナミックレンジダブルショットは通常撮影した画像も一緒に記録できる設定もあり、「ON」「OFF」で切り替えることも可能です。
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