突然のクイズですが、下の写真は何を撮ったものだと思いますか?
クッキーのようにも見えますが、金属や土汚れのような風合いもあるでしょうか。
正解は、コチラ ☟
公園のベンチ、その足の装飾部分でした。
普段見慣れている物でも、マクロレンズを使って一部分を切り取ってみたら馴染みの無い姿になるのでは?
と考え冒頭にいきなりクイズを取り入れさせて頂きました。
もし分かったという方がいらっしゃればベンチ博士か井の頭公園ヘビーユーザーです。
今回は、
SIGMAのArt 70mm f2.8 DG MACROを携えて吉祥寺駅周辺を散策しながら
マクロとして、さらには中望遠としての胸躍る写りを楽しんで参りました。
賑やかな駅前の商店街から一つ路地に入ると、途端にディープな顔付きを見せてくれます。
アンティーク調の商品や、お店の装いに見られる「錆び」にレンズを向けると、
ピント部分の描写とトロけるようなボケが美しく、Artラインの実力を遺憾なく発揮します。
連なっている雨どいを「鎖どい」と言うそうです。コーヒーカップの鎖どい、このまま雨も飲めてしまいそう。
浮遊感のある写真ですがカップのふちはザラつきも分かりそうなほど解像しています。
「錆び」を撮るというのは写っている物の歴史や背景を撮っている事に近いのではないでしょうか。
忘れられた自転車のカギ。自転車はどこへ?持ち主はどうやって帰ったかのな?等々と
古き良き街並みと新しい活気とが共存する吉祥寺の物語に思いを馳せるばかりです。
最後に、またまたクイズです。何の写真だと思いますか?
簡単だったでしょうか?そうです、六角ボルトにググっと寄ってみました。
俯瞰で見ると、こうなります☟
至近距離の時は厳つい質感も相まってとても存在感があったのですが、
離れてみるとこんな小さなパーツがしっかりと役目を果たしているんだな、と不思議な気持ちになりました。
マクロで撮った時と望遠で撮った時、それぞれで被写体を二回楽しめる。
近接撮影時の写りに定評のあるレンズですが、気軽に連れ出してスナップ撮影をする中で
いつもと視点の違う撮り歩きをするのも面白いのではないでしょうか。