私はこれまでズームレンズに対してあまりいいイメージを持っていませんでした。
その理由として、①大きくて重い ②明るいレンズが少ない ③描写の不安などがありました。
私は写真を初めて10年近く経ちますが、ズームレンズを使ったのは最初に買ったカメラのキットレンズのみで、
その後は単焦点レンズを使ってきました。
単焦点レンズの方が小型でF値が明るいものが多く、なにより描写が良いといったイメージがあったので、撮影をする際は常に機材を持っていたい私としてはズームレンズを避けてきたのです。
しかしミラーレスカメラがすっかり定着した昨今、描写性能とサイズを上手く凝縮したレンズが多くなってきたと感じ、ズームレンズによって新たな発見があるのではと思い始めました。
そこで今回はオリンパスのズームレンズの鉄板、 M.ZUIKO DIGITAL ED12-40mm F2.8 PROを持ち出してみました。
焦点距離25mm。
独特な形をしたビルのガラスの中にイスが切り取られていました。
焦点距離19mm。
被写体の形を意識する時はモノクロの方が向いていると思います。
焦点距離12mm。
広角側で見上げるように撮影してもそこまで歪みは感じられません。
焦点距離36mm。
所変わって日中の庭園。
マイクロフォーサーズは構造上ボケが少ないと言われますが、望遠側にすれば綺麗にボケてくれました。
焦点距離40mm。
フルサイズ換算で80mm相当でここまで被写体に寄れば被写体が見事に引き立ちました。
焦点距離25mm。
池のほとりに結われた小舟。
下を通り過ぎる鯉や葉のボケ具合も見事です。
焦点距離25mm。
石の質感を出すためにF8で撮影しました。
周囲に歪みもなく立体感も上がりました。
初めはどの焦点距離で撮影するかという点で悩み撮影のテンポが悪くなるのでは? と不安でしたが、実際に使ってみるうちにこれまで自分が最も多用してきた標準域(フルサイズ換算50mm前後)を中心に据えていけば案外スムーズに撮影ができる事に気が付きました。
今回のようなマイクロフォーサーズ用レンズでいえば、基本は常に25mmにしておいて必要に応じて広角側や望遠側にシフトするという流れで撮影するようにすると違和感を感じることなく、むしろ同じ焦点距離では気付かなかった新たな視点を発見できて新鮮な感覚でした。
そしてこの M.ZUIKO DIGITAL ED12-40mm F2.8 PROは評判通りどの焦点距離でも画質を損なうことなく、それでいて手にちょうど収まるサイズ感や鏡筒の質感に至るまで文句のつけようがありませんでした。
私のようにズームレンズをあまり使ったことのない方や苦手意識をお持ちの方は、まず自分の得意とする焦点距離を見つけ、それを「軸」として撮影していくと新たな発見があるかも知れません。
Panasonic (パナソニック) LUMIX DC-G9 PRO ボディ
OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL ED12-40mm F2.8 PRO
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