週刊カメラーズ・ハイ!第8回『SIGMA DP2』
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┃ 週刊カメラーズ・ハイ!第8回 『 SIGMA DP2 』
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フィルムのようにレンズから入る光を層で捉え写真にしてくれるイメージセンサー『Foveon X3』
そのセンサーを搭載したコンパクトカメラが2008年春に『DP1』という名でSIGMAより発売されました。
1画素で一つの色を表現出る事に加え、Foveonセンサーは原理的に偽色が発生しない為、ローパスレスの設計。
写し出す写真は他のデジタル機とは明らかに異なる色彩表現と解像力を見せてくれます。
そして『DP1』発売から約1年。
標準画角のレンズと開放F2.8の明るさを持つ『DP2』が発売となります。
以前よりFoveonセンサーに興味があった私はたまらず購入をし、数年間愛機として使用しました。
シャッターを押してから書き込みまでの長いタイムラグ、保存された画像は鮮明に解像されているようですが
背面液晶ではうまく確認できず、ホワイトバランスもどこか偏っている様子。
そんな少し癖のあるカメラですが、このDP2の醍醐味はPCで現像した時にあります。
ここまで写るものかと驚く解像度。生々しいほどの質感。浮かび上がるような立体感。
今まで使用してきたカメラの中でも、良い意味でこんなにも期待を裏切ってくれるカメラはありませんでした。
ネパール山中で出会った女性。
ポートレイトでもFoveonセンサーは魅力ある写りをします。
インド・ラダック地方にあるチェムレ・ゴンパ。
DP2の細かな描写は一緒に使用していた一眼レフを超えていました。
都内の大雪の様子。
レスポンスを求められる撮影にはあまり向かないカメラですが、慣れてしまえばスナップ撮影もこなせます。
決して万能ではありません。
しかしFoveonセンサーが得意とする条件にハマった時の写真は他のカメラでは表現できない唯一無二の魅力があります。
現行機種は2代目のDP2 Merrill。
そして2014年6月27日には最新のFoveonセンサーを搭載した3代目『dp2 Quattro』が発売となります。
他とは違う、孤高の道を行くSIGMAのデジタルカメラシリーズ。
今後どのような製品が登場するか注目です。