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【タイムズフォト】ILFORD DELTA400もダークレスで!各社モノクロフィルムとの相性

ダークレスと出会ってからというもの、気がつけば使ったフィルムは全てモノクロでした。
パウセカムイです。

前回の記事では「T-MAX400シャープ!」「T-MAX400すばらしい!」とT-MAX400を礼賛するばかりでしたが、
プレスト400、そしてネオパンSSのざらっとした粒状感も、
これはこれで写真らしい味があって良いかもと感じています。
とがった鉛筆か、ちょっと芯の丸まった鉛筆かの違いというか・・。
こういうのは今まで感じたことのない楽しさです。

それもこれもダークレス現像の予想以上の成功率のおかげ。
ダークレスを使い始めてから今までつごう14本のモノクロフィルムを現像したのですが、完全に失敗したのはトライXを使って軸から外れてしまった1本のみ。
全くの現像素人がやっての結果としてはなかなか良いのではないでしょうか。

今まではフジとコダックのモノクロフィルムを使ってみたわけなのですが、
今回さらに新しいフィルムに挑戦したくなって、以前使った「XP2super」で良い印象のあったイルフォードのモノクロフィルムを試してみました。

数あるイルフォードのフィルムの中から選んだのは「DELTA400」。理由はと言われると困るのですが、まあ「名前がかっこよかったから」です。

ただここでひとつ問題が。
今まで使ってきたフィルムはプレストにしてもT-MAXにしてもすべて「24枚撮り」でした。
理由はダークレスが24枚撮り用だから。
では36枚撮りは現像できないのかと言うと、説明書によれば「熟練すればできます」。
熟練すればってなんだよー。アバウトだなあ。

世の中のモノクロフィルムは36枚撮りを基準としているようで、DELTA400も36枚撮り。
考えたあげく12枚分引っ張り出して切り取ってしまう事にしました。ちょっと勿体無いのですが・・・。

今回もカメラはキヤノン。
キヤノンレンジファインダー伝統の変倍ファインダーとトリガー巻上げを採用した「VT deluxe」と
テッサー型の初代35mmf3.5からガウス型に進化した2代目35mm 「SERENAR 35mmf3.2」の組み合わせに
36枚撮り→24枚撮りに改造したDELTA400を装填。

このVT deluxe、布幕シャッターと巻き上げトリガーの感触は頗る良いのですが、
変倍ファインダーの方は35mmにすると倍率が低く、
絞りを開ける場合など基線長から言ってもちょっと不安があります。
そこで倍率の大きいRFモードと外付けファインダーの組み合わせで使用。
キヤノン純正外付けファインダーはV、VIシリーズボディと組み合わせると連動ピンによりパララックス補正もしてくれる優れものです。

撮影したフィルムを細心の注意をはらって現像。
イルフォードの内部構造がわからないので確実に現像液をゆきわたらせるため、わずかにベロを出して山折りし軽く固定。
DELTA400をネットで調べたところT-MAX同様の「新世代微粒子系」らしいので、とりあえず5分で勝負!・・なんとか無事現像できました!

レンズの違いもあるので一概には言えませんがT-MAX400同様シャープで微粒子。いい感じです。
T-MAXとくらべるとわずかにコントラストが低く、おだやかな印象。
さらにフィルムベース自体のコシが弱くて軽い感じ。カーリングが少なくてスキャンしやすい!


Canon VT deluxe / SERENAR 35mmf3.2 イルフォードDELTA400
ダークレス現像(5分) EPSON GT-X770でスキャン


Canon VT deluxe / SERENAR 35mmf3.2 イルフォードDELTA400
ダークレス現像(4分30秒) EPSON GT-X770でスキャン

ダークレス現像においてとても重要な、フィルムとスプールの接続部分のサンプルがたまったので掲載します。

コダックのみテープ留め。やはり細心の注意が必要です。
イルフォードのは、フジのと似た感じでスプールの芯にあいた穴にフィルムの先端が差し込まれているタイプ。
ただフジと違い引っ掛けてあるだけのようで、ムリをすると外れる心配も。(2011年10月12日追記、ご注意下さい!)
そして「折れ」の危険もあります。
実は2本目のDELTA400でやってしまいました。

途中妙に抵抗感が強いなと思っていたらこんな事に。巻きを緩める時、ちょっと強く回しすぎたようです。
ダークレス現像においてはちょっとでも「重いな」と感じたら止めないとダメなようです。
(先端ベロ部分を固定した弊害かもしれません。)ぜひお気をつけ下さい。

こうしてみるとそれぞれの良さがあります。


Canon VT deluxe / Voigtlander ColorSKOPAR 35mmf2.5 コダックT-MAX100
ダークレス現像(5分) EPSON GT-X770でスキャン


Canon IIs改 / Canon 50mmf1.8I コダックT-MAX400
ダークレス現像(5分) EPSON GT-X770でスキャン


Canon VT deluxe / SERENAR 35mmf3.2 イルフォードDELTA400
ダークレス現像(4分30秒) EPSON GT-X770でスキャン


Canon 7s / SERENAR 35mmf3.2 フジフイルムNEOPAN400プレスト
ダークレス現像(4分) EPSON GT-X770でスキャン


Canon 7s / Canon35mmf2.8 フジフイルムNEOPAN SS100
ダークレス現像(5分) EPSON GT-X770でスキャン

シャープでスキッとしたT-MAX400、T-MAX100
同じようにシャープながら少しやわらかい感じのDELTA400、
「写真らしい」ほどよいザラつき具合のプレスト400。ネオパンSS。

撮影はもちろん楽しく、さらに帰宅後の現像も楽しく、フィルムスキャンも楽しい。
一粒で三度楽しいオールドレンジファインダーカメラ + モノクロフィルム + ダークレス現像。
しばらくは抜け出せそうにありません。

まさにわたしにとっては
「フィルム写真は死なず。未だ消え去りもしない」です。

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[ Category:etc. | 掲載日時:11年09月19日 12時10分 ]

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