わたしの推し単焦点~50mm編~
単焦点レンズがいいって聞くけど、何ミリがいいんだろう。そんな疑問に答えるべく5人のマップカメラスタッフがそれぞれのお気に入りの単焦点レンズ=推し単焦点をご紹介する本連載。
単焦点レンズの購入を考えている皆様の参考になれば幸いです。
50mmのレンズは35mmと並んで、”標準的な”画角と言われる焦点距離です。そのため「私にとっての標準はこっち」というように好みが分かれる画角でもあります。
50mmは35mmより画角(写真に写る範囲)が狭く最短撮影距離も長いため、ある程度距離がとれる被写体を得意とします。
広角過ぎず望遠過ぎないため風景やスナップに向きます。
35mm編と同じ状態で写真を撮りました。
今回使用したレンズはSONY 50mm f/1.8、ボディはSONY α7IIIです。
35mmでは店内の様子がボケていてもなんとなく分かりましたが、50mmでは真後ろの花と壁に展示してある写真が辛うじて分かる程度でしょうか。
ショーケース内のレンズも拡大されて分かりやすくなるかと思いましたが、予想に反して大きくボケる結果となりました。
35mm編,85mm編でも同じ撮影条件で撮ったものを載せていますので、写る範囲がどう違うのか、また背景のボケ感はどう異なるのか、ぜひそちらもご覧ください。
35mmよりも狭く85mmよりも広い、そんな50mmでの作例をいくつかあげてみます。
お気に入りのカフェでの一枚です。先述の通り最短撮影距離が長い傾向にある50mmでは、椅子に座ったままテーブルフォトを撮るのは至難の業で、多くの場合席を立って上から撮るか横から撮る必要があります。今回はテーブル横から撮りました。
流れた水が海になる様子を一枚に収めました。
広角過ぎず、望遠過ぎないTHE標準である50mmらしい一枚かと思います。
これが広角過ぎると主題がブレてしまい何を表現したいのか分からず、望遠過ぎるとそもそも何を撮っているのか分からなくなってしまいます。
ポートレートには85mm!とよく言われますが、人がメインではなく「風景の中にいる人」という撮り方であれば50mmはかなり力強い味方になってくれると思います。
朝靄に煙る凪の水面と森です。
全体的に中途半端で雑多な印象を受けるのでこういう時は望遠で木の一本と、対になる水面を写すとまとまりが良くなるかと思います。
逆に広角で自然の雄大さを表現してみてもいいかもしれません。
広さを強調したい、でも今日は50mmしか持っていない。そんな日には縦位置もいいかもしれません。
私は50mm単焦点を写真の撮り方を教えてくれる一本だと思っています。広すぎず狭すぎない、良い意味で言えば丁度いいですし悪く言えばどっちつかずで難しい画角です。
その画角の中で何をフレームに入れて何を入れたくないのか、被写体を全て写すにはどれくらいの距離をとればよいのか、そういった基礎を教えてくれる焦点距離だと思います。
85mm編に続きます。
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