東京小金井に
江戸時代から昭和初期までの復元建造物が建ち並ぶ
江戸東京たてもの園という場所がある。
そんな冒頭から始めた しぐまびより Part5。
すっかり気に入ってしまった江戸東京たてもの園に
約七か月ぶりに訪れた。
たてもの園に寄る前に、小金井公園を散策した。
地面には落ち葉と緑草が入り乱れている。
歩いているとパチパチと音が鳴っている。
何の音かと追っていったらどんぐりが落ちる音だった。
それで去年は落ちたどんぐりを撮った事を思い出した。
静かに、でも文字通り音をたてながら冬に近づいている。
前回来た時は、あまり天候が良くなかった。
今回は天候に恵まれていて、建物内にも陽が射し
また違う視点で楽しむ事が出来た。
モノクロがよく似合う場所だと思う。
写真においてモノクロは色を失くしただけではないのだと、
改めて実感する事が出来る。
そしてまた光を光として捉えるdpだから
そのモノクロを写し出す力があるのだと思う。
ここには人が暮らしていて、生活があって
当時の道具だけが取り残され、保存されている。
その当時の空気や記憶をこの場所は持っている気がする。
「物語」では語りきれない生々しさが伝わってくる事がある。
蓄積された時間を保つというのは難しい。
だから古くて汚れているくせに儚くて美しいのだ。
そんな矛盾が好きで旧い場所に足を運ぶのかもしれない。
現在はジブリの特別展示会が催されているので
そちらを目的としても立ち寄って
見に行っていただけたら嬉しく思います。
最後に銭湯に立ち寄った。
銭湯には高校の頃、マイブームがきてよく通っていたが
湯が張っていない浴槽があんなに深いものだとは知らなかった。
壁面のペンキ絵。
まず思い浮かぶのはやはり富士山。
調べてみるとペンキ絵の題材として
「紅葉」「猿」「夕日」は散る、去る、落ちる、に繋がる為
タブーとなっていた。
縁起を大切にしていたことがわかる。
たまたまかもしれないが
同じく見学に来ていた小学生のグループのほぼ全員が
入ったことないー、と言っていた事が印象的だった。
環境は刻々と変わっていく。
当たり前だったものが懐かしいものに変わるのに音も合図もない。
その時の時間を残しているこの場所が
いつまでも愛される場所であることを願います。
しぐまびよりも Part19 になりました。
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しぐまびより
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