【Canon】ピクチャースタイル・カーニバル ~ノスタルジア編~
一つの作品にさまざまな表現を…。
キヤノンカメラの魅力でもある、ピクチャースタイル機能。
これはデジタルフィルターなどではなく、撮影前のライブビュー時から撮影後のデータまで一貫して反映されている「キヤノンの味」とも言える機能です。
購入したままの状態のカメラにも、最大で8種類ものピクチャースタイルがプリセットされており、シーンに応じてそれらを選択するだけで最適な仕上がりが得られるため、積極的に活用していきたいわけですが…。
最近の機種は「ピクチャースタイル:オート」が搭載されている為、その他のスタイルを選ばずとも「自動的に最高の仕上がり」で写真が撮れるようになりました。つまり、これ一つで良いわけです。
・・・しかしながらそれはあくまで「通常想定されるシーン」の話。
一風変わった表現にしたくば、キヤノンホームページから追加ダウンロードできるピクチャースタイルの出番です。
この連載では、ネットにもあまり情報のない「追加ダウンロード」分のスタイルについてご紹介致します。
第一旗手はノスタルジア。
いきなりの強敵です。
公式ホームページの説明には、
・・・
ノスタルジア-Nostalgia-
青や緑の彩度を抑えた全体にアンバーな色調です。
・・・
とあります。
が、風景はともかくポートレートで使用する時にはかなりコツがいるように感じます。
理由は、「人肌は人間が一番敏感に違和感を感じる色」であり、「ノイズや退色のあるフィルム写真ではなく、綺麗なデジタル写真で色だけノスタルジック」なため、違和感がある仕上がりになりがちなのです。
では何に向いているのか。
その前にこちらをご覧ください。
まずは「ピクチャースタイル:オート」です。
くっきりとした、鮮やかな写真になりました。
次は「ピクチャースタイル:ノスタルジア」です。
赤が大きく退色し、椅子は朱色になりました。
天井や床の木からも赤みが消え、難破船のデッキの様な質感へ変貌を遂げています。
最右の鉄柱は紫がかり、金属というよりはペンキを塗ったような風合い。
難しい事をせずともこれだけの差が出せるのは大変すばらしいのですが、使いどころがむつかしいのも確か。
そして結論から申しますと、このスタイルを簡単にマッチさせられたのは
・モノクロの街並み
・退廃的な鉄骨や廃墟、古いもの全般
・色の薄い花
等でした。
(青・赤・緑の色味が特徴のスタイルなのに、それを活かせなかったのは歯がゆいのですが、引き続き探っていきたいと思います。)
唯一、「ビビッドな黄色だけは大きく色味が崩れ無い」ので白・黒・黄色でまとめるとやりやすいかもしれません。
今回は更に、雨の日のメトロポリスをノスタルジアで動画撮影しました。
ぜひご覧ください。
皆様もぜひ、色々なピクチャースタイルを使用し、自分だけの表現を見つけてみてください。
次回はこれまた強敵の「ピクチャースタイル:紅葉」について特集します。