前回の
ISO感度別レポートに引き続き、ニコンのフラッグシップ機D3Xの使用レポートをお届けします。また、アクティブD-ライティングの撮影画像比較もしてみました。
■撮影機材:Nikon D3X/AF-S24-70mm F2.8 G ED
■圧倒的な存在感と快適な操作感
外観の圧倒的な存在感に驚かされながらも、ファーストタッチでその操作感の良さ、切れの良いシャッターに感動します。
さて、ファインダーが大きく見やすいのはさることながら、視野率100%の安心感は大きく、構図を追い込むためにしっかりとファインダーの四隅まで確認したくなります。
また、AF測距点は51点から細かく選択可能。「構図決め」→「被写体に測距点を合せる」→「撮影」の順序で花の接写をした時に、入念に構図を追い込むことが可能でした。
さらに測距点の移動の際に、背面にある「マルチセレクター」はナナメ方向にも反応良く動き、ストレス無く移動・選択することができます。
撮影一連を通して快適な操作感はさすがフラッグシップ機です。AFはスーッと気持ちよく合焦し、画素数が高い割に画像の書き込み速度も速かったです。さらにブラケットの設定など各種設定・変更は理解すれば
すばやく変更可能で、多機能ながらも非常に作りこまれたカメラだなと思いました。
1点シビアだなと思ったことが、高画素が故にレンズ性能の影響が出やすかった点です。ダイナミックな風景写真など、とことん周辺部までの解像感にこだわるシーンではレンズの特性を見極め、絞って使ったほうが良いかなと思いました。
また、わずかな手ブレも敏感に画像に影響するので、ISO感度を上げるなどの対応(低ノイズ感はすばらしいので)が必要だと思います。ただここで、この高画素数にも関わらず秒間5コマの連写性能は生きてきます。手ブレや被写体ブレ含め、ブラケットを使った撮影にも重宝しました。
焦点距離:70mm
絞り:F4
ISO感度:400
露出補正:-0.7EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
■水滴の質感描写から見てとれる圧倒的な高画質。
焦点距離:70mm
絞り:F8
ISO感度:400
露出補正:-0.7EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
■ピクチャーコントロール:ビビッドで鮮やかな色調に。
焦点距離:70mm
絞り:F4
ISO感度:400
露出補正:-0.7EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
焦点距離:70mm
絞り:F7.1
ISO感度:400
露出補正:-0.3EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
焦点距離:70mm
絞り:F4.5
ISO感度:400
露出補正:-0.3EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
焦点距離:70mm
絞り:F4
ISO感度:400
露出補正:-0.3EV
ピクチャーコントロール:スタンダード
■斜めから撮った花。フルサイズCMOSセンサーはボケ味が大きく、F4でもピントの合う幅は小さく花1つだけでした。
焦点距離:70mm
絞り:F4
ISO感度:400
露出補正:+2EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
■逆光でも被写体の色と立体感をしっかりと表現しています。
焦点距離:24mm
絞り:F5
ISO感度:800
ピクチャーコントロール:ビビッド
※この画像は30%に縮小
■ISO800でもノイズは気になりません。
焦点距離:24mm
絞り:F8
ISO感度:200
ピクチャーコントロール:スタンダード
※この画像は30%に縮小
■木々の先端の細い枝まで解像しています。
焦点距離:70mm
絞り:F4
ISO感度:200
ピクチャーコントロール:スタンダード
■金属のサビの感じや鉄線の細部の立体感が見事。
焦点距離:70mm
絞り:F8
ISO感度:200
露出補正:-0.3Ev
ピクチャーコントロール:スタンダード
■オブジェの金属の質感がすばらしい。
焦点距離:70mm
絞り:F4
ISO感度:400
露出補正:-0.3Ev
ピクチャーコントロール:ビビッド
焦点距離:24mm
絞り:F10
ISO感度:400
ピクチャーコントロール:スタンダード
■花穂の立体感ある質感を描写。
焦点距離:24mm
絞り:F11
ISO感度:200
ピクチャーコントロール:スタンダード
■フルサイズCMOSセンサーはレンズ性能の影響を受けやすいので、こういった引きの構図ではなるべくF値を絞って、レンズの最高の性能を引き出したいところです。
■アクティブD-ライティング比較
(※元画像を50%に縮小)
コントラストの強い被写体で白とびや黒つぶれ軽減するアクティブD-ライティング機能。
D3Xになりその効き具合は「オート」、「より強め」、「強め」、「標準」、「弱め」、「しない」から選択可能です。
■アクティブD-ライティング「しない」
■アクティブD-ライティング「弱め」
■アクティブD-ライティング「標準」
■アクティブD-ライティング「強め」
■アクティブD-ライティング「より強め」
■アクティブD-ライティング「オート」
パソコンのディスプレイによっては見づらいかもしれませんが、効果を強めるほど画像下部の暗部が明るくなっていくのが確認できます。文字が彫ってある壁面部も「強め」あたりから明るくなっています。「オート」は今回のテストではだいたい「標準」くらいの効き方をしました。
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