【Nikon】睦月の花の名所
再びの非常事態宣言で、また撮影の機会を逸してしまいました。毎年この時期は、水仙を見るのを楽しみにしていただけに残念な限りです。
家に籠もりっぱなしでは季節感も感じられず、花粉症だけで春の訪れを感じるのはあまりにも寂しいので昨年の写真を振り返ってみることにしました。
撮影地は伊豆下田の爪木崎。小さな灯台がある岬に約300万本の野水仙が咲くと言われています。
水仙に紛れ赤いアロエの花も咲いており、青い海と空を背景に紅白の花が楽しむことができました。
持参した機材はNikon Z7とNIKKOR Z 24-70mm F2.8 Sの組み合わせ。一眼レフのFマウントの「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8E ED VR」と比べ、ズーム域に関係なく最短まで寄れるので、本レンズを入手後はマイクロレンズの出番がめっきり減ってしまいました。
Zシリーズは本当に綺麗な描写をします。解像感とボケのバランスが良く、派手過ぎない発色もお気に入りです。
白い水仙の花言葉は「尊敬」や「神秘」と言うらしいのですが、色や形関係なく水仙とだけ調べると「うぬぼれ」や「自己愛」という厳しい言葉が見つかります。プレゼントにするには誤解を招きやすいので注意が必要です。公園等で眺めるのがちょうど良いのかもしれません。
岬の高台に登ると青い海と水仙の丘が一望できます。花のタイミングは本当に難しく、斜面は花より葉の緑が目立ちます。次こそはと思っていただけに、早く通常の日々に戻れることを願うばかりです。
高台の先には昭和12年に設置されたという爪木崎灯台があり、彼方には伊豆七島方面を臨むことができます。
灯台の高さは約17m。よく見るとタイル地のようになっておりお洒落な造りになっていました。
灯台から西側に進むと柱のような岩が集まった海岸が広がっています。柱状節理と呼ばれる六角柱状の割れ目で、溶岩やマグマが冷えて固まる際、縮んでこのようになるそうです。
高台の上からでもはっきりその形状を捉える事ができました。さすが高精細のZ7です。
偶然出会った猫が人懐っこいと得した気分になります。周辺を散策中に見つけた大きなお腹の茶トラさんにカメラを向けると私の足元でお誘いのポーズ。こんなサービス精神旺盛な猫も珍しいので、お言葉に甘えモフモフを堪能させていただきました。
フォルダに残された最後のカットは現地まで乗った列車の写真でした。
東京と伊豆半島を結ぶ特急「踊り子」号。これまで主力だった185系車両が新型車両の投入により間も無く引退となります。約40年近く活躍してきた185系は、国鉄時代に製造された車両で、車内アナウンスの際に鉄道唱歌のオルゴールが流れるレアな車両。思わず車内で「懐かしい」と声にしたのを思い出しました。
1枚の写真が残っていれば、そこからいろんな思い出が蘇ってきます。改めて写真の凄さを思い知らされました。
昨年はこの遠征を最後に数ヶ月撮影をお休みすることになります。思い返してもお花見や花火など春から夏にかけての思い出がまったくありません。2年連続にならないよう、感染拡大に注意しながらカメラと付き合いたいと思います。