【SONY】Leicaで撮るということ Vol.9 ~Elmar 50mm f2.8 1st ~
Leicaで撮るということ
モノクロは少し懐かしい日に帰るような気分になります。
今回のレンズは
Elmar 50mm/f2.8 M-mount 1st (1957)3群4枚
1954年M3とともに登場した Elmar(エルマー)-M 50mm F3.5の後継型。
新種ガラスを採用し設計も変更しています。
沈胴式のレトロなデザインも含め、
ライカユーザーには今でも人気の高いレンズです。
エルマーと聞くと
ズミクロンやズミルックスに比べると没個性という印象でした。
「よく写るが面白くはない」どこかで聞いたことがあります。
ただそれは裏を返せば
「面白さや一芸を必要ともしないほど、よく写る」
レンズであるという事ではないでしょうか。
50年代のレンズとは思えない、
むしろこの時代のレンズだからこその写りなのでしょうか。
今回も開放縛りで撮影をしましたが、
開放らしい滲みとピント面のシャープさ、
鏡面の反射の美しさ、ふんわりと柔くボケた背景にゾクっとします。
薄曇りの空から垂れこんだ弱い陽の光
時の流れさえ緩やかになってしまったような空間。
目の前にあった光景を思い通りに、
時には思った以上の世界に写してくれる。
モノクロは少ない言葉数でカラー以上に伝えるものがあるときがあります。
ついついモノクロで撮りたくなるレンズですが
カラーで撮るとまた違った魅力があります。
色味もコントラストも薄いと思っていましたが
割とはっきりとしている印象がありました。
f2.8と割りと明るい開放値でもピントの芯がしっかりしています。
どんどん開放で使っていきたいレンズです。
この日の少し暗く、重い天気がよく出ていると思います。
少し湿っぽい雰囲気までよく写っています。
画像を拡大してみることで開放のもわっとした写りが分かるのですが、
写真全体で見た時にはあまり感じる事もありません。
Leicaのレンズ(今までこのブログで撮ってきたレンズ)といえば
ズミルックスやズミクロン。だった自分にとってエルマーは
色々と考えを改めさせてくれるレンズでした。
※このブログを書くにあたり
Leicaのレンズの魅力は一言、一口では語れない事は承知の上で
「撮りたい」ものを撮っています。
なるべくレンズの特徴を調べて書こうと思っていますが
一面性に偏っている部分があります。
また同じレンズを使用した際には違う面から撮りたいと思っています。
寛大な気持ちで見ていただければ幸いです。
|
|
|