ジャンル別撮影術入門 第1回 まずは「自由に撮ってみよう」
「撮れちゃった写真」と「こうしたくてこう撮った写真」
こんにちは
これから写真を撮りたい!と思っている皆さん!良くわからないけど写真って面白そう!と思っている皆さん。皆さんには「こういうのが撮りたい」というハッキリとしたイメージはありますか?皆さんも日々写真を撮っていく中で「偶然うまく撮れた!」という経験があると思います。でははじめから狙って「イメージ通りに撮れた」という経験はありますか?写真には「撮れちゃった写真」と「こうしたくてこう撮った写真」の2種類があります。偶然性も写真の楽しみの一つですが、お手持ちのカメラの機能や特長、光の特性を理解して、狙い通り・イメージ通りの写真が撮れるようになれたら、写真撮影も楽しさ倍増です。ちょっと工夫するだけで、今まで決して撮れなかった写真が撮れるようになることも。当営業部女子シズカさんのケースを取り上げて「思い通りの写真を撮るにはどうしたら良いか」を見ていきましょう。
まずは第一回としてシズカさんに好きなものを自由に撮ってもらいました。
自由に その1(クリックで拡大表示)使用機材:
SONY α300 DT 18-70mm f3.5-5.6
「もっとアップで色を明るく、特に黄色を鮮やかに撮りたかったんですけど・・」
「天候などの条件もありますが、『明るくしたい』のであれば『露出補正』ですね。プラス補正をすれば明るくなります。でも背景も一緒に明るくなっちゃうから主題がハッキリしなくなっちゃう可能性もありますね。となると花が浮き出るような背景を選ぶことも大事ですね。」
自由に その2(クリックで拡大表示)使用機材:
SONY α300 DT 18-70mm f3.5-5.6
「奥のお店の赤い灯りがキレイに光っているように撮りたかったんですけど・・」
「この場合は『何を一番表現したいか』を考えるのが良いと思います。奥のお店のちょうちんを目立たせたいのであればもっとお店に寄ったほうが良かったかもしれませんね。入れたい情報の取捨選択を考えると良いと思います。」
自由に その3(クリックで拡大表示)使用機材:
SONY α300 DT 18-70mm f3.5-5.6
「もう少し色鮮やかに撮りたかったんですけど・・どう撮ったら池をキレイに撮れるのかわかりませんでした。」
「『水面の反射なく魚を撮る』という意味ではPLフィルターを使うのが良いと思います。でもそれ以外にも例えば金魚の赤と岸辺の緑を対比させるなど『構図』によって色を強調させる事も出来ますね。」
自由に その4(クリックで拡大表示)使用機材:
SONY α300 DT 18-70mm f3.5-5.6
「『暗いところでもうつるのかなぁ』と思って撮ってみたんですけど・・」
「視線が階段を通って奥の建物に誘導される、おもしろい構図ですね。ただ、もうすこし階段がはっきり見える明るさだったら良かったかもしれません。よく見てみると階段の湿った様子とか、左の土手に張った木の根の形の面白さとか面白い要素があるので、プラス補正をかけることによってもうちょっと表現できたかも知れませんね。」
自由に その5(クリックで拡大表示)使用機材:
SONY α300 DT 18-70mm f3.5-5.6
「もう少し明るく、お菓子をかわいく撮りたかったです。」
「これも『ジュース180円!』とか『器に反射する光』とか面白い要素がある作品だけど、お菓子メインなのであれば、もっと寄って他の要素を排したうえでプラス補正してあげればより明るく表現できると思います。」
自由に その6(クリックで拡大表示)使用機材:
SONY α300 DT 18-70mm f3.5-5.6
「これももっと色鮮やかに、美味しそうに撮りたかったんですけど・・」
「食べ物を美味しそうに撮る、ということに限ってみれば『夕暮れ+白熱電球』という条件はちょっと難しかったかもしれませんね。おいしそうに色鮮やかに撮るには日中の明るい光のほうが良いと思います。しかし、写真には記録という側面もあります。夜の帳が下りるころ、薄暗い中で餡蜜を食べたという記録には十分なっていますね。」
一人で撮っていて「こういうものなのかな?」と思っていたあなたの写真もちょっと気を使うだけで今までとは違うものが撮れる可能性もあるのです。
今回のシズカさんのように「こう撮りたかった!」というものがハッキリしていれば、後はそれを実現するためのちょっとしたTips(コツ)探せばよいのです。
このシリーズでは、思い通りの写真が撮影できるように、そんなTips(コツ)を紹介していきたいと思います。