【私のお気に入り】ひとりスナップタイム
さて、今回私が連れ出したのはCanon EOS-1D X
発売は2012年6月。およそ7年前です。
昨今のデジタルカメラ、特にミラーレス機の台頭とその成長の早さから7年前が大昔のように感じられます。
プロ機とされるCanon EOS-1D X(現行機はEOS-1D X MarkⅡ)
大きく重いから持つの大変そう、そんなに連写必要ないなんて声をよく耳にしますが、何も連写するだけがプロ機ではないんです。
私も連写が必要になる場面というのはほとんどないです。
もちろん堅牢性であったり操作性というのは入門機、中級機に比べ格段に向上ています。
レンズを含めたボディバランスはとても良く、見た目以上に疲れにくいと感じます。
そのあたりさすがプロ機ですね。過酷な環境で使用することは無いですがとても安心感があります。
前置きが長くなりましが、今回はそんな頼れるボディと名レンズと名高きEF135mm F2L USMでスナップに行ってきました。中望遠でスナップ?と思われるかもしれませんが目線を変えてみるのも楽しいですよ。
135mmともなると被写界深度を確保しつつこれだけの前ボケ後ろボケを両立できます。
注意深く見るとボケは少しざわついているとも言えますが、合焦点の解像感、質感、立体感、水滴のキラリとしたハイライト、とても心地がよいです。
そしてJPEG撮って出しでこの色が出ます。この時ホワイトバランス設定はオートでした。
次の3枚はトーンを意識してみました。
曇り空の日はメリハリの効いた写真を撮りにくいですが、光は柔らかくなりますので落ち着いた雰囲気でトーンを活かした写真を撮ることができます。
1810万画素と無理のない設計もあって非常に滑らかなトーンが魅力的です。それでいて傘や、葉っぱ、コンクリートの質感も良く捉えています。
このボディとレンズの組み合わせでこそ得られる画なのかもしれません。
このカメラの地力を感じさせられました。
カメラを下ろして歩き出そうとしたちょうどその時、前方からお巡りさんが自転車で小道に侵入していきました。
ここだ、とカメラを構え即座にシャッターを切りました。
正直なところ駄目元でシャッターを切ったのですが、AFの早さ、正確さ、レスポンスの早さに改めて驚かされました。
お巡りさんもナイスバランスです。お見事。
絞り開放はどうでしょうか。決まり文句のようですが開放から十分にシャープです。
被写体の際立たせ方も上手です。いやらしさは感じません。明暗の表現も自然で落ち着きます。
ボケあじは可もなく不可もなくといったところでしょうか、このあたりは皆さん思うことは違ってくるでしょう。
このレンズ、1996年4月に発売されてから23年余り。未だに現行モデルです。次モデルへの期待は大きいです。
バッグ生地の質感描写も良いです。
雨上がりの水滴で張り付いた小さな小さな花びら。
儚さと美しさを感じます。周囲の葉っぱのソリッドな描写もさることながら花びらの薄さ、白の中の白表現にうっとりします。
ハイライトの瑞々しさがなんとも言えない美しさです。立体感、空気感、今にも掴めそうとすら思えます。
最短撮影距離が0.9mと意外と寄れるレンズ。表現の幅が少し広がります。
こういった写真が撮れるのも曇り空だからこそではないでしょうか。晴れの日の日差しではこうはいきません。
被写体の存在感を残しつつ、ショーケースのガラス1枚を通しているのが伝わります。すばらしい。
微動する小さな蜂も逃さないAF精度です。
最後に人物を入れた写真もお見せ致します。
135mmと長めですので、前後のボケを利用して奥行きのある画作りがしやすいです。また背景の圧縮効果も被写体と背景の切り離しにひと役かっています。
歪みも少なくすっきりまとめる事ができるのも嬉しい点です。
また、人肌のトーンや立体感も非常に好感を持てます。特に子供や女性なんかを撮ると一層素敵に写ることでしょう。
この組み合わせの場合ボディ側にもレンズ側にも手ぶれ補正機構が搭載されておりませんので状況によっては注意が必要になります。とはいっても2019年8月2日現在Canon製のボディは手ぶれ補正未搭載ですので
EF135mm F2L USMを使用する場合はこの事を頭に入れておきましょう。
標準域感覚で使用すると手ブレ写真量産もあり得ます。
さて、いかがでしたでしょうか。プロ機でスナップしても良いんです。Canon EOS-1D Xだから撮れる写真が、撮れる瞬間がそこにはあるのです。もちろんレンズも然りです。
是非手に取ってご自身で体感、分析してみてはいかがでしょうか。
きっと虜になります。
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