筆者が今気になっているのはLeica Mマウント用の50mmレンズです。
50mmレンズといえば標準とも呼ばれることの多い焦点域、それゆえ各メーカーたくさんの種類のレンズが存在します。
特にLeica Mマウントといえば歴史も深く、レンズ構成の変化、外装を変えたモデルなど、大変多くのレンズが存在します。
今回は膨大なレンズの中3つに絞り込みました。悩みに悩んだ、その一部始終をご覧いただければと思います。
50mmレンズへの興味は突如現れました。
50mmといえばレンズのスタンダードともいえる焦点域、やはりカメラを持つ者ならば手に入れたいレンズであります。
「なんとなく欲しい。」という気持ちが芽生えてから本格的に調べるに至るまで、そう長くはかかりませんでした。
手持ちのM4のファインダーをのぞきながら50mmのフレームを確認し、ふむふむと相槌を打つ、イメージトレーニングはばっちりです。
普段は35mmのレンズを愛用していますが、50mmの画角はまた違った面白さがあるなと、装着してもいないレンズをファインダー内の50mmのフレームを通して想像するのでした。
さて、膨大なレンズの中、筆者の「ちいさなこだわり」にあてはめながら絞り込んでいきました。
Leica以外のメーカーからも素敵なレンズがたくさん存在しますが、今回は純製のレンズに絞りました。
ざっくりとしていますが、以下がこだわりのポイントです。
1.「コンパクトであること」
Mマウントレンズはほとんどクリアしていましたが、ノクティルックス等の大口径レンズは今回候補から外しました。
2.「指をかける部分がついていること」
だんだん慣れてくると距離指標を見なくても、指かけノブの位置でどれくらいの距離であるか分かるため、あるとありがたいのです。現在使用しているズマロンM 35mm F2.8でも重宝しています。
3.「M4に装着したらカッコいいということ」
今回の一番大切なポイントです。これについては実際につけてみないとわかりません。筆者は単純なのでシルバーでもブラックでもカッコよければ、写真欲が高まります。
そんな3つの条件に当てはまるレンズを素敵な先輩社員にアドバイスをいただきつつ、3本選びました。
機会に恵まれ、少しだけ触ることができましたので、M4 50JAHRE への装着例と作例写真もご紹介します。
エントリーNO.1
ズミルックス M50mm F1.4 ASPH. (6bit) ブラック
現行品のレンズが悪いはずありません。
ヌケの良さ、繊細な描写、一級品です。持つことに喜びを感じる憧れのレンズです。
組み込み式のフードを繰り出すとこんな感じに。筆者は鞄へカメラをしまう時によくフードを見失ってしまうのですが、組み込み式ならば安心です。
Leica M10-P + ズミルックス M50mm F1.4 ASPH. (6bit)ブラック
天候に恵まれなかったのですが、夕立前のふわふわとした雲をとらえることができました。夕暮れを過ぎ、暗くなってきたころからF1.4の力を感じました。描写力はさすがデジタル世代のレンズ、申し分なく諧調の良いレンズであると感じました。ほかの2本と比べると少しだけ重く感じることがありましたが、そのずっしり感こそズミルックスなのだと心に刻むのでした。
エントリーNO.2
ズマリット M50mm F2.4 ブラック
こちらも現行品、F2.4もあればほとんどのシーンで活躍できます。
そしてスナップ撮影に最適なコンパクトサイズ、レンズフードの形もカッコよく、つけっぱなしにしたいところですが、外した際にもねじ山をカバーする化粧リングも用意されており、Leicaの心遣いを感じます。
レンズフードをつけても、つけなくてもカッコよく、その日の気分で決めても楽しいですね。
Leica M10-P + ズマリット M50mm F2.4 ブラック
とてもコンパクトなので、スナップ撮影が好きな筆者にとってはとても使いやすく日常使いしたいレンズだと感じました。シャッターの静かなM10-Pとの組み合わせは、さっと取り出して写真を撮ることができ、まるでコンパクトカメラのように軽快に写真を撮ることができました。描写力も劣っていると感じることは全くなく、どんなシーンでも活躍できそうです。
エントリーNO.3
ズミクロン M50mm F2 後期
上記2つのレンズに比べ、こちらは少し古いタイプ。しかし描写力は目を見張るものがあります。
またこのレンズのお気に入りポイントは、ズマロンでも使用しているIROOA (12571)のレンズフードが装着できることです。丸みを帯びたかわいらしい形のIROOA (12571)はカメラの外観を損ねないため、とても気に入っています。
IROOA(12571)を装着。初めからついていたのではないかと思うほどよく似合います。シルバーのきらめきがまぶしくカッコいいです。
Leica M4 50JAHRE + ズミクロン M50mm F2 後期 / FUJIFILM PRO 400H
こちらはぜひフィルムで試したいと思っていました。柔らかな光の表現、ピントが合っているタッセルの立体感も素敵です。ネガフィルムのなめらかな階調も相まって、筆者好みの写りでとても心惹かれました。無限遠ロックの機構が心地よくついついフォーカスリングを回してしまいます。
Leica M4 50JAHRE + ズミクロン M50mm F2 後期 / FUJIFILM PRO 400H
うだるような暑さには、ひんやりとした金属鏡筒のレンズが特効薬であると思っています。煮詰まって、悩んでいるときには一つ、お手元にいかがでしょうか。
筆者もこだわりにぴったりと当てはまるレンズたちを見つけ、資金さえあればすべて手に入れたいという気持ちが高まりました。