【好機到来】2年目の正直。今年の夏こそ痩せる!
「コンパクトデジタルカメラなんて。どうせ妥協の機材でしょ」
今までの私はそう思っていました。
東京に引っ越すまでは…。
機材は重ければ重いほど良い。
本格派であればあるほど良い。
その信念とプライドに基づき、カメラリュックの中はいつも満杯でした。
羅列すると次のようになります。
・Canon (キヤノン) EOS 6D Mark II ボディ
・Canon (キヤノン) バッテリーグリップ BG-E21
・Canon (キヤノン) EF16-35mm F4L IS USM
・Canon (キヤノン) EF50mm F1.8 STM
・Canon (キヤノン) EF85mm F1.2L II USM
・Canon (キヤノン) スピードライトトランスミッターST-E2
・Canon (キヤノン) スピードライト 430EX×2
・ipad pro 12.9inch 2018年モデル
せっかくなので重さを計ってみましょう。
総重量6.9kgとなりました。もちろんここにスマホや財布が加わります。つまり一日中柴犬を一匹背負っている訳です。
実家暮らしだった頃は家の玄関を出たら10歩で愛車があり、自分の行動圏内には広大な駐車場がある場所だらけ。
車を停めたら撮影フィールドをウロウロ。撮り終わったら車に乗り込み、渋滞もない、歩行者も自転車もいない空いている道路をドライブして帰宅…という、吟遊詩人の様な毎日でした。
それが東京に引っ越すと、とてもですが車を持てる環境ではなくなりました。
道は歩行者がすれ違うのもやっとな交通量。車まで10歩だった毎日は駅まで10分に早変わりし、私を追い詰めます。
上記のセットでは駅に着く前に疲れ果て、それに加え暑い寒いといった気温攻撃や「雨だと濡れる」というおまけつき。
傘を持っていけば満員電車の中で邪魔になり、ならばとバッグに引っ掛ければ垂れた水で靴がびしょぬれに。
そこで私は決心しました。
「機材をダイエットしよう」と。
自分に体力をつけるという選択を取らないところがいかにもものぐさです。
ところがダイエットというものはいつの世も難しい。
レンズを減らそうとするたびに、バッテリーグリップを外そうとするたびに、「そんな装備で大丈夫か?」という声が頭の中に響きます。
結局いつもの重さにリバウンドし、撮影終了時にはへとへとになる毎日でした。
そんな東京暮らし2年目の今。私のもとに好機到来!
ふとしたきっかけでCanon (キヤノン) PowerShot G9X Mark II を使用する機会に恵まれたのです。
バッテリーとメモリーカード含む重量が約206gと、缶コーヒー1本分程度の重さのカメラを初めてみた感想は…。
「かっこいい!」でした。
金属外装に赤い差し色、男心をくすぐるカクカクデザイン。
持ってみるとゴム素材を模したグリップが非常に手になじむ。もうこの時点でメロメロです。我ながらなんとちょろい。
通常装備との重さ比較では、ポーチ込みで6.6kg軽量化に成功しました。
私にとってはもはや何も持っていないのと同じです。
早速普段から使用しているオリジナルのピクチャースタイルを登録し、撮影に出かけました。
水色が綺麗に出ます!
シャッターボタンを押しただけでこの写り。
いつもは大きなレンズを支えている左手がフリーになったので、露店でソフトクリームも買えちゃいます。そのまま買い食いだって!
この時の私はまさしく、この写真の女性のように軽やかに歩を進めておりました。
夕日の赤色もこの通り、ため息がでるような美しさです!
これもただシャッターを押しただけ。他には何もしていません。左手には今度はおしゃれなジュースが握られています。
食べ歩きとはかようにも幸せな事だったんですね…。
日を改めて、今度は横浜へ。
機材が軽いので、いつもより遠くへ行こうと思えます。
そうすると初めての景色に出会えるわけで、感動することも増えました。
見たことのないものを見つけに行きたい。その気持ちに体が応えられるようになったのです。
何もかもが小さくなったのに、持って帰れるものは大きくなった。
こんなに素敵な事って、あるでしょうか。
いつの日か読んだ本によると、人間は「特別な事」だけを記憶に残せるそうです。
それはつまり非日常であったり、摩訶不思議な出会いだったり…。
そんな「素敵」に出会うためには、体も心も軽い方が良い。
勿論機材も。
実はこの記事を執筆中、我慢できず購入してしまいました。
体も心も、財布も軽くなりました。
ついに、ダイエットに成功したのです!