【Leica】Mを愉しむ ~M11でレンズを愉しむ~#1 SUMMILUX M50mm F1.4 ASPH.
きたる2月20日、MapCamera本館1階のLeica Boutique MapCamera Shinjuku が9周年を迎えます。
これもひとえに皆様の厚いご愛顧があったればこそ、心より御礼申し上げます。
9周年を迎えるにあたって、今回ライカブティックでは「愉しむ」をコンセプトに様々なイベントをご用意いたしました。
毎年ご好評いただいているスタッフによる連載ブログですが、今回は『Mを愉しむ』というテーマのもと、「M11でレンズを愉しむ」と「M10シリーズを愉しむ」という豪華2本立てで進行させていただきます。
今回のLeica Boutique MapCamera Shinjuku 9周年を祝福するかのような絶妙なタイミング、1月21日に発売を開始したLeica M11。
M型デジタル待望の新製品とあって、ライカファンは勿論、多くのカメラファンから大きな注目を受けての登場でした。
そこで今回マップカメラスタッフが持ち回りで試写。そのインプレッションを各々の観点で語らせていただきます。
最新鋭機 M11に組み合わせたいレンズを各自でチョイス。その描写を皆様にお届けします。
時代を彩る銘レンズたちが、6000万画素という超高画素・高精細なカメラを通してどんな表現を見せてくれるのか、是非お愉しみください。
今こそ深遠なるライカの世界に…
サムネイルを含め、全て撮って出しの画像を使用しています。
まずは一枚。
6,000万画素ということで、今回はなんとしても細々としたものを撮りたいと思っておりました。
ズミルックスM50mm F1.4 ASPH.の解像度も流石ですが、まず第一に目につくのは画素の細かさです。
ピントピークからアウトフォーカスにかけて緩やかにボケていくのがお分かりいただけるかと思います。
この諧調が、M11。
YouTubeにて「M9を思わせる色味」と言われてかなり期待していましたが、その期待を軽く超えてきました。
トップの一枚もそうですが、コッテリめの色合いがなんとも味わい深い。
ブラックペイントのトップカバーが真鍮製ではなくなったりボトムカバーが無くなったりと様々な変更が加えられたM11ですが、色味は変わらぬどころか回帰したような気もします。
思ったよりアンダーが粘り、黒が潰れずにギリギリで持ちこたえてくれているのも好印象です。
なんとなしに裏路地に入って撮った一枚。
これがLeicaの考える緑か、と家で唸ってしまいました。この色の為だけにM11を買っても後悔しないだろうという確信を持てます。
背景を大きく取らずとも自然に出てくる立体感は高画素特有のもの。
M11にはアポズミクロン、私も最初はそう思っていました。
高画素には高画質。写真の原理を考えれば当然行きつく答えだとすら思います。
ただ、6,000万画素で見るズミルックスのボケがこんなにもスムーズで美しい事も是非心に留めていただければ幸いです。
少し意地悪にISO6400で撮影。
CCDのライカや超高画素機ではISO6400なんて以ての外、画が崩壊する事請け合いという認識を無事壊してくれました。
拡大をすれば色ノイズが乗っていますが、高画素機の高感度という事を鑑みればまずまず優秀でしょう。
最後はモノクロで。
筆者はあまりモノクロを撮らないのですが、光を捉える能力に優れたセンサーだとモノクロも楽しいものです。
一日ふらりと撮影に出て、首から提げてまず感じたのが軽さ。それもそのはず。重量を見るとM型フィルム機より軽いのです。
小さなボディにずっしりとした金属らしい重みを感じた過去のM型を想いつつ、これもまた改良かと呟いてしまいました。
また、バッテリーの持ちが大変良く、1日程度であれば給電すら必要なく撮影できるでしょう。
ベースプレートを廃しUSB充電に対応し、内臓メモリでSDカードの容量を気にすることなく撮影を続けられる。
これが本当に正当な進化を遂げたスナップシューターであると身をもって実感する事が出来ました。
最後にはなりますが、50mm F1.4と6,000万画素の組み合わせでレンジファインダー頼りにフォーカスを合わせるのは難しいながらも楽しく、新しい二重像の形も慣れてしまえば違和感なく使用できました。
次回もお楽しみに。