【Leica】Leicaのある日常 #9
夏場にマスクを着けるのは辛いかなと心配していた春、
気づけばマスクも丁度良い防寒具の1つとなる冬になってしまいました。
9月から連載を始めた『Leicaのある日常』ですが一足早く今年を振り返ろうと思います。
本連載で掲載したものに加え、他の記事で紹介したライカレンズでの作例もございますのでゆっくりご覧いただけると幸いです。
Leica M10-P + Summilux M24mm F1.4 ASPH.
朝5時に起床し日の出の時刻に撮影した写真です。
ライカで写す空は眼で見たままのグラデーションを維持することが可能で、本連載全ての写真がJPEG撮って出しの写真であることもカメラ・レンズの能力の高さを物語っています。
真逆光の状態でもゴーストや滲みがなく、最新レンズならではの描写を楽しむことが可能です。
【Leica】Leicaのある日常 #1
こちらから現行ズミルックスの瑞々しくキレのある繊細な描写をご確認いただけます。
Leica M10-P + Summilux M50mm F1.4 ASPH.
夏から秋にかけて咲くブルーサルビアを何気なく撮ったものですが、なだらかなボケとディテールまで描き切る描写力、空気感の表現力に驚かされました。
この1枚は開放で撮影したものですが絞るとますます解像力を増し、質感の表現にも秀でた逸品です。
【Leica】Leicaのある日常 #3
絞って撮影したものや、モノクロでの作例はこちらから。
Leica M10-P + Summilux M75mm F1.4 2nd
現行レンズの素晴らしさに感動し、オールドレンズでの撮影に挑戦し始めた頃に出会ったのがこのズミルックスM75mmです。
アポズミクロンM75mmとの比較レンズとして選んだものでしたが、ハイライトの滲みやゴースト等のオールドレンズならではの良さに気づかされた1本です。
撮影した数日後に夕日に照らされ光輝いていた雑草は刈り取られ、気になったらすぐに撮影することの大切さに気付かされた1枚でもあります。
【新旧共存】ライカMマウント75mmを撮り比べ
アポズミクロンとの比較はこちらからご覧いただけます。
Leica SL2 + APO Vario-Elmarit SL90-280mm F2.8-4
本連載で初めてSLシステムを選択した際の1枚。
4730万画素の高精細な描写に加えてライカならではの自然な色合い・ボケ味が融合、
そこに俊敏なオートフォーカス・手ブレ補正・5Kでの動画撮影が可能となれば恐れるものは何もありません。
筆者はボディ内手ブレ補正と、クローズフォーカスアダプターを利用して様々なMマウントレンズを試していこうと考えています。
【Leica】Leicaのある日常 #4
初のSLシステムは動物園で、そこで過ごす彼らの様々な表情を写すことができました。
Leica M10-P + Summicron M35mm F2 (6枚玉)
冒頭の写真は7枚玉での作例ですが、ズミクロンM35mmの奥深さに興味を持った筆者が次に試したのが1世代前の6枚玉です。
逆光だとクセのあるゴーストを存分に楽しむことができ、フレアや滲みはかなり抑え込むことができるこのレンズ、
カラー撮影だと柔らかい描写ですが、モノクロに切り替えると途端に締まりのある現代的な写りに変わるなど幾つもの表情を持った1本です。
【Leica】Leicaのある日常 #8
カラー撮影、クセのあるゴーストもご確認ください。
Leica M(Typ240) + Summilux M50mm F1.4 後期型
ゴーストの出方・滲み方・前ボケの落ち着き・後ボケのざわつき・発色具合・描写力
最新技術の粋を集めた現行レンズでは決して真似することのできないオールドレンズの良さと、1960年代に生まれたものとは思えないキレの良さが共存する逸品。
筆者が今年使用したレンズの中で最も気に入った1本です。
表現したい光を思い通りに写してくれる、良いレンズと言うより相性のいいレンズなのかもしれません。
【Leica】Leicaのある日常 #7
ライカの生み出す緑と青の世界をお楽しみください。
『Leicaのある日常』
最新技術の粋を集めたものから歴史に名を残すものまで、ライカの長い歴史のほんの一部でしかありませんが紹介させていただきました。
「私は時間という試練を乗り越えたものしか聴かない・読まない」
学生時代英語の参考書に出てきた一文です。
文章のなかではベートーヴェンの音楽やシェイクスピアが書いた戯曲のことを指していましたが、同じことがライカのカメラ・レンズにも言えるのではないでしょうか。
流行り廃りの早い現代において新しいものばかりでなく時の試練をくぐり抜けてきたものを受け継いでいく、時代は変われど大切なことは変わりません。
急に堅苦しくなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様良いお年をお迎えください。
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