【FUJIFILM】フィルムシミュレーション クラシックネガとフィルム写真について考える。
FUJIFILMFUJIFILM GFX seriesFUJIFILM XF lensGFX50S/50RX-E4カメラと年末年始を楽しむフィルムシミュレーションを楽しむ光の世界単焦点を楽しむ
フィルムカメラで撮るか、デジタルカメラで撮るか、それはとても悩ましい選択です。
まるでおせちのなかで一番初めに何を食べるかのような、多様性に富んだ問題です。
荷物が限られていたり、撮るシチュエーション、欲しいカット、様々な理由から基本的にはどちらかを選択する事になりますが、
まったく制約のない場面、自分の思うままに撮る事が出来るとしたらどちらを使うでしょうか。
少しの散歩に出る時でもカメラを持ち出す筆者がいつもどのような選択をしているか、ご紹介したいと思います。
以前ご紹介したブログでフィルムカメラ風にFUJIFILMのフィルムシミュレーションを使う方法について触れました。
実際に同じようなカットでクラシックネガとフィルムで撮影した写真を比較するとどうなのかというのが筆者自身とても気になっていました。
今回は以前のブログのおまけ編としてみていただければと思います。
映画ブレードランナーの原作となった作品風に言えばまさに「デジタル写真ははフィルム写真の夢を見るか?」です。
フィルムとデジタル、どちらも大変素晴らしいものであるということを念頭に置きつつ、FUJIFILM機の魅力について迫っていきたいと思います。
さて、さっそくですが下の写真、どちらかがデジタル、どちらかがフィルム写真です。
上がフィルムで撮影したもの、下がデジタルカメラで撮影したものでした。
(上)CONTAX T3 + Kodak PORTRA400 (下)FUJIFILM GFX50R + GF50mm F3.5 R LM WR + Kenko ブラックミストNo.5
解像感の違い、撮影時間帯も異なるため比較にならない部分はありますが、筆者自身小さめの画面で見たらどちらもフィルム写真かと思ってしまう色の表現だと感じました。
人それぞれにカメラ求める機能などがあるかと思いますが、筆者がカメラに求める要素は「色」です。
数年前に祖父の家を訪れた時に昔のアルバムを目にしました。
生まれたての様子を残した思い出の写真、赤ちゃんの柔らかな肌の色、青い海の写真、昔の写真を見て、ああこの色で残してみたいと思うようになり、フィルムで撮影しようと思い立ったのです。
そして今なお生産が続いているフィルムを幸せな気持ちで使えているわけですが、いつかは無くなってしまうのではないかという不安からフィルムに近い色味の再現というのを自分の中で探し求めています。
以前のブログでもご紹介したフィルムシミュレーション、クラシックネガはこの探し求めていたものにジャストミート。
GFX50Rにもアップデートで搭載されそれ以来ほぼ同じ設定で写真を撮っています。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA400
FUJIFILM GFX50R + GF50mm F3.5 R LM WR + Kenko ブラックミストNo.5
こちらも上がフィルムカメラで撮影したもの。
日に当たった赤の表現がかなり近い色味になっていると感じます。
葉の艶感は下の方が綺麗に出ています。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA400
FUJIFILM GFX50R + GF50mm F3.5 R LM WR + Kenko ブラックミストNo.5
シーンによって得意、不得意があります。
デジタルカメラの魅力は完成する写真がすぐに見られること、特にFUJIFILM機はカラークロームエフェクトやトーンの調整などを画像で確認しながら写真を撮ることが出来ます。
フィルムはインスタントカメラなどでない限り撮影段階ではすぐに画像を得ることが出来ません。
筆者自身、上の2枚の写真で好みなのは下の方の写真です。
カラークロームブルーを調整して好みの画に仕上げた1枚、フィルムであれば数カット分の価値が一枚にあります。
少し青みがかった暗部に優しい陽の光とそれに照らされた緑色の葉、このようなカットを見るとFUJIFILMのカメラを使っていてよかったと感じます。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA400
FUJIFILM GFX50R + GF50mm F3.5 R LM WR + Kenko ブラックミストNo.5
上は曇りの中少し露出を上げて撮影。コントラストが低くふんわりとした雰囲気に。
この感じを出すのはフィルムの得意な部分だと思います。
対してデジタルではしっかり日の当たった実を高いコントラストでシャープに描写しています。
しかし色味はどこかフィルムを思わせるような今までのデジタルカメラでは出てこないような画、両者得意不得意はあれどその不得意な部分さえも使っていると愛おしく感じます。
CONTAX T3 + Kodak PORTRA400
FUJIFILM GFX50R + GF50mm F3.5 R LM WR + Kenko ブラックミストNo.5
両者かなり近い色表現だと感じます。
デジタルの方ももう少しコントラストを低くすれば更に近くなるかもしれません。
優しい陽の光の表現をここまで綺麗に再現するクラシックネガは本当に素晴らしいです。
フィルムカメラとデジタルカメラその色味について比べてみましたが、やはりどちらも良い色味だと感じました。
比べる前から分かっていました。どちらが良い、悪いというものはなく、幅広く、ときにはフィルムの様なルックも使うことが出来るデジタル、そして唯一無二の色味を与えてくれるフィルム、時に応じてその良さを生かした使い方をしていきたいと思います。
いつか無くなってしまうその時までフィルムを使い続けようと思いますが、フィルムの終了した「アフターフィルム」時代の事も想像しながら好きな色を描くことが出来るカメラを探していきたいと思います。
FUJIFILM X-E4 + XF27mm F2.8
最後になりますが、クラシックネガなら焼いたハラミも綺麗に撮る事が出来ます。
ああ、食べたい。そんな気持ちを抑えながら撮影した一枚。
深夜に見ると余計にその破壊力を発揮します。
GFシリーズだけでなくXシリーズにも搭載されているおススメのフィルムシミュレーション、ぜひお試しください。
今回使用した組み合わせです。 GFX50Rが生産完了となってしまいました。 ぜひ50mmとセットでお楽しみください。
焼肉も撮れるコンパクトなX-E4もおすすめです。
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