ジンバルの設定手順をお伝えしている本ブログ。
前回「はじめてのジンバル Ronin SC -開封編-」から、後編のバランス調整編をお届けいたします。
いよいよ実際にジンバルを使用したい機材の組み合わせでセッティングしていきます。
今回はα7Ⅲに、全長が少し長いSONY E PZ 18-105mm F4 G OSSで挑戦したので、初心者には難しかったです。
はじめてジンバルに載せる方は、全長がもう少し短いレンズをおすすめします。
ひとつずつロックを解除していき、1軸ずつバランス調整を行っていきます。
はじめは、カメラモニター側・すぐ横の位置のロックを解除します。
ロックを解除した瞬間、水平だったカメラがいきなり…。
このように傾いてしまいました。
(※本当にいきなりカメラが傾くので、必ずカメラ本体を手で支えながらロックを解除してください。)
この傾きを水平にしていきます。
カメラを取り付けるときに使用した裏側のシルバー色のノブを緩めて、位置を調整します。
(このときも状況によってはいきなり傾きますので、必ずカメラを手で支えながら緩めてください。)
カメラ本体側が下に傾いたら、カメラ取付プレートを前方・レンズ側へ押し出します。
逆にカメラ本体側が上に傾いたら、カメラ取付プレートを後方・ボディ側へ押し出します。
数ミリ単位の調整です。
これ、本当に水平になる位置があるのか?と疑いたくなるほど、調整するのが難しかったです。
ですが、必ず水平の位置があります。根気強く頑張ることが重要です。
カメラ取付プレートに記載されてる目盛りを目安に、少しずつ丁寧に調整してください。
やっと水平の位置が見つかりました。
無事に水平の位置が見つかりましたら、緩めたノブを固く締めます。
小さなノブを見つけた水平の位置に動かします。
これを行うことで、他の操作をしていて位置がずれてしまっても、すぐに先ほどの水平の位置に戻すことができます。
次は、カメラを上記の写真のように、カメラ全体が地面と垂直になるように動かします。
今度はカメラ本体の横にあるシルバー色のノブを緩めます。
そうすることで、そのノブの真下にある可動部分を動かすことが出来ます。
こちらも、目盛りを参考にしながら、少しずつ調整していきます。
上記の写真のように、手を離した状態で、垂直になる位置を見つけられたら、次の段階へ行きます。
次はこの部分のロックを解除します。
ボディを手で支えながら解除しましょう。
そうすると、今度は…。
このようにカメラ全体が横に傾いてしまいました。
今度はこの傾きを調整していきましょう。
最初から何度も触っているカメラ本体の真下にあるシルバー色のノブを緩めます。
(こちらでも大きく傾く時がありますので、カメラを支えながら解除してください。)
カメラを正面・レンズ側から見ると、カメラ取付プレートを支えている箇所にメモリが見えます。
こちらのメモリを参考に、ボディが左に傾いたら右へ、ボディが右に傾いたら左へ動かします。
「カチカチ」と音がなりますので、ここは比較的調整しやすい箇所でした。
このとき、はじめに調整した箇所が動いてしまいますが、固定した黒いノブのおかげで、調整した箇所が分かるようになってます。
こうして、2か所ロックを解除しているにも関わらず、水平を保つことができました。
いよいよ最後のロックを外します。
ジンバル操作部分の上部にあるこのロックです。
一見何も変わらないように見えますが、ここの調整は実際にジンバルを持つことが必要となってます。
ジンバルを持ち、斜めに傾けてみてください。
そうすると、回転をしながら、また傾いてしまいます。
この傾きを調整していきます。
ロックを外したすぐ左横のシルバー色のノブを緩めます。
そうすると写真のメモリが見えている箇所を動かすことができるので、調整していきます。
レンズが下向きに傾いてしまった場合は、ジンバル操作部分を正面にして、前へ押し出します。
レンズが上向きに傾いてしまった場合は、ジンバル操作部分を正面にして、自分側へ引きます。
ここの調整が非常に難しく、苦戦しました。
傾きを確認するためにジンバルを斜めにして傾ける際、必ず1回1回カメラ本体を元の位置・水平にしてから、様々な方向へ傾けてみてください。
こちらでバランス調整の作業は概ね終了いたしました。
後は電源をつけ、機械任せにお願いするのみです。
こちらの電源ボタンを長押しすると、音が鳴り、電源がつきます。
電源を付ける際に、3箇所のロックが外れていることを必ず確認してください。
上記の写真にある表側に位置するMボタンと、下記の写真にある裏側に位置するトリガーと呼ばれる横長の無地のボタン。
両ボタンを同時に長押しをしてください。
暫くの間両ボタンを押し続けていると、自動で調整がはじまります。
こちらの調整がはじまると、突然ジンバル本体が小刻みに揺れ、表のランプが点滅を繰り返します。
はじめて行うと突然の動作に戸惑われるかと思います。筆者もはじめて行ったとき、驚きました。
暫く放置しておくと、動きが自然と止まり、調整が終了します。
細かい調節や設定をする場合はアプリが必要となりますが、最低限な初期設定、気軽に使用するにはこちらで以上となります。
はじめは難しかったですが、2度目行うときは要領が分かっていたこともあり、比較的スムーズに行うことが出来ました。
最初にも申し上げた通り、今回使用したレンズがはじめてのジンバルにしては鏡筒が長かったので、出来るだけ短く軽い機材をおすすめします。
慣れてしまえばお手の物な作業になるはず。
まだ使用したことのない方も、ぜひジンバルを使用しての動画撮影に挑戦してみてください。