【マップカメラ情報】ジャンル別撮影術入門 第4回 「夜景を撮ってみよう その2」
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ジャンル別撮影術入門 第4回のテーマは「地上の夜景」
「クリスマスイルミネーションをキレイに撮りたいんですけど・・」
「シズカさん!クリスマスイルミネーションが華やかな季節になってきたけど、どう?撮っていますか?」
「はい。撮ってはみたんですけど・・・どうも思ったようにいかないんです・・」
「どれどれ?うーんなるほど・・・いくつかあるけどシズカさん、三脚って使っていますか?」
「(ギクッ)えー、す、すいません実は使ってません。だって重いし、扱いが難しいから・・」
「まあねぇ。確かに三脚って重いし大きいし、扱いにくいですよね。
でも「夜景」とか「イルミネーション」を撮るような時はあったほうがいいと思いますよ。
重いのはともかくとして今は操作しやすい三脚もありますよ!これからちょっと撮りに行ってみましょう。
」
「よろしくおねがいしますっ!」
「前回ビルの上からの夜景を撮られていたようなので、今回は地上からの夕景・夜景とクリスマスイルミネーションを狙ってみましょう。
イルミネーションを撮りに行く場合何より大事なのが下調べ。
○点灯開始時間を確認する
点灯開始時間も場所によって異なるのでウェブサイトなどで確認してから行くと無駄なく動けます。
○写真を確認しイメージをつかむ
それぞれイルミネーションを設置しているビルのオフィシャルページにはだいたい写真が載っているのであらかじめどんな感じのイルミネーションなのかをつかむ事ができます。
まずは普段撮っているように撮ってみてください。」
「わかりました。ぶれないようにしっかり構えて・・
「カ・・・シャッ」ってなるからムズカシイですね!どうかなあ?やっぱりブレちゃいますね・・。
」
「今回の機材だとレンズに「手ブレ補正機構」が入っていますのである程度は救ってくれているとは思います。
でも、さすがに夜景の撮影だと手持ちはキビシいです!
そこで三脚を使っていただこうと思うのですが、さっき「扱いが難しい」って言ってましたけど具体的にどういったところが難しいと感じますか?
」
「なんか、棒をゆるめたり、締めたりしてアングルをきめなくちゃならないからどうも面倒で、つい「あぁもうこれでいいや」ってなっちゃて、思ったアングルで撮れないんです。」
「そんなシズカさんにぜひ使ってほしいピッタリの三脚を持ってきました。「Manflot JP190CLBと410雲台」セット!
それじゃあ早速取り付けてみましょう!
あらかじめボディにこの「クイックシュー」を取り付けておいて、それから三脚にカチッ
とセットします。」
「そっか。取り付けはワンタッチでいいんですね。それじゃあ調節してみます。
あれ、この三脚調節する棒がありません!この小さいツマミを締めたり緩めたりするのかな?(手が痛くなりそう!)あれ?ツマミが最後まで締まりません!ってあれ?雲台がちょっとづつ動いてる!
もしかしてこのツマミをまわすだけで動かせるんですか?すごい!左右も上下も傾きも・・・便利ですね!締めたり緩めたりしなくても良いんだ!これならアングルの調整もしやすいですね!それじゃあアングルを決めて、よーし撮ります!」
「ちょっとストップ!シズカさん「手ブレ補正」のスイッチはどうなっていますか?」
「ええ?手ブレ補正機構のスイッチですか?もちろん常にオン!です。いけませんか?」
「基本的にはシズカさんの言うとおり「常時オン」でいいんだけど、三脚を使う場合だけはオフにしたほうが良いんです。
手ブレ補正は手持ちでシャッターを押すときに生じるブレには効果を発揮するようになっています。でも三脚に取り付けた場合に起こりうるブレはそれとは違う種類のブレで、手ブレ補正機構はそのブレには対応する事が出来ないばかりか、かえってブレを増幅させてしまう可能性があるといわれています。
それともうひとつ!せっかく三脚に取り付けたのだから手でシャッターを押してはいけません。」
「ええーそうなんですか?普通に手で押そうと思っていました!でもどうしてなんですか?こんなにしっかりした三脚なんだからビクともしないように思うんですけど・・。」
「いやいや、たとえ三脚に付けた場合でもちょっとした事でブレは起こります。
こういった場合ケーブルレリーズやリモコンがあれば一番良いのですが、ない場合はセルフタイマーを使います。
このようにセットしてそっとシャッターを押して・・・ハイ撮れました。」
「いろいろお約束ごとがあるんですね。やっぱりカンタンにはいかないんだなあ。
でもこうやって三脚を使って撮るとじっくり構図とか考えられてイイですね!
なんか「作品作るぞー」って気がします。よーしガンバリます。」
「三脚使って撮ってきました!
この前のビルの上からの夜景のときに教わった「露出補正」とか「ホワイトバランス設定」とかも駆使して撮ってみたんですけど、ブレがない写真っていいですね!
でもやっぱりイメージ通りになかなか行かないんです。」
「ブレもなく、なかなか良く撮れていますよ。どのように撮りたかったのですか?
」
「もっと夜空にイルミネーションが浮かび上がるように撮りたかったんですけど、バックのビルの明かりとイルミネーションの輝きが重なって目立たなくなっちゃうんです。」
「シズカさん!それはほら「クッキリと浮かび上がるようにお花を撮りたい」の時と一緒ですよ!
イルミネーションがクッキリ浮かび上がるような背景を選べば良いのです。
後は「露出補正」についてですが、ビルの上から撮ったときは眼下のすべての街灯りを明るくすれば良かったので、単にプラス補正で良かったのですが、今回の場合は露出補正をかけると目立たせたい「イルミネーション」と目立たせたくない「バックのビルの灯り」の両方とも明るくなってしまうので補正量を考える必要がありますね」
「とりあえず明るくした方がいいのかなと思ってプラス補正したんですけど・・
そうか!背景の目立たせたくないビルも明るくなっちゃてるんですね。」
「目立たせたいものと目立たせたくないもののバランスが大事なのですが、ひとつ気をつけたほうが良いのは「地面は暗くしすぎない」と言うことです。
地面が暗すぎてハッキリしないと安定感のない写真になってしまいます。
これとこれどちらが安心して見られるか見比べてみてください。」
「ホントだ!地面がわかる写真のほうが安定感がありますね!地面が暗いほうは灯りだけがぼんやり浮き上がってさみしい感じ。
イルミネーションが浮き出る背景を選びつつ、全体的には地面がわかるくらいの明るさにすればいんですね。
「それともうひとつ!
今回シズカさんはプログラムオートのまま撮ったと思いますけど、そうするとカメラはISO感度を上げて対応します。
感度が上がると速いシャッター速度で撮影が出来るのですが、どうしてもノイズが目立ってしまうという側面もあります。
ISO感度は低いほどノイズが出にくくなりますので出来れば感度はISO100固定で撮りたいところです。
当然シャッター速度は遅くなりますが、そういった意味でも三脚は必須です。」
「そうですかー。やっぱり三脚は必要なものなんですね。三脚をかついで、いいアングルを探して歩き回らないといけないのか・・だれか三脚とカメラ持ってついてきてくれて、私が「ここ」っていう場所に設置してくれる人がいると楽なんだけどなー。ついでに点灯開始時間とか、どんな感じのイルミネーションなのかとかも調べてくれたり・・どこかにいませんかね?」
「そういう人を見つけるのが一番いいかも知れませんね!
まぁ「そんなのすぐに見つからないよー」という場合はシッカリ下調べしてから行って下さい。
三脚かついで歩き回るのは結構大変ですからね!」
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